もしもし好きですか?
クラスの男子は女子には声をかけない。
女子は明るくまるで小鳥たち。
帰り道は制服の色とりどり。
学校がなつかしいです…
さみしいですがね。
夕焼け空がきれいな帰り道だ。
いつもの道は紅い静けさに包まれていて、風は踊ってるような暖かさだった。
今日は学校のテストが終わり、さっぱりとドキドキしながらスッキリした。
クラスの中では成績がいい方でいつも、学校では仲良しが多い。
高校受験は厳しいか心配だが、勉強もするつもりが起きないほど学校が楽しい。
帰り道の住宅街は色とりどりの電柱がまるで招くように、いっぱいだ。
カラオケにいく奴らもいるが俺は、家で寝るほうがリラックスして落ち着く。
「夕日が気持ちいい…」
とびきり特長はないが、顔を髪で隠した女の子がうっすらみえる。
その子は誰かを待ってるかのようにうつむいていて、ほっそり細い。
通りすがりに声かけようかうきうきするが、今日は休むのだ。
気にかかるのはどこの学校の子なのかだ。
うつむいてるし服装でもわからない、まるでこの辺の子じゃないことはわかる。
その子は誰を待ってるんだろう?
この辺は何かあるのかな?
道に迷ってるのかも。
どうもうきうきがとまらない。
「道に迷ってるんですか?」
声をかけた途端静けさが引いた。
そして姿が見えなくなったのだ。
ゾクッ…
不思議と怖くなかった。
気にせずに帰ろうと振り返ると、紅い夕陽は沈みかかっている。
歩みは疲れがでたようだ。
十歩二十歩と歩いても忘れられない思い出だが、休み明けにクラスの奴らに話そうと決めた。
ふと気になるのは風がやんでいることだ。
そして急がなくてはいけないと気づいた。
後ろを確認した。
紅い服の女の子が近づいてきてるのだ…
その後は・・・