部屋 の 染 み
あるとき いなかの 平屋の 日本家屋で
連続に やっているオムニバス形式 の ホラー 特集を TV で みていた
ホラー が 普段 から すきな わたしは いま やっている TV の 内容に
満足し すっかり 釘付 け に なってい た
・・・きがつく と
どこ か 見たことのある にほんむかしばなし に 出てくるかのような
日本の 家屋で ちいさな こどものままの 姿の 自分が
ポツンと 座ってい る。
年齢は 赤ちゃんに 近い くらい の 容姿 なのだろう か
あれ・・・? わたしは ベット の 布団の中で 眠っていたはず
日本家屋で やっていた ホラー系 の TV は
たぶん 夢らしき夢を みていたんだと 想・・・う
げんじつには 怪談 式 の 内容で 面白いものは ほとんどないか ら
ただ 周りが さわいで ばかりいて 映像を みないと
怖いと かんじない ものばか り なので ゆめだと わかってい た
わたしは 映像だけで 恐怖を つたえようとする 恐さよりも
朗読のような ホラー 系が 大好きなの だ
おおかた へやの 全体を みわたして ふと 天井に めを やると
天井には 変わった 感じの シミのようなものがあり いっけん
目立たないはずなのに
この部屋には 遊べるものも 無い せいか
さっきから シミの 存在が 気になって仕方が ない
?? ?
なんで 今ごろになって 知ったんだろ・・・う
なにげなく 振り向いた わたしの うしろを よく みると
段の 浅い 短い 階段のような 物が ある
一応 2階に なるのか ・・・な
平屋の 日本家屋 に みえるのに じつは 2階も あるんだ ね
いったい ・・・? 2階は どうなっているんだろ う
子供なりの 好奇心から わたしは 勝手に 2階へ 上っ た
2階には 1匹の あか 鬼がいた
その あか 鬼が 何者かに 向かって 忠実に ひざまづいてい る
外見は 怖い あか 鬼 だが わたしは こわがらずに
馴染みのような 感情を あか 鬼に 対し 持ってい た
はっきりとは おもいだせない が あか 鬼は
わたしには とても やさしくて ともだちになった 感覚が した
ここにも 他に 遊べるものが何も ないらしい
わたしの 右がわ を みると ・・・なぜか 成人した
3体の にんげんの遺体のようなものが 男女 と まざりあって
まっかに そまって 置かれてい る
2人 が おとこのひと??? それとも 2人が おんなのひと???
赤く染まりすぎていて これいじょうの 識別 は 難し い
わたしは つまらなさそうに していた
3体の 成人した 男女の 遺体に 関しては こどもなので
よく わからないでい た
どうなって そうしたかは わからない が
1つだけ 面白そうな 物を みつけ た
それは 1階の へやの 天井に つうじる あの シミを
のぞくことのできそうな 場所を みつけたという もの だ
染みは アニメで えがかれたような 真正面 の おじいちゃん の
顔のような 感じに みえる
きのせいだろう か
シミの 形でいう ちょうど 両眼 に あたる部分に わたしが
合わせようとすると
・・・まるで 生きて 染み が 意思を もっているかのように
眼を わたしと 合わせて 来る ゾクゾク の 気配が する
恐怖と 好奇心に 吸い寄せられるかのようにして また ゆっくり
わたしが シミへ 距離を ちかづくようにして
のぞこうとした ときのこと だ
『 !! ! それ以上 ちかづいては いか ん 』っ
いままで お仕事・・・? 中 だったはずの あか鬼が 急に わたしの 方を
向き始め 大声を だし た
「 その シミに みられては いか ん 」
わたしとしては どうなって しまうのか みてみたいところ だ
『 いまから 1階へ 行って すぐ !! ! 試練を 受けて 来い 』っ
ああ・・・ 除霊っていう感じなのか な
わたしは あか鬼 に 言われた通り 1階へ 戻っ た
いままでは いなかったはずの 数人の 大人が あつまっている
まだ ひとことも 話ていないというの に
すうにん の 大人たちは わたしを みると
そのまま どこかへ 連れて行っ た
それにしても まったく 馴染んでも いない ひとたちや あか鬼に
どうして わたし・・・は こんなにも 自分 の 身を
委ねられるんだろう か
連れて いかれたところは フスマ が ある 部屋の みぎがわ の
その襖 を あけずに ヘンな みどりいろの
ワープゾーンのような ところ だ
そこから ひょっこりと 顔を 出すと
あちらの 世界と 想われる 人たちも こちらがわに
顔だけを のぞかせてい た
しろい すうにんのひとた ち
顔は じぶんたちと 瓜二つで 本来なら 気持ち悪がる ところなのに
わたしまで 平気な 顔を してい る
記憶こそないのに なつかしい感じの 数人 の ひとたちは
襖の とびらにある 謎の 緑色の ワープゾーン で
合流し 名残り 惜しく 別れ
そうして また あか鬼が 住んでいる 日本家屋へと もどってきた
数人の おとなたちは 皆 すごく 疲れていたの か
どこから 出してきたのかも わからない 布団を
順に 敷いて 先に 眠ってい る
わたしも 自然に 布団へ入り めをとじると
『 天井 の シミと めが 合うだけでは なく シミに じぶんの 顔を
覗かれても いけないのだぞ 』
そんな こえが また きこえてきたので わたしは 初めて こわくなってきた
すうにんの 大人たちは それでも 皆 めざめることは なかっ た
先日 ゆめでみた 内容を 想い出しながら
かいてみまし た