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「まずはエマあんたじゃ。自分の事をどれだけ認識しておるかね。そしてちゃんと隣を見るんじゃ。カイトの事も解っているかね。身内の認識ではあんた達2人は恋人同士で婚約者じゃ。エマが成人したらカイトは結婚する予定で準備してくれてた筈だったが違うのかね。」と言った。

薬屋さんのお婆ちゃんの話を聞いて何かいろいろ考えたら私はお兄ちゃんとの事だけじゃなくて全部が嫌になっていた。

話を聞いてくれるお姉ちゃんだけでは無理だと思い私は逃げる事を決めてとことん全部を投げ出して逃げて来たんだ。あの時は全てがめんどくさいと思っていた。

隣のカイトを見る

「エマ、自分を信じて。エマ自身を否定しなくていい。俺が一緒にいる。ちゃんと相談して。上手くやっていけるからな。」カイトが優しく言ってくれる。

薬屋さんのお婆ちゃんが言った。

「薬師としてのエマについて確認程度の調査がお貴族様からあったのじゃ。それを結婚の申し込みと勘違いしたエマの兄ちゃんには困ったものじゃ。大丈夫じゃ。見合いの話は無いんじゃ。商人との見合いの話もお婆ちゃんの方で終わらせてあるのじゃ。薬師の神様とか女神様の話はエマと言う存在を無視して広まっているからわたしゃが目立って塗り替えておるから大丈夫じゃ。今回の講演会も薬師を増やす為のものだったからすぐにどうにかなるんじゃ。」

と説明してくれたのでカイトが薬屋さんのお婆ちゃんに済まなさそうに俯いて

「2人で今回の事について話し合いが足りなかったと思ってます。お婆さんが準備してくれている間にもっと話し合っておきます。」と言った。

「エマ、お婆ちゃんと孫と言う関係はもっと頼って甘えていいんじゃ。早くに両親と離れて過ごしていて触れ合う時間が少ない中で両親を亡くしたからエマは愛情の向け方が解らないんじゃないかね。エマはもっと我儘を言っていいじゃよ。カイトはもっと我儘を言って甘えて欲しいと思っているんじゃ。もっと甘えておけばいいじゃからな。わたしゃはこれで準備に行くからもう少しこの宿屋に泊まっておるんじゃな。」

と言って薬屋さんのお婆ちゃんは行ってしまった。カイトが言った。

「部屋で話し合おうか。後で一緒に遊びにも行こう。」私は2人で部屋に戻った。

「2人の認識の違いを埋めたい。エマはお兄さんの何に怒って家出したの。俺はエマが居ない所に居たくないから一緒に居たいからくっついて行くよ。」と言って本当にこの人くっついてきました。

ソファで横に並んで座って居た私はギュッて感じにカイトの腕に捕まって胸の中にと閉じ込められている。

最近はすぐにくっついて来るし、テントの時とか一緒に寝てるとギュッてくっついてきてどうしたいんだろう。

「お兄ちゃんのことは今はもうどうでもいいかな。カイトは私に甘えて欲しいの?お婆ちゃんが言っていたけど…。でもこうやっているとカイトが甘えているみたいだよ。」

と私が言うとカイトが拗ねたように目線を外しそのまま赤い顔も逸らす。

渋々みたいに「こうしていないと同じ部屋にいてもエマはどこか違う所にいるみたいにしていて俺の事見ないだろう。こうしている間はエマの存在を俺も感じられてエマも俺を意識するだろう。」

と言われて私はやっとカイトがこうしてくる理由がわかった。

「わかった。じゃあ、こうやってくっついてくるのはいいけどカイトは私と恋人同士の関係でいいの?私はカイト以上に仲良くしている人もいないし、異性での味方はカイトだけだと思うからこだわりはないけどね。」

と私が言うとカイトは

「俺はエマがいいからエマと一緒にいたい。エマがしたい事を協力する。だから相談してくれ。俺も一緒に頑張るから一人で無理はするな。」

「カイトが一緒にいたいことはわかった。嫌だとは思ってない。今は…。カイトは私と一緒に何を頑張るの。相談したら何を協力してくれるの?カイトは自分がしたい事や私と一緒にしたい事があるの?それも話し合いたいの。」カイトの逸らしている顔を覗き込む。

目を見て笑う。びっくりしたような感じで目が大きく開くカイトの目をさらに覗き込むように見て

「私はぼんやりと何かをしたいと思っているけど具体的に言ってどうしたいのかがわからないの。そういう何かを二人で決めていこうよ。私だけじゃなくカイトのしたい事を言って。一緒にしていく事を考えよう。私にはまだカイトがいいとか、カイトと一緒にいたいとかがわからないけど私の中で今の1番過ごしやすいのがカイトで今一緒にいるのがカイトみたいな感じでいいなら大丈夫かな。カイトの思いと同じだけのものは返せないの。我儘だけどわかって。」

カイトは「わかった。おんなじものを求めないけどエマが望むものを一緒にしよう。エマのその何かがわからないままでも一緒にいて一緒に何かをしていきたい。エマがいいなら今の婚約者のままで先に進んでいいか?正式に決まってないと今回みたいになるから書類も作ろう。エマのペースでこの先は進む。だから離れないで一緒に居られるようにしよう。」とやっぱり目を逸らして言った。

私はカイトの話を聞いて照れて目を合わせられないカイトを可愛いもしくは愛おしいとか。

う〜んカイト嫌がるけど可愛いかなあ。なんて思った。

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