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マモノ紹介 第11章時点

〇=普通のマモノ     ●=星の牙


 今回は、なんか人間が混じってるけど、実際のゲームとかでもモンスター図鑑に人間が記録される例は多いし、良いよね?


 例によってネタバレ注意です。

 ネタバレしかありません。



〇アイスリッパー

 氷の鎌を持った、小型のカマキリのマモノ。『星の牙』コールドサイスの子ども。ニューヨークに出現したものと同種である。


 アイスリッパーたちは、親であるコールドサイスの”生命ライフメイカー”の能力によって、卵の状態で生み出される。卵が孵化すると、能力によりわずか数日で成長を終え、アイスリッパーとなる。

 

●コールドサイス

 蒼白い甲殻を持つ、巨大なカマキリのマモノ。

 ”吹雪ブリザード”と”濃霧ディープミスト”の二重牙ダブルタスクだと思われていたが、新たに”生命ライフメイカー”の能力も持っていることが判明し、三重牙トリプルタスクであった。ちなみにメスである。


 ニューヨークにて日向抹殺の任に就いていたところ、オリガに洗脳されて捕獲される。その後はオリガの駒となり、『赤い稲妻』のテロに協力させられた。


 洗脳中はオリガの命令を第一に優先するも、日向に対する殺意は未だに残っている。そのため、目の前に日向を含む複数の標的がいたら、日向を優先するように行動することが多い。


 ホログラート基地の戦いの最中でダメージを負い、それを回復させるためにジェネラルウルフを抹殺し、捕食。その際、力と肉を貪る快感を覚えてしまい、狂い果てた。その狂い果てた状態については後述。


〇ヘルホーネット

 黒い体色と、その黒よりさらに暗い模様が入った、漆黒の縞々模様の甲殻を持つ殺人バチ。標的の内臓にダメージを与える腐食毒、『M-ポイズン』を有している。


 かつて日影が裏山で戦ったマモノと同種であり、その危険度は世界中のマモノ討伐チームにもよく知られている。今回、雪山の中でも問題なく活動していた通り、過酷な環境にも強い。


 いわゆる群体のマモノであり、数十匹からなる群れを作り、標的に一斉に襲い掛かる。生半可な攻撃では群れを全滅させることは難しく、それがこのマモノの危険度をよりいっそう引き上げている。


●ヘルホーネット・クイーン

 ヘルホーネットたちの女王にあたる”生命ライフメイカー”の星の牙。

 ヘルホーネットをそのまま巨大にしたような、漆黒の巨大バチである。


 毒針のM-ポイズンはさらに濃縮され、触れることすら危険な猛毒と化している。今回は使わなかったが、この毒針を最後っ屁として射出することも可能。


 間違いなく危険なマモノなのだが、群体でないぶん、人によっては子分のヘルホーネットより御しやすいかもしれない。しかしヘルホーネットたちにとっては、自分たちが繁殖できるのはクイーンのおかげであり、彼らはクイーンのために戦うことに一切の疑問も躊躇も抱かない。


 本編では日向に撃退された後、コールドサイスに仕留められて捕食された。


〇マーシナリーウルフ

 オオカミのマモノ。極めて高い知能を有し、人間の戦い方や言語を学習、対策を取ることができる。日向たちはノルウェーで同種のマモノとの戦闘経験がある。


 元よりその知能の高さから、犬用の装備を与えたら存分に使いこなすだろうと推測されていたが、まさにその通りになった。武装したマーシナリーウルフたちは軍人顔負けの手強さを誇り、危険度は数段階跳ね上がるとされる。


 ちなみに、群れのリーダーであるジェネラルウルフのミサイルランチャーのリロードを務めていた補給兵ウルフは、群れの中でも年若い個体が担当している。補給兵という比較的安全な役割を任せ、後方にて先輩たちの戦いを学習させるためである。


●ジェネラルウルフ

 マーシナリーウルフたちを率いていたマモノ。

 ”サンダーボルト”と”地震アースクエイク”の二重牙で、雷属性と地属性を合わせることで磁力を操ってみせる。


 取り巻きのマーシナリーウルフたちは、自分たちより強いマモノに勝手に取り入る習性を持つが、そのマーシナリーウルフたちを最も上手く指揮できるのがこのジェネラルウルフとされている。その手腕たるや、戦闘指揮だけでなく普段の生活においても一つの社会体系を築いてみせるほど。


 今回現れた『磁力を操るジェネラルウルフ』は、今回が初めて確認された個体である。他には『炎を纏うジェネラルウルフ』や『交尾無しでもマーシナリーウルフを産み落とせるジェネラルウルフ』などが確認されている。


■オリガ・ルキーニシュナ・カルロヴァ

(一応、ネタバレ防止のため、前の名前で表記しています)

 マモノやテロ組織『赤い稲妻』を利用して、ロシアへの復讐を目論んだエージェント。身長132センチで、外見年齢はせいぜい9~10歳ほど。しかし実年齢は26歳である。


 対外情報庁から二十年近く強制的に受けさせられた訓練により、幼い見た目からは想像もつかないほどの戦闘力を有している。あらゆる銃器に精通し、近接戦においてもコマンドサンボやサブミッション、ナイフ術も使いこなす。


 また、その小さな体格に反して、パワーは大人顔負けの強さを誇る。特に引っ張る力は凶悪の一言に尽きる。しかし、そのパワーが嘘のように、普段の見た目は普通の少女で、筋肉もふわふわである。オリガが戦闘態勢に入ると、そのふわふわの筋肉が一気に硬化する。これにより、非戦闘時はごく普通の少女に見せかけるようカモフラージュしているのである。


 五感までも訓練されており、聴力に関しては『常人の四倍ほど』と本人は豪語しているが、それに見合うだけの活躍を本編で見せてくれている。空気の流れと環境音を聞き取ることで、目を閉じていながら目の前のドアが開いているか閉じているかを当てる、といった芸当もできる。


 間違いなく強力な兵士なのだが、無茶な投薬による身体強化の反動により、肉体の成長はストップし、あまりにも小柄な体格になってしまった。寿命も常人より短く、日頃から薬品などによる『調整』が必要不可欠。一見すると健康体に見えるが中身はボロボロ、と様々なハンデを背負わされている。


精神支配マインドハッカー

 オリガが持つ超能力。彼女と眼を合わせた対象を、思いのままに操ることができる。この際、操る対象はオリガが手取り足取り動かすのではなく、一つの命令を埋め込むことで勝手に行動させる仕組みである。


 一度操れば最後、相手に自殺を促すこともできるなど、極めて強力な能力ではあるが、細かいところで制約も多い。術を仕掛ける時は、至近距離で相手の眼を見なければならない。操っている対象が何らかの理由で洗脳が解けても、オリガ本人は察知できない。そもそも、相手の精神力次第では抵抗されて無効化されることもある、など。


 ロシア対外情報庁は、様々な手を使ってこの能力の強化を図ったが、超能力という人智を超えた能力の勝手が分からず、めぼしい成果は上げられなかった。つまり、オリガのこの能力の性能は、彼女が生まれた時点からほとんど成長していないということでもある。


・リミッター解除

 筋肉の性能を抑制しているリミッターを解除し、限界を超えて筋力を増加させる。つまるところ、意図的に『火事場の馬鹿力』状態になるということ。


 通常、人間の筋力は、本来の30パーセントの能力しか発揮できないように枷がかけられていると言われている。下手に100パーセントの力を発揮すると、逆に身体を壊しかねないからだ。


 しかし、見た目に反して頑強な肉体を持つオリガなら、この解放状態の負担にも耐えることができる。リミッター解除状態の彼女の筋力は、通常の三倍以上も上昇すると言われている。


 これは超能力ではなく、オリガが対外情報庁の実験を受けたことで獲得した身体的特技である。使用の際の負担には確かに耐えられるものの、それでもノーリスクとはいかず、オリガ自身の身体にかなりの無茶を強いられる。また、負担が大きいため長時間使い続けることはできない。


■ズィークフリド・グスタフヴィチ・グラズエフ

 オリガのパートナーであるエージェント。オリガに洗脳され、ロシアの敵に回っていた……と思われていたが。


 見た目は筋肉質であるものの比較的細身だが、身長185センチに対して、体重165キロという異常な重さを誇っている。これは幼少期の過酷なトレーニングにより、彼の身体が突然変異を引き起こした結果、全身の骨が変質し、頑強になっただけでなく、筋肉を異常なまでに引き締める能力を獲得。それにより筋線維を極限まで圧縮して詰め込むことができるようになったからである。


『人類の鍛錬の限界点にして到達点』の異名を持ち、その肉体は指の一本に至るまで凶器として活用できるように鍛えられている。パワーも尋常でないほど強く、『予知夢の五人』の中では力自慢である日影やシャオランさえも圧倒した。


 本編においては、無益な殺生を極力しないように、『殺し』に特化した技の多くを封じていた。そのため力が制限されていたが、その制限された中で全力を尽くした。


・鋼指拳

 ズィークフリドが使う、素手の我流暗殺術。極限を超えて鍛え上げた指による指拳や貫手によって、相手の急所を貫いて素早く葬る。


 当然、その硬い指で握りこぶしを作って殴りつけても凄まじい破壊力が出るし、手刀を繰り出せばコンクリートを抉るほどの威力を叩き出す。


 また、指拳を繰り出す際は、相手の”経穴”も突いているらしく、指を突き刺された箇所を麻痺させられ、動かすこともままならなくなってしまう。とはいえ、麻痺以前に人体に穴を開けるほどの威力の指拳なので、相手は先にダメージで死んでしまうことがほとんどなのだが。


・縮地法

 中国や日本などの古武術に伝わる、特殊な歩法。自分の重心を前方に大きく傾けることで、前に向かって落ちるような踏み込みを可能とする。


 もちろん、使いこなせれば通常以上に素早い移動が可能となるのだが、それでもそのスピードは常識の範疇に収まる……はずだった。


 しかし、常識離れした肉体を持つズィークフリドがこの技を使った結果、彼自身の超重量と異常なまでの脚力によって、瞬間移動じみた踏み込みを実現させた。


 短距離バージョンと長距離バージョンがあり、短距離バージョンは最長3メートルほどの瞬間移動。長距離バージョンは、極端な前傾姿勢での猛ダッシュという形を取る。


・呼吸法

 ロシアの合気道『システマ』から会得した、特殊な呼吸法。呼吸により身体の機能をコントロールする技法であり、ズィークフリドはこれを使うことで、全身の痛覚をシャットアウトできる。


 痛みを感じなくなる、ということはつまり、痛みによって行動を阻害されることが無いということ。ズィークフリドはどれだけ重傷を負っても、この技によって戦闘行動を継続してくる。


 呼吸によって痛覚を制御しているため、彼の呼吸を乱せば痛覚制御を中断させ、ダメージを復活させることができる。あくまで痛みを誤魔化しているのであって、回復して消しているワケではない。


・烈穿

 ズィークフリドの我流拳法、鋼指拳が行き着いた極地。

 縮地法による神速の踏み込みと、岩をも貫く貫手を組み合わせた、必殺の一撃。


 その威力たるや、日影が喰らってしまった際には、彼の胴体を容易くぶち抜き、その後ろのコンクリート柱まで貫通して穴を開けたほど。骨と骨の間を抜いているのではなく、驚異的な貫通力で骨ごと貫いている。


 縮地法のスピードでさえ百戦錬磨の戦闘者でも見切るのは難しいうえに、そのスピードに即死級の一撃を乗せて放ってくる。ゆえに初見殺しの要素が強く、暗殺拳としても一つの完成形であると言えるだろう。この技を繰り出される=死であるため、見切れる者は誰一人としていない……はずだった。



●狂い喰らうコールドサイス

 氷の鎌のカマキリことコールドサイスが、ジェネラルウルフを殺し、その血肉を啜った際、肉を食す悦びと、更なる力を手に入れる快感に目覚めてしまった。その後、ヘルホーネット・クイーンまで食らった彼女は、見上げるほどの巨体へと変貌し、姿カタチもカマキリとは似ても似つかない異形へと成り果てた。


『日向抹殺』と『全てを喰らう』が同列の第一目標として定められているが、もはや『何のために』日向を殺すのかということさえ忘れており、ただ殺して喰らうことしか考えていない。かつての星の巫女への忠誠心は微塵も残っておらず、もしエヴァを見つければ、その力を取り込むべく襲い掛かるまである。


 新たな能力などは獲得していないが、既存の能力一つひとつが凄まじく強化されている。


 これまで冷気を発生させるだけだった能力は、猛吹雪を発生させるにまで至る。当然、『電波妨害』の性能も有しており、このマモノが残っていたからゆえに、狭山は最後までミサイル発射のシステムをハッキングすることができなかった。


 大鎌に冷気を纏わせ、攻撃する行動も追加されている。地面に突き立てれば氷塊を連続発生させ、振り下ろせば冷気のカッターを発射するなど、様々な性能を見せてくる。


 腹部の巨大な口からは、常時アイスリッパーを吐き出してくる。このメカニズムを説明すると、まず下半身の体内でアイスリッパーの卵を生成し、孵化させ、能力によりわずか数十秒という速度で成長させ、そして口から吐き出すというワケである。卵を外に出さなくていいぶん、安全に孵化まで持っていける。


 肉を喰らうことによって、体力を回復することができる。また、その溜め込んだエネルギーで新たにアイスリッパーを生み出すこともできる。このアイスリッパーを生み出す際のエネルギー変換率が異常で、一匹のアイスリッパーの死骸で、三体のアイスリッパーを生み出すことができる。


 喰らえば喰らうほどアイスリッパーが増えていき、アイスリッパーを増やすと腹が減り、さらなる肉を求めて行動。そして食事が済んだらアイスリッパーを生み出して……と無限ループを繰り返す。

 まさしく『狂い喰らう』の二つ名に相応しい異常性であり、仮にこのマモノが表の世界に解き放たれていたら、この星の生態系に甚大なダメージを及ぼしていただろう。

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