ana
ふたりで居る
ana
眩耀の中
水面に浮かぶ
花弁はハイビスカス
赤く吐息が
甘く交わる
融合する
痛みは彼方に
無防備に
ふたりで居る
ana
曖昧の温度
泡立てて増やす
ウォーターリリー
白く繊細な
肌の滑り
モザイク
想うのみ
後憂
ふたりで居る
ana
無明の闇
非情なかたちが
獸忌の花を咲かせる
それはピンクの
柔らかく
滴り落ちる
迸る
肉片
ひとりで居る
ana
フリーダム
水面に浮かぶ
花弁は微笑する唇
紅く無色で
薄く動く
愚人よ
楽しく
喫す
ana
塞がる