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第四話「従業員をゲット(強制)しようっ!」④

「お、おいしい……です!」


「ホントだ! めちゃくちゃ美味しいよ! これっ!」


 新従業員のミミちゃんとモモちゃん。

 二人合わせて、ミミモモだ。


 その辺にいっぱいいるチビ猫耳……ミャウ族の姉妹らしい。

 モモちゃんがお姉さんで、ミミちゃんが妹らしい……逆だと思ってたけど、そんなんだった。

 

 どうやら、たまたま一番近くにいたらしく、そんな理由で、強制雇用されてしまったらしかった。

 

 なお、割と手荒に確保されたにも関わらず、割と元気。


 モモちゃんはテンチョーが保護してくれたから、かすり傷程度で済んでたし、ミミちゃんもアザとかタンコブ、擦り傷いっぱいだったけど、テンチョーが治癒魔法で治してくれた。

 ……キリカさんの怪我もついでに治癒済み。

 

 尻尾でチョンで一瞬で跡すら残らず、怪我が消滅……これ実に、良いな。

 女の子に傷跡なんて残ったら、可哀想だもんな。


 おかげで、どっちも元気なもん……そして、食べ物もらっただけで、あっさりご機嫌。


 まったく、テンチョー様々だ……何だかんだで、丸く収まったのはテンチョーのおかげ。


 大正義テンチョー! 尊い。


 僕は……二人分のギルティを背負い込んだけどな!


 獣人もやはり種族によって、色々得手不得手があるようで、ネコ耳系は瞬発力があるとか、犬耳系は持久力とパワーが凄いとか。そんな調子で結構な差異があるらしい。


 鳥族って体重メチャクチャ軽くて、羽が生えてて、空飛べるのもいるらしい……ただずっとは飛べずに風に乗ってちょっとの時間滑空したり、樹の上とかをバサバサと数分くらい飛べるとかそんなんらしい。

 ……鶏みたいなもんなのかな。

 

 ウサギ耳や狐耳、狸耳、ネコ耳の上位種といった魔術を使えるような種族もいるようなのだけど、この近くにはいないのだとか。


 住んでる場所によって、別の名前で呼ばれて違う種族扱いもされたりするので、獣人族のバリエーションは100では効かないくらい豊富なバリエーションを誇るらしい。

 そりゃ、まとまりなんてある訳がない。


 けどそうなると、僕とテンチョーはネコ耳の上位種なのかもしれない。


 もしかして、僕もそのうち、魔法使えちゃったりするのだろうか?

 魔法っ! ……良いねぇ、使いたいなぁ!


 踊れ、舞え風よ! 我が敵を切り裂け! ……とかカッコいい。

 重破斬と書いて(ギガスレイブ)と読むとかね。


 おっさんだけど、僕は……昔から、厨二心を常に胸に秘めてきたんだ……異世界、厨ニ心開放っ! 

 なんか、夢が広がりングですよ! 


 さて……ミミモモの二人。

 最初は当たり前のように、警戒しまくりで二人して手を繋ぎあって、隅っこでプルプル震えてたんだけど……。

 

 とりあえず、お腹を空かせてたっぽいので、弁当コーナーから牛丼を失敬して、チンして目の前に置いてやったら、目の色変えて飛びついて、ホクホク顔で食べている。←イマココ


 ついでに言うと、キリカさんもカレー弁当に目をつけたらしく、ガツガツ食べてる。

 レンジを見て、魔法の箱やーとか大騒ぎしてたけど、まぁ、初めて見るなら、そんなもんだろ。


「なんやこれっ! 暖かくて、辛くて、すごく美味いわー! これ……王都で専門店開いたら、流行りそうやで! 毎日食ってもええくらいや!」


 ……イレブンマートのカレー弁当。

 贅沢に牛肉がゴロゴロ入ってる上に、下手な専門店より美味いと言われる至高の逸品。


 僕もよく食べてます……。

 ギリギリワンコインに収まる価格設定で、売れ筋ナンバーワンだったりするんだよな……。


「だよねーっ! もう、ご主人様、こんな美味しいのをいつでも食べれてたなんて、ズルいにゃっ!」


 テンチョー、また食ってるし……。

 ポテチの袋とかも開けて、惣菜コーナーのおつまみとかも適当に開けて、プチ歓迎会みたいになってる。

  

 ちなみに、ミミとモモは最初、にゃーにゃー言うだけで、まともな言葉は話せなかったのだけど。


 例の謎メニューに、従業員スキル追加とか言うのがあったので、そこにあったマルチコミュニケーションスキルとか言うのを追加したら、僕らと同じ言葉を話せるようになった。


 実際、普通に会話できている。

 理屈? そんなもん知らんよ。

 

 ちなみに、見た目通りミミちゃんは活動的なわんぱくっ子……かわいい。


 モモちゃんの方は、大人しくて弱っちいけど、お淑やかな子……かわいい。

 

 結論……どっちもかわいい!


 割と酷い目にあわされた挙げ句、強制労働を強いられることになったのだけど……。


 毎日、美味い食事にありつけると、キリカさんに言われたら、どっちもそう言う事なら、全然オッケーと返してきた。


 ミャウ族ってのも、なかなか大変な生活をしてたらしい……。

 

「とりあえず……これでメンツは揃ったって事やな! マスターはんも商売人って話やし、これからどうするんや? 物はあるんやし、早速店開いてみるか? 朝になれば、人もわんさか来ると思うで!」


 ちなみに、キリカさんは僕のことをマスターはんと呼ぶようになった。

 なんか偉くなった気がするね。


「と言うか、まず先に、ここがどんな世界なのか? ここはどこなのかとか、聞きたいことはいくらでもあるよ。その辺、教えてくれるんじゃなかったのかい?」


「せやな……じゃあ、まずこの世界について、それと近隣情勢について話したるわ! さっきは、情報料よこせ言うたけど、うちはもうマスターはんの奴隷や! うちのもんはマスターはんのもんやから、タダでいいでー! ミミ、モモ、お前らもどうせその辺の事、全然解っとらんやろうから、せっかくやから、ありがたく聞いとくんやでー!」


 そう言って、キリカさんが立ち上がるので、僕も背筋を伸ばして正座。

 テンチョーやミミやモモも何故か同じ姿勢になる。


 ……キリカさんの世界観講座はっじまるよーっ!

ブラバポイント改良したら、一話6000文字超えたので、割りました。

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