第46話 生徒会室の様子が…
前回に引き続きあとがきにご報告があります!
放課後の生徒会室。ここには俺と結依、光の三人したまだいない。昼休みにあった奇跡的?な再会を果たして喜びと驚きでテンションが上がった俺はそのことを二人に話した。
「へぇー! 花咲さんと前からの知り合いでまさかの再会、そんなことあるんだね!」
光が目をキラキラさせながら話を聞いてくれる。そんな反応でさらに嬉しくなる。
「そうなんだよ。雰囲気が変わってて最初は気づけなかったんだ。それにこんなところで再開するなんて思ってもみなかったから……」
「そうだよね。なんか運命的な再会だね」
「運命って、そんなんじゃないさ。でも再会できたのはうれしかった」
「うぅ……運命的な再会……」
近くに座っている結依から声が聞こえたがうまく聞き取れなかった。
「雪君はその花咲さんを見てどう思いましたか?!」
「え? 陽菜ちゃんを見てどうって……」
「陽菜ちゃん!?」
なんだか結依の様子がおかしい。
「どうしたんだ?」
「なんでもありません! 私の質問に答えてください!」
えー……一体どうしてしまったのだろうか……
とにかく結依の質問に答えることにする。陽菜ちゃんのことを思い浮かべると昼休みの別れ際に見た輝いていた笑顔を思い出す。
「そうだな……とってもキラキラして眩しいくらいでとても可愛いと思ったかな」
「なっ!?」
ぱっと思いついた素直な感想を言ってしまったが、口に出してからなんだか恥ずかしくなってきた。以前のバイト先で女の子なしっかり褒めること! と強く教え込まれたせいでその影響が出てしまっている。
恥ずかしさを誤魔化すように視線を動かすと固まっている結依の姿が目にとまる。
「だ、大丈夫か?」
「……大丈夫です」
言葉をかけると動き出す結依。
「負けていられません……要注意人物化もしてません……」
そして何かつぶやくように言うが、その内容は聞き取れなかった。何とも話しかけづらい雰囲気なのでそれ以上は聞き返すのをやめた。
そして光の方を見るとなぜだか感心した表情でこちらを見ている。
「すごいね、雪哉君は……そんな風に女の子を褒めるなんて……」
あらためて指摘され恥ずかしくなってきてしまう。
「いやぁ……昔のバイト先で女の子は褒めるものだった教え込まれて……」
「その人女の人でしょ?」
「よくわかったな」
「あー、だよね……」
どこか遠い目をする光。
「その苦労わかるなぁ……僕も女の子は褒めるようにって姉さんたちからずっと言われているんだよね……」
「お姉さんがいるんだ」
「うん、四人いるよ」
「すごいな」
「僕が一番下だからかわいがってくれるんだけどね……」
その言葉からはどことなく苦労の色が透けていた。
「お下がりとかさ……僕、男なんだけどなぁ」
「そ、そうだな」
俺にはわからない色々な苦労があるのかもしれない。
陽菜ちゃんとの再会の話をしていたはずだが気が付いたら生徒会室には何とも言えない空気感が漂っている。
俺はどうしたらいいのか分からなくなってしまった。しばらくしてほかの生徒会メンバーが来たところでいつも通りに戻った。俺は白雪さんに心の中で感謝した。
この度続刊に続きコミカライズも決定いたしました!
続報をお待ちください!




