受難は続く
気疲れもあってか、帰りの汽車では彼の肩を借りて少し休ませてもらった。
額の辺りからかすかにチュ、とリップ音が聞こえた気がしたが、眠気に耐えられずそのまま眠りについてしまった
そんな最初のデートから1ヶ月が経った。
あれから外堀を埋めに埋められ、俺の意識が無くならないままとうとう嫁いできたのである。
彼はイケメンで、とてもイイ奴で包容力もあるためかなりモテる。
そのため数多のアプローチする女性から嫌がらせを受けたりしたが、この立場から逃げたいのと女性には優しくしたいのとで対応していたらことごとく応援されるようになってしまった。
ならばこれから俺の意識を薄れさせればいいと壁に頭をぶつけようとするも彼に止められ、お酒を飲んで忘れられるか試してみたら、起きた時には隣で「子供は男の子と女の子3人ずつ欲しいね」なんてどんな方法よりも意識が飛びそうな宣言をされた。
か…勘弁してくれーー!!
お読みいただきありがとうございました!
評価、ブクマ、いいねありがとうございます
補足。彼がこんなにも早く結婚を決めたのは、付き合い始めてならあまりにも以心伝心すぎて「この人しかいない!!」と速攻で囲ったからです。
結婚から数年して子宝に恵まれても彼女は良き理解者でいてくれているようです。