Heißer Geist(zwei)
僕が鎌を上空に放り投げた瞬間、ヘリオスの顔色は変わった。
「死神...。それは負けを認めたということか?」
「さあ。それは自分で考えてみなよ。あと3分で決着がつくよ。」
僕がそうい言った瞬間、ヘリオスの体が更に熱くなったと感じた。
「私を舐めるなぁ!武器がない貴様など敵では無い!」
バカだね。かかったね。熱い奴ほど挑発すると攻撃が単調になる。まあ、その分攻撃力は馬鹿みたいに上がったけどね。まあ、頑張るか。ヘリオスは死神目掛けて突進して来た。死神はそれを余裕で避ける。
「そんな攻撃は当たらないね。もっと狙いなよ。そうじゃないと君は負けるよ。」
と、挑発してみた。
「うるさぁい!」
ヘリオスはますます熱くなった。まあ避けてるだけじゃつまらないからこちらも仕掛けるか。僕は両手に力を込めた。そして、魂が僕の手に来るように念じた。すると、魂が僕の手に集まって来た。予想通り。さあ、反撃だ。
「なんなんだその腕は!何をした!」
ヘリオスに言われて自分の腕を見てみると、両腕が薄紫の光で包まれていた。これが魂の力か。ヘリオスは相変わらず突っ込んで来る。やはり馬鹿は馬鹿だな。僕はそれに対して全力で拳を突いた。その時の衝撃は凄まじい。風圧で観客席の神達の髪がたなびくほどだ。僕はその勢いでヘリオスを跳ね返した。
「くそっ!私が君みたいな落ちこぼれに負けるなんてありえない!次で終わらしてやる!」
ヘリオスが次の攻撃をしようと構えた。
「残念だね。もう君の負けだよ。」
僕がそう言った瞬間、鎌が峰を下にして降って来て、地面に落ちた。その瞬間、空間に衝撃が現れた。僕以外はそれで全員動きが一瞬で止まった。
「さあ、これで終わりだよ!」
僕はそう言って、鎌を持ちヘリオスに切りつけた。
「がああああああ!」
僕は体を八つ裂きにするように切った。彼の傷口からは薄紫色の光が出ている。これが魂の力か。悪くない僕にピッタリの力だ。
「なんて...ことだ...」
ヘリオスはそう言うと気絶した。
「どうだい?これが僕の力だ!」
観客達は唖然としていた。今まで見たいことも無い技だ。それは言葉もでないだろう。ちなみにさっきの技は、鎌を上空に振り上げることで周りにある魂を吸収する。そして、峰を下にして落ちるようにするんだ。そうすると魂の効果により、地面に落下と同時に衝撃が走り、相手を怯ませる。そして、魂の能力が乗った鎌で敵を切りつける。死神である僕だけができる奥義。つまり死神奥義だね。まあこの技に名前をつけると[死神奥義魂撃斬:アンギルフオンディジールズトゥートゥン、だね。]
「素晴らしい...素晴らしい。予想以上だ死神!君は凄いヘリオスに勝つとは予想もしていなかった!」
と、全能神が言った。勝てるから当てた気がするのは気のせいかな?
「さあ次は頼むぞ。」
と、言うとステュクス、オケアノス、アムピトリーテが「はい」と返事した。3人同時か。まあ、弱そうだし関係ないか。
彼女たちが降りて来た。
「死神さん。よろしくお願いします。」
と、ステュクスが言った。その中では1番リーダーみたいだ。
「始め!」
と全能神が始まりの合図をかけた。僕は3対1と不利であるので、さっさと決着をつけたかった。しかし、僕が彼女たちに近づいた瞬間、地面が水に変わった。
「はぁ!?」
僕は驚きを隠せない。急に地面が水に変わるなんてありえない。しかも底が見えないほど深い。下手したら溺死しそうだ。
「貴方の先程の戦闘を見た結果、地面があることで私たちは不利になると考えました。」
と、オケアノスがそう言った。たぶん1番の実力者だ。彼女たちはそう言うと水に潜った。すると、彼女たちの姿は見えなくなった。要するに水と一体化したわけだ。だけど、非常にまずい。僕からは彼女たちの姿は見えない。その上彼女たちは僕の姿が見える。と、僕がそんなことを考えていると、水が宙に上がったと思うと固まって槍状になって降って来た。僕は泳いで避けようとするが間に合わない。なんとか鎌で受ける。僕はその勢いで水に沈んだ。体が重い。水の中がこんなに動きづらいなんて。もっと真面目に水泳をしておけばよかった。しかし、攻撃はそこで止まらない。水中で何かがこちらに近づいて来る。彼女たちだ。僕はそれを鎌でいます。水の流れで動きがわかる。だけどこのままではまずい。窒息する。僕はなんとか水面に上がろうとするが、彼女たちはそうさせてくれない。やばいこのままでは息が保たない...。何か策を考えないと。意識が朦朧として来た。持って2分。駄目だどんどん水面が遠ざかっている。どうすれば...。