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親って怖い…特に思春期の恋愛面partⅠ

社会人舐めてました…、まだ慣れないので更新は不定期です。

「つまり…、クリュマベルテ…、お母さんのクマ吉って呼び名が呼びやすいからそっちでいい?」


けっこう軽い感じでクマのぬいぐるみが応じる、なんだかシュールだ。


「いいよ」


「クマ吉は、妖精で、その力を女の子に貸し与えて、悪霊と戦う魔法少女にするのが仕事ってこと?」


「うん、龍脈を守るため、悪霊をマナに還元して、龍脈の汚染を解かなきゃいけないんだ」


要約すると、魔法少女が戦っているのは人の負の感情や、、未練を残して死んだ魂の残りかすが集まってできたものである…ということだ、それがどうしてあのような形になるのだろう。気にしてはいけない気がする。


「それで、そのための力になるのが、女の子の想像力…、なんで僕にも作用するの?」


「それは…、ゴメンわからない」


うん、全くわからん、まぁ要するに、日ごろ見えていたおかしなものはそれの戦闘であったということはわかったが、なぜ自分がそうなるのかがわからない。


「…まぁさ、戦うのは別にいいんだけど、戦闘って普通の人には見えないじゃん?どうなってんの?」


「魔法少女に変身した時点で、周りから見えないようになるんだ、見える人はかなりの適性持ちさ」


「つまり僕はかなり適性が高いと…」


泣いていいかな…、うん、「女の子にしか適合しないはずの力に高い適性があるよ」って言われても素直に喜べないよ。というか…。


「もしかして俺も、あんな格好になるのか?せめてズボンであってほしいんだが…」


フリフリの魔法少女衣装なんて着たくないし、スカートなんて履きたくない。


「あー…うん、大丈夫だと思うよ、その人に合った格好になるはずだし…」


男である以上、あそこまで少女趣味な衣装にはならないはずだと言ってくれるが、どうなのだろう…。…いや待て、ということはあの衣装は彼女らの趣味ということか…?ちょっと意外な連中が混じっている気が…。


「つべこべ言わずに変身なさい!!」


お母さんがそういってクマ吉を僕の顔面にぶん投げる。横暴だ


「へぶぅ!?」


衝突したとたん、強い光が辺りを照らす。


「Pコート、つまらないわね」


僕はネイビーのPコートを纏っていた、うん、悪くない…と思う。肩環やベルト、ネクタイは赤、中にきているシャツは白だ。ズボンは黒で横にに白のライン。そういえばちょっと視界が高い、髪も伸びて…銀色?そして仮面、これはありがたいな。身バレ怖すぎるし…、それに仮面をしているのに、視界が邪魔されない、不思議だが、ご都合主義万歳かな?それにしても、僕とクマ吉の扱い酷くない?


「ふむ…それなりに整ってるわね、髪色は私の魔法少女時代と同じね」


「いたた…ふむ、やっぱり火系統かな?色はそこまで派手じゃないけど。じゃあ武器を出せるかな?出ろって念じれば出るはず…」


言われた通り、念じてみる。するとふくらはぎにホルスターが付けられて、中に二丁拳銃が収められている。…普通ステッキとかじゃないのか?魔法少女ものって?


「二丁拳銃…」


引き抜いてみると銃剣付である…、なんだかデザインが、なんだろう、恥ずかしい黒歴史を晒しているような気分になる。決闘用の装飾拳銃か。


「流石私の息子ね、ちなみに私はライフルだったわ」


「普通銃火器はないんだけどな…、つくづくイレギュラーだ」


うん、お母さん、自慢することじゃない気がする。というか、いやな予感しかしねぇ…。と思った瞬間、空気が震えた。これは…、悪霊と言う奴なのか?


「む?あぁ、ちょっと強めの奴が出た…今このあたりにいる魔法少女は支援系ばかり、さっそくだけど行ってくれるかい?」


え?


「最近まで、このあたりには神社に奉納されてそうなデカさの刀振り回してる強い魔法少女がいたと思ったけど…」


「彼女は卒業したんだ、力が無くなっちゃったんだよ」


えぇえ…?それでもいきなり強いのと戦うのか…?


「無論いきなりだし倒せなんて言わないさ、付近の妖精に支援を頼むから足止めしてくれればいい。…あ、そうだ、名前どうする?」


クマ吉曰く、コードネームのようなものを決めるらしい。みんな身バレ嫌なんだろうな…、顔で判別ついちゃう人多い気がするけど。…なんでそういうところは魔法少女アニメのお約束を無視しているんだろう。成長しているわけでもないのに。


「フレア・キョウで良いんじゃない?」


私にあやかって…私にあやかって!!とお母さんが言う。


「えー…なんかヤダ」


「な!?ヨヨヨ…これが反抗期か…」


か弱いロールやめてくれない?


「…どうするの?」


「…フレアスリンガーで」


…、別に、フレアが嫌なわけじゃない、うん、バレそうだから嫌なのだ。どうも、その筋では、お母さんは有名人臭いし…。


「安直だねぇ…、でも、それで正しいと思うよ、彼女はいろいろな意味で有名だし」


未だに彼女の気配を感じたら逃げるって妖精もいるからねぇ…と、遠い目をしながらクマ吉が言う


「あらあら…コンちゃんもタマ介もまだそんなのね…」


「君にローストされかかったんだから当然じゃないかな?」


…、そういえば、20年ほど前、この町では謎のボヤ騒ぎや、焦げた地面が話題になったことがあったという。まさかこの人の仕業か?…というか、この町、調べれば知り合いに魔法少女が数人いる状況だと思うんだけど、どうなのさそれ…。


「とにかく行こう、銃の使い方は…わからないかもしれないけど、どうやったら弾が出るかくらいはわかるでしょ?大切なのは想像力だよ」


まぁつまり、引き金を引けば、弾が出るという事を知っていれば、それだけで弾が出るということか?と思い、試しに空に向けて一発撃ってみる。


「…、マジで出たよ…、まぁ、戦闘はぶっつけ本番だけどさ」


オレンジ色の弾丸が空に向かって飛んで行った。…やるしかない、のは変わらないけど、使い方のコツがつかめただけマシか。


「あら、戦わないって選択肢はないのね?」


荒事大嫌いでしょ?と目でいいながら、お母さんが聞いてくる。


「この辺うろついてる魔法少女って、速水か香月だからね…、知っている人が危ないって話を聞いて、力があるのなら、僕は行くよ…。戦いたくなんかないけど、手の届く範囲の、手の届く人は守りたいじゃん」


基本、喧嘩は大っ嫌いだし、いざやるとなるととんでもなく弱いけど、いくら何でも、家族ぐるみの付き合いな幼馴染が危ない、なんて聞いて、できることがあるのに動かないと、後々、僕が困る、万が一ケガなんかされたら、それこそ一生悩みそうだ。苦労する性格してるかもしれないけど。


「うん、まぁ、最初はそれでいいや、行くよ、こっちだ」


「あらあら~、じゃあ、紗夜ちゃんにいいとこ見せられると良いわね~」


な…なんでそれを…


「兎に角行くよクマ吉!!捕まって、『ワイヤー』!!」


想像すればいい、と言うのなら、撃つ弾だって変えられるはずだ、という勢いでワイヤーアクションみたいな感じで早く移動できないかな?と思い、縄をイメージした弾を撃つ。予想通りロープのような弾丸が銃口から発射される。戦闘中に使うのは注意かなコレ…。


「え?ちょっ1?」


「あら、いきなり面白い発想ね…、それにしてもまさか気づいてないと思ってたのかしら…?」


いきなり、高速移動を始めてクマ吉は戸惑っているようだけど、今は時間が惜しい。というかいち早くお母さんから逃げたい、に げ た い。


「クマ吉、とりあえず近くまでは行く、そこから正確な案内頼むよ!!」


返事がないので聞いているかわからないが、とにかく急ごう。

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