初めての果汁2%
ジングルベール ジングルベール クリスマス!
はい
と言うわけで今日はクリスマスです
歌詞が違うとか知りません
正しい歌詞が知りたい人は直ちにジングルベルでググりなさい
ん"ん"......では本題に入ります
今日はクリスマスです
昨日はアルフレッド少年が家に帰って来たのですが、帰ってきたとたん我が家は急速に騒がしくなりました。
賑やかなのは良いことだと思うので良しとしましょう
まぁそれは置いといて
大事なのはクリスマスである今日です
日本ではクリスマスではなくクリスマスイブの夜にケーキを食べたりする人が結構居るみたいですね
前世の我が家もまさにそれでした
まぁ元々クリスマスはクリスチャンの方々がイエスさんの誕生日を祝う日だったり古いローマの農業だかの神をまつる祭り?だったりというものらしいのですが、神道や仏教が強く根付いている日本人にはそれほど関係のない行事なので祭りしたさに騒いでいる感じでしたね......
まぁこの世界では後者の冬に採れる作物への感謝の祭りという概念がつよいらしいです
と言うわけでこの日は何処の家もお祭り騒ぎな訳ですよ
そしてそれは我が家もなのですが、我が家は私が生まれて初めてのクリスマスと言うことで今夜の夕飯は豪華です
私は食べられないのですが......
今私の目の前には大きな七面鳥に大きくて生クリームや果物をふんだんに使った美味しそうなケーキ
何処の2次元だと言いたいレベルの華やかで美味しそうな料理達が私の前に並べられているのです
もしかしたらこれは私の精神修行の一環なのかもしれません
そんな事を頭のなかで繰り広げながら美味しそうな料理を前に耐えていると
我らがマミーが何やらミルクの他に器とスプーンを持って私のそばに来ました
何でしょうか?気になって器をガン見しているとマミーが話しかけてきます
「ふふふ、これがなにか解るのね?」
「ぶー」
いえ、全然解りません
固形物が食べれない私への当て付けですか?
「ふふ、やっぱり解るのね~」
いやだからわからんて
「母さんそれなに?」
「これは果物の果汁を水で薄めたものよ」
「ふーん、何で水で薄めてあるの?そのまんまの方が上手いじゃん!」
「赤ちゃんにそのままの果汁は刺激が強すぎるから水で薄めてあるのよ」
私とマミーが会話の食い違いを起こしているときにマミーの持っているものが私と同じくわからなかったらしいアルフレッド少年が聞いてくれます
ふんふん、ようするに私の脱ミルクのためのリハビリですかね?
何はともあれミルク以外のものを口に含めるのは大変嬉しいです
さぁ早くその汁を私の口の中に入れるのです!
「果汁はまだ早くないか?」
ちょっパピー余計なことを言わないで!
私の体の心配してるのかもしれないけど私は果物の味を舌で感じたいんです!
「今のレイミアちゃんの成長具合なら平気ですよ、お医者様にも許可を頂いてますしね」
ナイスです我が主治医よ!
正直顔なんて覚えてないけども!!
「そうか...では俺が」
「最初は私があげます、順番は守ってください!」
「...では次は私だ」
「じゃあ次は僕だね」
「では流れから私は4番目ですね」
「...5番」
「えー!俺最後?...」
皆初めてのスプーンでの食事に興味津々の様です
母さんから始まり父さんアシュリー兄さんと産まれた順に食べさせてくれるそうです
ぶっちゃけ私は美味しいものがたくさん食べれれば何でもいいので誰にあーん()をされようが何でもいいです
「じゃあ、レイミアちゃん お口開けて~」
そう言いながら私の前にスプーンを持ってきたので私はそれを戸惑いなく口の中に含みます
するとどうでしょう
柔らかくミルクにはない優しい甘味が口の中に広がるではありませんか!!
美味しい!
とにかく美味しいです!!
これは何口でも行けます!
きっと普通の人がなめたら味なんてほとんどしないのでしょうが赤ん坊の舌ではとても美味しく感じるのです
果汁最高
「あらあら、こんなに瞳を輝かせて...」
マミーがなにか言っているようですが今の私には届きません
そんな事よりいいから早く私の口の中に果汁をじゃんじゃん入れなさい!!
「どうやら気に入ったみたいだな、どれ」
そう言いながらまた順番に食べさせ始めてくれましたが、器にそこまで入ってなかったようで
直ぐに無くなってしまいました...
もっとないんですか?!
無いならもっと作ってください!
と弱冠荒ぶる気持ちをぶつけるようにみんなの目を見つめますがやはり伝わりません
「無くなってしまいしまいしたね」
「今日はこれでおしまいね あんまり食べ過ぎるのは良くないのよ」
「レイミア、ほら次はミルクだぞ」
えー
パピー違うんだよ私はミルクじゃなくて果汁が飲みたいんだよ
そんな事を思っても伝わるわけが無いので私は大人しくミルクを飲んで腹を満たしました
クリスマスってイエスさんの誕生日じゃ無いんですね