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第341話 無双の十二人

 ニューヨークの大通りから、無数のマモノたちが押し寄せてくる。

 その場から確認できるだけでも、ウサギ型マモノのラビパン、イタチ型マモノのマンハンター、半魚人型マモノのディーバイト、ミミズ型マモノのワーム、猛牛型マモノのブルホーンなど、とにかく数と種類が多い。

 対するは日向たち予知夢の五人と、世界最強の称号を冠するマモノ討伐チーム『ARMOURED』、そしてロシア最高峰の評価を受ける二人のエージェント。合わせて十二人である。


「太陽の牙、”点火イグニッション”ッ!!」


 日向が構える剣、『太陽の牙』の刀身が激しい炎を纏う。

 まずはこの炎を撃ち出して、なるべく多くのマモノたちを一掃してしまおうというつもりなのだろう。日向の炎は、マモノたちに特別強力な効き目を発揮する。


「太陽の牙、”紅炎一薙ヒートスラッシュ”ッ!!」


 日向が燃え盛る剣を横薙ぎに一閃。

 すると、灼熱の炎波が剣から撃ち出され、マモノの群れを飲み込んだ。

 ”紅炎一薙ヒートスラッシュ”は、縦斬りの”紅炎奔流ヒートウェイブ”よりも攻撃範囲と殲滅力を重視した攻撃だ。そのぶん敵一体あたりのダメージは落ちるが、雑魚マモノを屠るには十分すぎる火力だ。


 日向の後ろから『ARMOURED』隊長のマードックが歩み寄り、日向に賞賛の声をかける。


「ほお、大した威力だ。マモノの群れの第一波がほとんど壊滅したぞ」


「まぁ、五分に一回の使用制限付きですけどね。さて、次の攻撃は任せましたよ」


「うむ、任された。……少尉、それから北園良乃。生き残りのマモノたちを片付けるぞ」


「りょーかいです!」


「Yes sir. ……ふム、やハリこの返事ハ大尉に言うノが一番しっくり来ル」


 今度はマードック、コーネリアス、そして北園の三人が前に出る。

 マードックは、先ほど州軍から届けてもらった新しいガトリング砲を装備し、その銃口をマモノたちに向ける。

 コーネリアスは愛用の対物ライフルを構え、北園は発火能力パイロキネシスの準備をする。

 この三人は、十一人の中でも特に重火力に秀でている。


「攻撃、開始!」

「Eat th(喰らえ)is!」

発火能力パイロキネシス!」


 三人が、一斉に攻撃を開始した。

 マードックが放つ徹甲弾が、マモノたちを粉砕していく。

 北園が放つ炎が、マモノたちを焼き払う。

 コーネリアスの狙いすました一発が、走ってきたワイバーンの頭を吹っ飛ばした。


 マードックたち三人の集中砲火を受けて、マモノの群れがバラけ始める。

 群れを左右に広く展開させて、攻撃を受ける際の被害を減らす作戦なのだろう。


「その動きも計算済みだ。コーネリアスと北園は、私と共に空から来るマモノたちを撃ち落とすぞ」


「了解ダ」

「りょーかい!」


「よし。では近接戦闘組の者たちよ、やって来る連中を片っ端から蹴散らすがいい!」


「おっしゃ、いくぜー!!」

「ああ、片付けてやる……!」

「了解した」

「了解しました!」

「分かったわ」

「やだ!」

「…………。」


 マードックの号令を受け、ジャックや日影を代表とする近接戦闘に長けた七人が、弾かれたように飛び出した。

 七人は固まらず、それぞれ散開してマモノたちの群れに突っ込んでいく。

 一人で複数のマモノたちを相手取る羽目になるが、彼らは一人ひとりが超人的な戦闘力を誇っている。今さら通常のマモノ相手に後れを取ることはないだろう。



 ジャックが走りながら、前方に向かって二丁のデザートイーグルを射撃。正面にいたウサギ型のマモノ、ラビパンを仕留めた。

 そんなジャックの周囲から、さらに複数のラビパンたちが飛びかかってくる。仲間を倒された恨みだろうか。このままではジャックは、ラビパンたちから袋叩きにされる。


「ハッハァ! ショータイムだぜ!」


 ジャックは二丁の大型拳銃を、舞うように四方八方目掛けて乱射する。

 鉄板を容易に貫通する大口径の弾丸が、これでもかと言うくらいに飛んでくる。

 弾倉から弾が無くなろうと、素早く腰のクイックリローダーから新しいマガジンを装填し、再び撃ちまくる。

 一見乱雑に撃っているように見えて、その弾丸は正確にラビパンたちを撃ち抜き、周囲の仲間たちに流れ弾を当てることは全く無い。

 一通り射撃を終えると、ラビパンの群れは全滅していた。

 まさしくデザートストーム。両腕が頑強な義手だからこそできる荒業だ。



「再生の炎、力を此処に(オーバードライヴ)ッ!!」


 ジャックの脇を、オーバードライブ状態の日影が走り抜けた。

 アスファルトの道路を踏みしめる度に、炎の足跡が残る。

 彼が走る先にいるのは、ハエトリソウの頭と腕を持つ植物のマモノ、トライヘッドが五体。

 三つのあぎとを持つマモノが五体、計十五の顎が日影を食いちぎらんと襲い掛かってくる。


「邪魔だッ!」


 日影は右手に持つ『太陽の牙』を素早く振るい、トライヘッドたちを一瞬で斬り伏せた。

 オーバードライヴ状態により身体能力が向上している彼の斬撃は、両手剣である『太陽の牙』の重量を全く感じさせない。


「キーッ!」


 トライヘッドを片付けた日影の後ろから、ラビパンが飛びかかってきた。


「おるぁッ!!」


 しかしラビパンの耳拳は日影には届かず。

 烈火の如き日影の回し蹴りが、ラビパンの首筋に叩きつけられた。

 ラビパンはそのまま、真っ直ぐに吹っ飛ばされて動かなくなった。


「ギャオーッ!!」


 ラビパンを仕留めた日影の背後から、レッドワイバーンが火球を吐いてきた。

 火球の発射速度はとても速く、日影が振り向くと同時に彼に命中した。


「おぉぉぉッ!!」


 だが、日影は右手に構える『太陽の牙』を盾にしながら、火球を突っ切ってきた。

 爆炎の中から飛び出し、あっという間にレッドワイバーンの懐に潜り込む。


「再生の炎、”陽炎鉄槌ソルスマッシャー”ッ!!」


 そして左の拳に炎を纏わせ、レッドワイバーンの胸に強烈なアッパーをお見舞いした。

 日影の陽炎鉄槌ソルスマッシャーをマトモに受けたレッドワイバーンは、吹っ飛ばされて背後のビルの外壁に叩きつけられた。



「”迅雷”……!」


 本堂の身体が蒼く発光し、稲妻が迸る。

 ”迅雷”を使って、身体能力を向上させたのだ。

 同時に二本の高周波ナイフを抜き、真っ直ぐ走る。

 目の前にはラビパンや、イタチ型のマモノのマンハンターなど、小型のマモノたちが徒党を組んでいる。


「はぁっ!!」


 蒼い閃光が、小型のマモノたちの群れを真っ直ぐ通過した。

 同時に、マモノたちの急所から鮮血の飛沫が乱れ飛ぶ。

 雷光のように駆けた本堂が、すれ違いざまにマモノたちを斬って捨てたのだ。


「シャーッ」


 その本堂の後ろから、半魚人型のマモノのディーバイトが爪を振り上げて襲い掛かってきた。

 本堂はまだ、ディーバイトの方を振り向いてはいない。

 完璧な不意打ち。ディーバイトは攻撃の命中を確信していた。

 しかし爪を振り抜いた時には、そこに本堂の姿は無かった。


「喰らえ……!」

「ギャーッ」


 素早く身を屈めてディーバイトの爪を避けた本堂は、持っていた二本のナイフを同時にディーバイトの身体に突き立てる。そしてそのまま放電を開始。

 電撃が、握りしめるナイフの柄から刃を伝って、ディーバイトの身体に流れ込む。

 ディーバイトは、身体から黒煙をぷすぷすと吹き出しながら絶命した。



「アカネ、お願いします!」

「あいよ、任せなッ!」


 レイカは自身のもう一つの人格、アカネを呼び出した。

 レイカの黒髪と、青い瞳が赤色に変わる。

 表に出たアカネは腰の刀を抜き放ちながら、恐るべきスピードで駆け出して、その先のマモノたちを次々と切り裂いていく。

 マモノを斬るたびに、その返り血が彼女に付着する。

 あまりにもマモノを斬り過ぎて、もはやその赤色の髪は返り血によるものなのか、はたまた彼女の地毛なのか、区別がつかなくなってくるほどだ。


「キシャアアアアアッ!!」

「おっと……!」


 アカネの周囲から、三体のワームが地面から飛び出してきた。

 三体のワームは、一斉に彼女に向かって噛みつきにかかる。

 それに対して、アカネはゆっくりと刀を鞘に収める。

 ……いや、彼女はもうアカネではない。髪は黒く、眼は青い。

 すでにアカネは、元の人格であるレイカに戻っている。

 攻めのアカネと、待ちのレイカ。

 彼女たちは、相手と状況に合わせて素早く人格を入れ替えることができる。


「せいやぁっ!!」


 刀の鞘口から、青い稲妻が迸った。

 そして、凛とした掛け声と共にレイカが抜刀。

 剣閃は蒼雷を伴いながら、レイカを中心に大きな円を描く。

 その剣閃に巻き込まれ、ワームたちの首が飛んだ。

 鞘に仕込まれたギミックを利用した、レイカの得意技『超電磁居合抜刀』だ。



「シシシシ……!」


 殻から砲弾を放つヤドカリ型のマモノ、ヘイタイヤドカリが一体いる。

 そのマモノが狙っているのは、こちらに向かって走り寄ってきているオリガだ。

 ヘイタイヤドカリは、オリガの顔を狙って砲弾を放ってきた。


「甘い!」

「シシ……」


 オリガは素早く屈みながら、持っていたショットガンを発砲。

 殻にこもる間もなく散弾を身体に浴びせられ、ヘイタイヤドカリは絶命した。

 ポンプアクションにより空薬莢を排出する。


「ガルルルッ!」


 そのオリガの背後から、氷の爪牙を持つ白いオオカミのマモノ、ユキオオカミが走り寄ってきた。オリガに噛みつくつもりだ。

 しかしオリガは、走り寄ってきたユキオオカミに素早く足払いを仕掛ける。

 そしてうつ伏せの体勢になりながら、体勢を崩したユキオオカミにショットガンの散弾を浴びせ、仕留めた。

 再びポンプアクションにより空薬莢を排出。


「バウッ! バウッ!」


 再びユキオオカミが背後からやって来た。

 うつ伏せになっているオリガに走り寄ってくる。


「ちっ……!」


 オリガは素早く寝返りをうって、仰向けの体勢になる。

 その体勢のまま、飛びかかってきたユキオオカミに散弾を叩き込み、吹っ飛ばした。

 ポンプを引いて空薬莢を排出。


 脚を曲げて、ブリッジで跳ね上がるオリガ。

 そして右手だけでショットガンを持って、いきなり彼女の右側に向かって射撃。

 走り寄ってきていた三体目のユキオオカミの頭部を撃ち抜いた。


「ギャオオオッ!!」


 今度はオリガの左側から、緑色の鱗を持つワイバーンが迫ってきている。

 まだショットガンのポンプアクションは終わっていない。このままでは射撃ができない。

 しかしオリガは全く慌てることなく、接近してきたワイバーンの牙を回避。

 そのままワイバーンの首に組み付き、ヘッドロックの体勢を取る。


「ギャアアッ!? ギャオオオッ!」


「はいはい。大人しくしなさいな」


「ギ……」


 オリガの金色の瞳が、ワイバーンを妖しく見つめる。

 彼女の精神支配マインドハッカーの能力により、ワイバーンはオリガの傀儡くぐつと成り果てた。


「さて、この子で空中から高みの見物、というのも悪くないわね」



「せいやぁッ!!」


 シャオランが肘を振り上げ、裡門頂肘りもんちょうちゅうを繰り出した。

 纏う気質は”地の気質”。

 吹っ飛ばされたマモノは、これまでシャオランは見たことがないマモノだ。

 二足歩行で立ち、黒い体毛を持ち、長く垂れ下げている両腕の先端には、鉤爪のように長い爪が生えている。

 そのマモノは、まだ目の前にあと三体残っている。


「ギシャーッ!」

「ウッギャアアッ!!」


「な、何なんだよコイツらはぁ! 顔がすごく凶悪なんだけどぉ!?」


 見慣れぬマモノに戸惑うシャオランに、通信機から狭山が語り掛けてきた。


『このマモノたちはマーダーネイルという。ナマケモノのマモノだ』


「全然怠けてないじゃん!?」


『そうだね。元がナマケモノなのは遺伝子的に間違いないが、その凶暴性はマモノの中でも屈指のものだ。マーダー、という単語も”殺意”を意味するからね』


モノぉぉぉぉ!?」


「ウッギャアアアアッ!!」


 マーダーネイルが、シャオランに飛びかかってきた。

 その鋭い長爪でシャオランを引き裂くつもりだ。

 しかしシャオランは、さっきまでわめいていたのが嘘のように、冷静にマーダーネイルの爪をさばき、受け流す。


「はぁッ!!」

「ギャッ!?」


 そしてがら空きになったマーダーネイルの脇腹に、強烈な肘を叩き込んだ。

 今ので骨が数本持っていかれたのだろうか。マーダーネイルは絶命こそしていないが、ひどく苦しんでいて立ち上がれずにいる。


「ウギャアアッ!!」

「ギャアアアッ!!」


 残り二体のマーダーネイルも、シャオランに接近してくる。

 横並びになって、真っ直ぐシャオランに駆け寄ってきた。


「せやぁぁッ!!」

「ギャグッ!?」

「グギッ……!?」


 シャオランは、その場から大砲で射出されたかのように、凄まじい勢いで真っ直ぐ跳躍。

 その勢いのまま空中を駆けるように、二体のマーダーネイルの顎に跳び膝蹴りを叩き込んだ。

 今のでマーダーネイルたちは首を持っていかれたのだろうか。そのまま白目を剥いて絶命した。


『さすが! 相手が人型だと、動きのキレが段違いだね』

「誉め言葉はいいから、もうお家に帰してぇぇ!!」



 一方、こちらにいるのは黒いロングコートを着た、銀髪の偉丈夫。

 ロシアのエージェントの片割れ、ズィークフリドだ。

 彼の周りには、主に小型を中心とした、様々なマモノの死骸が散乱している。

 その死骸の中心に、彼は静かにたたずんでいる。

 彼はもう、もうとっくに『仕事』を終えてしまった。


「ギャオオオッ!」


 そんなズィークフリドに向かって、ワイバーンが走り寄ってきた。

 彼の身体を食いちぎらんと、顎を開いて襲い掛かってくる。

 しかしズィークフリドは、ワイバーンが接近するより早くワイバーンの懐に潜り込む。


「ッ!!」

「ギャッ!?」


 ズィークフリドは、ワイバーンの胸に左の貫手を繰り出した。

 真っ直ぐ、突き刺すように繰り出された手刀は、本当にワイバーンの白い胸を貫通する。

 そのまま貫通した手を上へと動かし、バキバキと骨を破壊する。


「……ッ!!」

「ギョハァ……ッ」


 ズィークフリドは、ワイバーンに突き刺した左手を引き抜くと、今度は強烈な右ストレートをワイバーンの胸に叩き込んだ。

 破壊した骨の破片が、拳の衝撃で心臓に突き刺さり、ワイバーンは大量の血を吐いて背中から倒れた。



「……みんな、大暴れしてるなぁ」


 呆れたように呟くのは、後方でハンドガンを射撃しながら援護をしている日向だ。

 ”紅炎一薙ヒートスラッシュ”の冷却時間クールタイムのため、今の日向は積極的に戦闘に参加することができない。しかし、その冷却時間ももうすぐ終わる。


 ……と、その時だ。

 日向は、足元がわずかに揺れたのを足裏から感じ取った。

 次いで、地鳴りの音がハッキリと聞こえ始めた。


「な、なんだ……うわぁ!?」


 突然、日向の足元から巨大な何かが飛び出してきた。

 それは非常に太く、また非常に巨大で、先端が鋭く尖っている。

 色は、大木を思わせる茶色。というか、前方に見えるユグドマルクトと同じ色をしている。


「まさか、ユグドマルクトの根っこか!? とうとうアイツも、直接攻撃を仕掛けてきたか……!」


 足元から突き出てきた根っこに吹っ飛ばされた日向は、しかし上手く受け身を取って落下のダメージを最小限に抑えた。

 また、前方からマモノの群れを掻き分けて、とりわけ強力そうなマモノたちが姿を現してきた。

 恐らくは『星の牙』。ユグドマルクトを守る最後の砦といったところだろう。

 仲間たちはそれぞれ数人で固まり、『星の牙』との交戦を開始した。


「向こうもいよいよ出し惜しみナシで来たな。俺の”紅炎奔流ヒートウェイブ”で一体仕留めるとしたら、さてどいつにするべきか……」


「キシャアアアアアッ!!」


「っ!?」


 もはや聞き慣れてしまった、甲高い咆哮が聞こえた。

 それを聞いた瞬間、日向は素早く後ろにローリング。

 さっきまで日向がいた場所を、氷の鎌が切り裂いた。


「シャアアアアア……!」


「コールドサイス……! いい加減、しつこいぞっ!」


 現れたのは、ヘヴンの指示によってここまで何度も日向を狙ってきた氷のカマキリ、コールドサイスだ。サテラレインとの戦闘の途中、ビルから転落したが、どうやら生きていたらしい。

 日向の”点火イグニッション”の一撃を受けた右の複眼は、斬り潰されたまま回復していない。


「くそ、『太陽の牙』の冷却時間クールタイムがまだ終わっていないから、今戦うのはマズい……!」


「よう、ヒュウガ! なんか強そうなマモノだな。手伝いはいるか?」


「ジャック!」


 日向のもとに、『ARMOURED』のジャックが駆けつけてきた。

 さらに、空からオリガを乗せたワイバーンも飛来してくる。


「あら、じゃあ私も混ぜてもらおうかしら」


「オリガさん! よし、これなら十分に戦える!」


「しかしあのカマキリ、もう既にボロボロじゃねーか。何があったんだ?」


「アイツ、俺をずっとつけ狙ってくるんだ。戦うのは、これで四度目になる」


「そりゃまた、クレイジーな執念だな。オマエ、アイツに何かしたのか?」


「俺が一番聞きたいよ、それは……」


「ふぅん……四回にもわたって戦闘を継続する能力……相当な戦上手なのね、あのマモノ。面白そうね、気に入ったわ」


「キシャアアアアアッ!!」



 日向とコールドサイスの、四度目の激突が始まる。

 日向としても、そろそろ決着を付けたいところだが、果たして。

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― 新着の感想 ―
[一言] かなりしぶとかったですが、苦戦のすえに強敵:サテラレインを撃破!! コイツは戦闘力もなんですが、自身が負けると分かってからの決断力も優れていて、本当に犠牲が出ていてもおかしくない激戦だった…
[良い点] ケビンさんは、助からなかったけど北園さんが頑張って倒したね(T_T) 戦いが終わったらなでなでして、一杯甘やかすねぇ(*''▽'') パラサイトもカメレオンも中々きつい攻撃をしてくるね。…
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