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異世界コンビニ、ネコ耳おっさん繁盛記! ハードモードな異世界で、目指せっ! コンビニパワーで、皆でハッピーもふもふスローライフ?  作者: MITT
幕間3

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閑話休題「テンチョー密着24時!」エピローグ②

 ちなみに、テンチョーの処分については、僕に一任されてる。

 

 良くも悪くも丸投げなんだけど、テンチョーより偉いのは、クロイエ様と僕くらいなので、アージュさんからも好きにしていいとは言われてる。


 なんでも、あの和歌子さんとやりあったりとかもしてたらしいけど。

 

 むしろ、テンチョーが圧倒されてたって話。

 確かに、和歌子さんってハンパないけど……チートの塊みたいなテンチョーすら圧倒するって……。


 ホント、この人……底が知れない。

 日本に居たころも大概だったけど、異世界の運び屋とかやってるうちに、ますます手に負えなくなったらしい。


 ちなみに、リスティスちゃんやラトリエちゃんとも軽く一戦交えたらしいんだけど。

 あの二人が、もはや絶対服従って感じになってた。


 二人共、さっきまでそこに居たんだけど、和歌子さんに色々雑務を言い渡されて、使いっぱしり中。


 セルマちゃんは……親衛隊の他の子達ともども、無意味にランニングしてるらしい。

 命じたのは、和歌子さん……いわく根性が足りないとかなんとか。


 良く解んないけど、完全に仕切られてるらしい……さすがだ。


「オーナー、あたしが言うのもなんだけど。テンチョーも寂しかったみたいなのよね。もちろん、スジを通すとなるとテンチョーも相応の罰を受けなきゃいけないとは思うけど……。まぁ、アンタに限って悪いようにはしないと思うけどね」


「うにゃっ! お咎めなしじゃ、テンチョーの気が済まないし、示しが付かないのだにゃっ! よりによって、テンチョーが守るべき、コンビニをふっ飛ばしちゃうなんて……ありえないのにゃっ!」


「まぁまぁ、気持ちは解るけど、壊れたのは物だけだったから、直すなり、買い直せば済む話だしねぇ……。そこら辺は、この太っ腹オーナーなら、別に気にしないでしょ? だったら、そこまで気に病むような話じゃないと思うんだけどね」


「確かにそうだね……。テンチョー、少しは反省してる? じゃあ、逆に聞くけど、本来はどうするべきだったのかな?」


「うにゃ……問答無用でしばき倒せば良かったのかにゃ……。けど、それだとやっぱり、強盗さんが可哀想なことになってたにゃ……。大人しく人質になってるのも、面白くなかったし……結局、どうすることが正しかったのかは、テンチョーには解らないのだにゃ……けど、失敗したのは解るにゃっ!」


「まぁ、そうだね。世の中、絶対に正しいなんてことはないからね。それと同様、ベストってのはありえないんだ……あるとすれば、ベター……つまり、より良い選択とでも言うべきかな」


「より良い選択ねぇ……まぁ、今回のは結果的には、そこまで悪くないんじゃないかしら? あたしらだって、それになりにやれるだけの事はやったつもりよ」


「そうだね。和歌子さんも本来、手を出す義理もなかったはずだしね。和歌子さんのおかげで、親衛隊の子達も無茶しなかったし、テンチョーも無茶しなかったようなもんだよ」


「さすがに、見てられなかったからねぇ……。と言うか、オーナーもちゃんとあの子達、教育しなさいよ? あの子達、どうも考えが脳筋って感じだし、若いだけに向こう見ずなところがあるみたいよ。あんま、甘い顔ばっかりしないで、ビシッと締める所は締めないと!」


「はいはい、解ってますよ。和歌子さん、高校生バイトとかの教育抜群に上手かったからね。見習うとするよ」


「まぁ、日本の腑抜けたガキンチョ共に比べたら、あの子ら素直だし、扱いやすいと思うわよ? まぁ、がんばんなさいな……。テンチョーも一応、先輩なんだから、ビシッとしないとね」


「解ったにゃ……。ワカコも迷惑かけてゴメンだにゃー。テンチョー、色んな人に迷惑かけまくりだにゃ。考えてみれば、誰かが死んでてもおかしくなかったのだにゃ……。反省してるにゃ……」


「まぁ、確かに反省はすべきかも知れないね。テンチョー……君はこの世界でも指折りな程に圧倒的な力がある……だからこそ、軽はずみな選択はしちゃいけないんだ。出来る限り、最大公約数的な選択をする……これは、この先、肝に銘じておかないといけないと思うんだ」


 僕も知らなかったけど、テンチョーには女神様から、妙な頼み事とかされるようになってるらしい。

 けど、その力の使い所は本来、間違いなく難しいはずだった。


 女神様も困ってから、泣きつくみたいな調子みたいだし……。


 着実に、世界そのものに不穏な影が見え隠れしている。

 僕も、この国ロメオの宰相にして、女王陛下の婚約者なんて立場なんだから、世界に対して影響力を持つ……ゲームプレイヤーの一人だと自覚すべきだった。

 

 ……そう考えると、本来は僕がテンチョーをちゃんと監督すべきだったんだよな。


 彼女は、判断力ともなるととかく、微妙。

 すぐ人に流されたり、目先の事に気を取られて、大局的な判断なんてまるで出来ない。


 その事は理解してるつもりだったんだけど……。

 解ってるようで、解ってなかった……もうちょっとテンチョーのことを見ていないといけなかったんだ。


「……なんだか、よく解んないにゃ……」


「要するに、出来る限り、一番丸く収まる選択をしろって事よ。もっとも、それは誰にでも出来ることじゃないんだけどね。オーナーもなかなか酷なこと言うねぇ……」


「うん、解ってるよ。だから、そこまでは求めない……。出来る限り、僕がしっかりしないと……だよね」


「まぁまぁ、そこはそれよ。オーナーくんの悪い癖。なんでも、色々背負い込みなさんな。あたしも、昔なじみのよしみで、フォローくらいしてやるからさ」


「ダンナは一人で色々背負い込み過ぎなんスよ! 某も、微力ながら手を貸すっすよ?」


「うにゃっ! そうだにゃっ! 皆、御主人様に頼りすぎなんだにゃ……! だから、テンチョーもなるべく、皆が笑顔になれるようにしたかったのだにゃ……」


「そうだね。なんにせよ、結果的にそこまで悪い結果じゃない。誰も傷付かず、犯人も含めて、誰も死ななかったってのは、望める中でも最高の結果だったんじゃないかな。テンチョーのやったことだって、別に間違ってた訳じゃない。あの人もヤケっぱちになって、皆まとめて吹っ飛ばすとか思ってたらしいけど。テンチョーが同情してくれたせいで、救われたって言ってたよ」


 怪我の功名、雨降って地固まる……かな。

 正直、僕が現場で陣頭指揮を執ってたとしても、ここまでの結果は出せなかったような気もする。

 

「うんうん、そうですなぁ……。と言うか、結果的に爆弾爆発させたのは某ですからなぁ……。まさか、水に触れると爆発するなんて……予想外でしたぞ」


「まぁ、事故だよね……。ラトリエちゃんなんかも爆弾対策で屋上から水流し込んで、水責めとか考えてたらしいし……。僕が現場に居たとしたら、まず放水魔法で爆弾を無力化……とか考えてただろうからね。いずれにせよ、爆弾は爆発してたね。その場合は、犯人は確実に死んでたし、人質も無防備なまま、爆発に巻き込まれてただろうから、酷いことになってたと思う……。この程度で済んで、ホント良かった」


「そう言ってもらえると、気も楽になりますな……正直、某やらかしたって思ってたっす!」


「モンジローくんは悪くないよ。むしろ、こんなもんで済んだのは、モンジローくんのおかげだよ」


「そうね……。モンちゃん、超頑張った! 少なくとも、あたしはアンタのことは認めるわよ」


「和歌子さんにそう言われると、某も納得っす! これぞ、円満解決ハッピーエンド……色々な可能性もありましたが、誰も死なない、傷付かない……最高の結果なんじゃないっすかね」


「そうね。オーナーもさ、色々思う所はあるだろうけど、ここは皆まとめて、無罪放免って事で水に流さない? それが一番って思うわよ」

 

「そうだね。うん、決めた……テンチョーお咎めなしっ! 明日から頑張れ! それでいいね」


「御主人様がそう言うなら……けど、明日から、お店どうするにゃ? レジとか電子レンジも真っ黒焦げ。ドリンク棚のガラスも割れちゃったし、壁のガラスもヒビだらけだったにゃ……」


「うん、被害状況は報告書読んだから、大体知ってるけど、建物自体の損傷が皆無って話だから、什器の総とっかえくらいでなんとかなりそうだよ。日本から機材送ってもらえば、割と簡単に復旧できるんじゃないかな」

 

「そっか、なんだか派手に吹っ飛んでたから、こりゃ再建は厳しいんじゃないかって思ってたんだけど、そうでもないんだ」


「そうなんだよね。什器とかは原型留めてないくらい派手に壊れてるんだけど、壁とか天井は無傷に近いみたいでね……最悪、一度取り壊して、再建って可能性もあったんだけど、そこまでしなくても良さそうなんだ」


「そこら辺は、某が頑張ったっす! 壁や天井にもしっかりと女神バリアーを張って、補強しときましたからな。どうやら、その甲斐はあったようですな」


 マジかよ。

 バリアー系の防御魔法とか、セルマちゃんのドーンで木っ端微塵になってたから、頼りねーとか思ってたけど。


 モンジローくんの女神バリアーとか……どんだけ強力なんだか。

 確かに、レインちゃんや人質の人達もほぼ爆心地だったのに、無傷だったし……。


 爆風なんかも周囲にはほとんど広がらなかったみたいで、野次馬や親衛隊の子達も被害ゼロ。


 その結果を導いたのは……モンジローくんに他ならない。


 いやはや、さすがだ……。

 冗談抜きで、彼が動くと歴史が動く……それくらいのような気もするよ?

 

 けど……本音を言うと、モンジローくん。

 その女神バリアーで爆弾を囲んじゃえば、被害ゼロだったんじゃないかなーとか思うのだけど。


 そこは黙っとくのが、優しさだと思う。

 モンジローくんは、彼なりに最善を尽くしてくれたのだ!


「も、モンジローくん……君ってやつは……やっぱり、君は現人神だよ! ありがとう、ありがとうっ!」


 ちょっと大げさだけどね。

 どっちにせよ、モンジローくんに、感謝以外の何を思えと言うのだっ!


「うにゃーっ! モンジロー、無駄にカッコいいにゃっ!」


「いやぁはははっ! 某、当たり前のことをしたまでですぞー!」


 ……うん、今回のMVPは間違いなくモンジローくんだ。

 そのうち、お返しをしないといけないね。


 まったく……さすがだよ、ゴッド・モンジロー君!


「とにかく、お店はそのうち直る。取り返しがつかないってほどじゃないから、僕はもう全部許すよ」


「さすがダンナ! 太っ腹っすね!」


「なぁに、店がなくても商品を売ることは出来るからね。当面はゴザ敷いて、日除け立てて、露天でも開くさ。飲み物だって、たらいに氷でも浮かべれば、冷たいのだって売れるしね。食べ物は……サントスさんの所に大型冷蔵庫があるから、そっちで保存して、普通の食べ物と一緒に売ってもらえばいいかな」


「テンチョー露天営業、がんばるにゃーっ! ラフィーみたいな感じでゴザ引いて、色々並べて何か買っていかないかいってやるにゃー!」


 うん、ひとまずそう言うことでいいや。


 なにせ、結果として、モンジローくん以外は誰も怪我もしてないし、死人も出てない。


 和歌子さんの闘気に当てられて、泡吹いちゃった人は居たみたいだけど。

 アレで死人が出たこともないってのは、知ってる。


 和歌子さんも、好き放題やったように見えて、実はテンチョーと軽く殴り合った程度で、他は一切手出ししてないんだよなぁ……。


 まぁ、何にせよ僕の全員お咎めなしって判断で、問題はないと思う。


「相変わらず、寛大なんスなぁ……さすがダンナっす! その心は太平洋の海原のごとしっ!」


「けど、モンジローくん、目の前でダイナマイトが爆発して、良く無事だったね。なんでもノーガードで爆心地にいたらしいじゃない……あまり、無茶はしないで欲しいよ」


「某はおもしろ時空の住民ですからなぁ。頭がボンバヘッドになっただけで済みましたわ! まったく! 和歌子姐さん、それにテンチョー殿、これは重大な貸しですぞっ! こうなったら、某のヌードモデルになるっす! もうM字開脚の上でくぱぁくらいは、覚悟するっすよ!」


「何、言ってるのか良く解んないけど、解った解った! ヌードモデルでも一夜妻でもなんでも、引き受けるからさ……もう、許してよ。てか、疑問なんだけど、なんで自分もその無敵バリアーの中に入らなかったの? 皆、バリアーの中に放り込んで、自分は外で無防備で大爆発とか……馬鹿なの?」


 サラッと和歌子さん爆弾発言! 

 M字くぱぁとか……和歌子さん……マジでやるの?!


 そりゃあ、和歌子さんの裸くらい見たことあるけどさ。

 このダイナマイトボディで……。

 

 ゴ、ゴクリ……見てみたいような見たくないような……。


「某うっかりしてたっす! 気付いたときには、もう手遅れだったっす! まぁ、あれっすよ! すべてをドカンと解決する爆発オチ? なんだかんで、すっきり円満解決したからエエじゃないですか」


 ……モンジローくん、和歌子さんの発言は華麗にスルーしたらしい。

 

 まぁ、なんにせよ……モンジローくん大活躍!

 と言うか、やっぱあのセリフを言ったかどうか、確認するとしよう。


「フフ……爆発オチとか。そうなったら、あのセリフ言わないとね。どう? 言った?」


 なんと言うか、お約束……だと思う!


「ふふふ、某、ちゃーんと言いましたぞ! 某の仕事に死角なし! もう爆発する……その瞬間にきっちりと! 爆発オチなんてサイテーっ!」


 流石に吹いた! マジでやったのかよ、この男っ!

 なんと言うか、徹底して面白すぎるよ! 君っ!


「やっぱ、モンジローくん最高っ! もうねっ! 爆発してアフロになるとか、ホント君、ギャグ漫画の住民かよって感じ? もうねぇ、君がいるとこの世界からシリアスさんとか、まとめて駆逐されるんじゃないかって気がするんだ」


 ほんと、そう思う。

 

 今回の事件だって、シリアス一辺倒だった親衛隊の子達を程よく和ませて、傍観者に徹するって言ってた和歌子さんを動かして……テンチョー無双を阻止して、最良の結果を導いてくれた。


 変態だの狂人だの、散々な言われようだけど……僕は、モンジローくんこそ最高のナイスガイだと確信しているのだ!


「某、真面目にやってますぞ? まぁ、不思議とカッコよく決めようとしても、全然締まらないのですがな。むしろ、どうすればダンナみたいにカッコよく、モテモテになるのか……秘訣を教えるっすよ!」


 ……ん? 僕、モテモテなのか?

 けどまぁ、確かに嫁が9人もいて……モテモテ、ハーレムだよなぁ。


 良く解んないけど、モテモテだよな。


 けど、秘訣とか……マジで解らん。


「そう言われてもなぁ……。まぁ、良く解んないけど、無欲な方がモテるような気はするね。据え膳ちゃぶ台返しとかソレくらいの勢いでも、むしろ羽交い締めされて、無理やり据え膳かき込まれるとか、そんな感じ?」


 うん、良く解んないけど、自然体にナチュラルでいることが重要だと思うんだ。

 むしろ、全力で逃げまくってて、このハーレム状態。


 別にイケメンでもなんでもないのに、勝手にハーレム状態。

 なんなの? これ。

 

「そんなもんすかねぇ。と言うか、すっかりダンナのこと、蚊帳の外にしてしまってましたが、皆、悪気はなかったのですよ? 怪我人に頼るとかかっこ悪いっすからね! けど、ダンナの存在の偉大さを思い知りましたわ……」


 モンジローくんがそう言うと、テンチョーも和歌子さんも感慨深げにウンウンと頷いて同意を示す。


「ははっ、僕なんてそんな御大層な奴じゃないよ。皆ありがとうっ! でもさぁ……全てが終わってから、僕に事後報告に来るんだもんな……。と言うか、しばらくお隣さん、よろしくね! モンジローくん!」


 まぁ、そう言うことなんだよね……。


 さすがのモンジロー君も、マイト一発大爆発とか無事で済むわけがなく、全壊したコンビニのど真ん中で、立ったまま、まっ黒焦げで気絶してた所を発見、即座に療養院送りになったと言う。

 

 けど、仮にもモンジローくんは、女神の使徒……おまけに、人智を超えるようなチート満載のびっくり使徒。

 黒焦げアフロになりながらも、割とピンピンしてたと言う……。

 

 シスターさん達の話だと、一応一通りの応急措置をして、経過観察で入院させただけで、目立った外傷や後遺症も皆無。

 

 強いて言えば、髪の毛がアフロになったのが最大被害……なんだとか。

 

「いやぁ、某もこっちでの初入院っすよ! シスターさんの特別サービスが楽しみっす!」


「あ、あれ……僕の担当の子達がイザリオ司教にめっちゃお説教されて、そう言うのは無しでってなったんだって……」


 悲しい現実を告げる。

 

 まぁ、イザリオ司教のおっしゃりようもごもっとも。


「な、なんですとーっ!」


 モンジローくん、まじで残念そう。

 あれは……確かに良かった。


 あの二人、凄テク使いだしなぁ……なんで、シスターさんがあんなに上手いんだか。


「特別サービスってなんだにゃー?」


「テンチョーさんは何も聞かなかった……男の浪漫についての会話っすよ」


 テンチョーが要らないことに食いついてきたけど、そこら辺はモンジローくんが軽くスルー。

 僕も軽くスルー! この瞬間、無言の連携が成立していた。


「うにゃ……また、テンチョー仲間はずれだにゃー」


 ……仲間はずれにもするわなー。 

 シスターさん達に受けた「処置」……これの内容を事細かに説明したら、完全にアウト。


「……うわぁ、タカクラオーナー、シスターさん達にそんな事させてたなんて……サイテー……引くわぁ……」


 さすが、年長の和歌子さん……色々悟られた。

 

 けど、言い訳位させて欲しいっ!


「わ、和歌子さん聞いてよ! 僕はあくまで受け身……動いちゃいけないって言うから、為すがままになってたら色々とね! 僕が命じたりとかそんなんじゃなくてね! ちょっ! 話、聞いてっ!」


「はぁ、高倉オーナーも若い子侍らせて、すっかりいい気になって……あたしと言う女が居ながら……」


 僕の釈明は無視……。

 くそっ、和歌子さんめ……調子に乗ってるのはどっちだっつの!


「なんだよ……いいじゃないか……別に。そもそも、和歌子さんとだって、別にそう言う仲じゃないしー! そりゃ、うちに泊まってった時とかお風呂で着替えてるとこにバッタリとか、一緒に飲みに行ってラブホで朝チュンくらいはありましたけどー」


 どちらも実話なんだよなぁ……。

 

 なお、お風呂着替えにエンカウントは、嬉々として一緒に入ろうぜとかやられて、家を飛び出して、漫喫で一泊するはめに……。


 ラブホで朝チュンは……酔った勢いで、キスだのおっぱいタッチとか、それなりに盛り上がりはしたんだけど。

 

 もともと連勤明けで過労気味だったせいで、和歌子さんがシャワー行ってる間に気絶して、目が覚めたら朝だった。

 

 それなりに深い仲とも言えるんだけど、決定的なイベントは尽くフラグブレイク。

 挙げ句に、ある日突然、来なくなって、旅に出るから仕事も辞めるわーと素っ気ないメール一通。


 あれは、マジで困ったし、結構ショックだった……。

 

「はぁ……実際アンタ、ラブホ行って、何もしないで寝るとかありえない事やらかしてくれたしね……。けど、あたしに、そう言う態度取るんだ……ふぅん……。んっと、オーナー……ちょっとこっち注目ー!」


 そう言って、和歌子さん……テンチョーの後ろに立つと、Tシャツの襟ぐりを伸ばしながら、思いっきり前かがみになる。


 ……まさにギガ単位って感じの双丘と面積広めな両輪と、その割に控えめな頂点……。

 そりゃあもう見事な生パイオツがタユン、タユンと揺れてる……。


 おおお、大人の色香たっぷりの豪快な力技!


 あくまで脱がないチラリズムの一種なのに、この破壊力!


「あら、なにガン見してんの? やっぱ、可愛いーっ!」


 くっそーっ! そんなもん見せつけられたら、ガン見せざるを得ないじゃないかっ!

 ああ、僕はおっぱい星人だよっ! それにそれの触り心地がどんなに素晴らしいか……良くご存知だよっ!


 ちくしょーっ!


 ちらっと隣のモンジローくんを見ると、しっかり同じものをガン見してて、能面の様な無表情になったと思ったら、盛大に鼻から鼻血を吹いた!


「モ、モンジローくん! メ、メディーック! 誰かーっ!」


「あら、ごめん……モンちゃんにも見えちゃった? つか、何、その初すぎる反応っ! おっかしーっ!」

 

 和歌子さんがゲラゲラと笑う。

 うーむ、相変わらずのナイスバスト。


 でも、からかわれてる……んだよなぁ……やっぱり。


「むぅ、何が起きてるんだにゃーっ! テンチョーのけ者にするにゃー!」


 テンチョーがプンスカ怒り出したので、ちょいちょいと指先でこっちにおいでとやると、ニコニコ笑顔のテンチョーが僕めがけて飛び込んできた。


 顎の下をコチョコチョとくすぐって、ギュッと抱きしめる。

 テンチョーからは日向の匂いがした。


 二人っきりなら、もっとしてもいいんだけど……和歌子さんがニヤニヤ見てるし、シスターさん達がドタドタとやってきたので、今夜はここまでっ!


 うん、やっぱり今日も今日とて、平和そのもの。

 

 とにかく……コンビニ強盗大爆発事件については、こんな風に有耶無耶な感じで、終息を迎えることとなったのだった。

 

 お後がよろしいことで……。

 

 これにて、グッバイ、ハローせんきゅー! また明日っ!

そんな訳で、外伝もおしまいっ!

誠に勝手ではありますが、本作品はこれより、しばし休載とさせていただきます。


作家視点での話にはなりますが、一つの作品を長々と続けるコツがあるとすれば、休み休みやることだと思います。


なろうは、エター作品が70%と言うこともあって、読者視点では休載宣言されても、再開しないのでは……なんて思ってらっしゃるかも知れませんが。


ぶっちゃけ長編なんてやってると、モチベとの戦いなんですよ。


毎日、書いてりゃそりゃ疲れもします。

なんでまぁ、充電期間ってもんが必要なんですよっ!


別の作品書いてみたくなったり、他の作品の続きやってみたくなったり、賞に応募したくなったり!


そんな訳で、そのうち再開しますが、いつになるかはなんとも言えません。

一ヶ月後かもしれませんし、今回同様一年近く間が開くかもしれませんが……。


私の作品でもトップクラスの評価とPV数を誇る作品ではあるので、そのうち再開させると約束します。


それでは、またそのうち。


なお、次に始めるのは完全新規作品の予定です。

がんばるぞい。

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