幼少期
小さな田舎町で生まれた僕。
5歳頃から祖父・伯父の影響で柔道を始める。オリンピック金メダリストを排出した、とても有名な柔道場。練習は週3回で、僕にとってはとても厳しかった。
祖父は昔気質の人で、負けず嫌い。試合で負ければ凄く怒られ、試合で勝てば凄く褒めてくれる。練習中はずっと見られていて、柔道の先生以上に指導してくれていた。
僕は父親と母親が離婚をし、母親に引き取られたが、母親は朝から夜中まで仕事をしていたために祖父と祖母に育ててもらっていた。だから柔道の練習はいつも祖父と一緒だった。
祖父は毎日16:30分になれば仕事から帰ってくる。それから自主トレーニングとして、筋肉トレーニング・ランニングと毎日欠かすことなく付き合ってくれていた。むしろやらされていた。柔道が強くなりたいというよりか、祖父に褒められたい、怒られたくないという方が正しいかもしれない。
そんな祖父と練習に行くのは辛かった。嫌で行きたくないと泣いた事もあった。しかし練習が終わった後、祖父は必ずご褒美をくれる。近くにあるスーパーで食べたい物を買ってくれるか、ご飯を食べに連れて行ってくれる。それが楽しみの一つでもあった。
小学校4年生の時、初めて県大会で優勝する事ができた。その時、一番喜んでくれたのはやはり祖父だった。今でもあの笑顔は忘れない。金メダルを首にかけ、トロフィーと賞状を持ち、二人で写真を取った。今でも祖父の部屋には額に入った写真が飾られている。
小学生の頃は、祖父・祖母と暮らす生活が続き、母親と会う機会は週に1,2回だったと思う。小学生の頃の母親との記憶というのが正直あまりない。中学生になる頃から、そんな母親と暮らす事になるのである。




