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太陽の勇者は沈まない ~マモノ災害と星の牙~  作者: 翔という者
第22章 その艇は嵐を往く
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敵性個体紹介・第22章時点

●ガンマン型


 アフリカの溶けた街にて、日影が戦った目付きのレッドラム。その名の通り、西部劇に出てくるガンマンのような姿をしている。


 しかしこれはそういう服装をしているわけではなく、身体がそういう形状になっているだけである。ガンマンらしい真っ赤なポンチョもテンガロンハットも、全てこのレッドラムの文字通りの身体の一部だ。


 異能の類は使用できるようだが、あえて異能は使わず、純粋な実力差で敵を制圧し、敵に無力感を与えて絶望させることを好んでいる。


 一般的なリボルバーの装填数は六発だが、このレッドラムが使用するリボルバーは五発。しかしそのぶん弾丸が大きく、発射した時の威力も通常のリボルバーより強力になっているようだ。


 その速射は、まさに目にも留まらぬ神技。さらに、三つの見切りの中でも最も難しい”心の見切り”を高いレベルで使いこなしており、このレッドラムが放つ銃弾を無傷でやり過ごすのは極めて難しい。


 最終的には日影との一対一の勝負に敗北し、倒される。戦闘中に日影に攻撃されて嬉しそうな様子を見せるなど、謎の多いレッドラムであった。



●暗殺者型


 難民キャンプから脱出した日向たち狙った目付きのレッドラム。その全身は血が乾いたように赤黒く、両手には鋭いクローが生成されている。クロー型のレッドラムの上位個体のような存在。


 非常に高いレベルの気配遮断能力が使用できるらしく、シャオランの”風見鶏”やエヴァの気配感知能力でも捉えることができなかった。それどころか、日向たちの目の前に姿をさらしているにもかかわらず、それでもマトモに気配が掴めないほど。


 今回は合計四体で日向たちを襲撃。オネスト・フューチャーズ・スクールの子供たちを人質に取る作戦で、日向たち全員を始末しようと目論む。


 しかし最後は、オネスト・フューチャーズ・スクールの先生の勇気ある行動によって形勢を乱され、そのまま全滅させられた。



〇嵐の戦艦


 ドゥームズデイが”結晶化(クリスタライズ)”の能力で製造した戦艦。見た目は紛れもなく戦艦だが、誰かが乗って操縦するのではなく、ドゥームズデイが意のままに動かすことができる。


 自衛用の雷砲などが艦体に取り付けられているが、最大の特徴は、やはり街一つを丸ごと消し飛ばすことができる雷の主砲だろう。推定だが、核ミサイルに匹敵するほどの破壊力を誇るとされる。


 飛行スピードもかなり速く、あちこちの地域に出現しては、その主砲で地上の全てを破壊する。この戦艦の存在が、ドゥームズデイが『星殺し』の中でも極めて危険とされる最大の要因である。


 火力が高いぶん、製造には膨大なエネルギーが必要である。そのためドゥームズデイもおいそれとは製造できない。実際、ドゥームズデイが日向たちと戦闘していた時も、戦闘中にこの戦艦を製造したのは序盤の一回だけだった。



〇雷天


 ドゥームズデイが”結晶化(クリスタライズ)”の超能力で製造した三機の異能の戦闘機のうちの一機。雷の異能を司る。


 上記の嵐の戦艦と同じく、パイロットを必要としない無人兵器である。そのため、いざという時は自爆特攻も躊躇(ちゅうちょ)なく実行してくる。


 三種の異能の戦闘機の中でも、単純な火力は随一。雷のミサイルは、極めて頑強な飛空艇の装甲とて無事では済まない威力である。また、電撃による攻撃は装甲で吸収することができる。


 

〇風天


 ドゥームズデイが”結晶化(クリスタライズ)”の超能力で製造した三機の異能の戦闘機のうちの一機。風の異能を司る。


 射出する風のミサイルは、着弾地点に暴風をまき散らす。その威力は地面を深く抉るほどであり、ただの風と言えども生身の人間に直撃すれば五体バラバラになるくらいの威力がある。


 そんな高い威力を誇る風のミサイルに加えて、風を(まと)うことで透明になる能力まで備えている。その透明になった状態から音速で突撃してくるのだから危険極まりない。


 

〇雨天


 ドゥームズデイが”結晶化(クリスタライズ)”の超能力で製造した三機の異能の戦闘機のうちの一機。雨の異能を司る。


 酸性雨を操る異能を持っており、機銃からは高圧縮された酸の粒を弾丸のように射出してくる。ミサイルは着弾地点に酸をばら撒く。他の異能の戦闘機と比べて瞬間的な火力は低いが、じわじわと体力を削ってくる嫌らしい敵である。


 スモークをまき散らして飛行する能力も備えており、まき散らしたスモークは雨雲となって空に広がった後、大地に酸性雨を降らせる。複数の雨天でこれを行なえば、街一つを溶解させるほどの大規模な酸性雨を降らせることができる。



★ドゥームズデイ


 狭山がこの星の環境や生命を絶滅に追いやるべく生み出した、七体の『星殺し』の内の一体。稲妻と暴風を(つかさど)る怪物である。


 外殻は空一面に広がる黒い雨雲。この雨雲の中で嵐の戦艦や異能の戦闘機を製造し、発進させ、各地を襲撃させる。雨雲自体にも落雷を自由自在に降らせる能力を持っており、地上の敵を狙い撃ちにする。


 ドゥームズデイの本体は、雨雲の中を飛行する超巨大戦艦の玉座にてふんぞり返っている。基本的に外殻の雨雲は破壊することが不可能なため、ドゥームズデイを倒すには雨雲の中に侵入し、この本体を直接倒すしかない。


 しかし雨雲の中に侵入してきた敵は、嵐の戦艦や三種の異能の戦闘機が迎え撃つ。おまけに雨雲内では常にドゥームズデイが発生させる雷電が襲い掛かってくるため、何の対策も無ければ雨雲の中に入った瞬間に黒焦げにされる。近づくことすら難しい強敵である。


 ”結晶化(クリスタライズ)”の超能力を使用する。嵐の戦艦や三種の異能の戦闘機はこの能力で製造した。また、ドゥームズデイ本体もこの超能力で作り出した長大な大剣を使用する。


 火力、スピード、攻撃範囲、全てを取りそろえた最も危険な『星殺し』。滅ぼした地域の数は、現時点で登場した『星殺し』たちの中でもトップである。


・本体の戦闘能力


 これまでの『星殺し』は、外殻と比べて人型の本体の戦闘能力はそこまで高くなく、本体を追い詰めれば撃破は難しくない……というのが定説だった。


 しかしドゥームズデイの本体は、そんな定説を(くつがえ)すほどに強い。日向たちが複数人で同時に挑みかかっても、玉座に座ったままの状態で問題なく戦闘できるほどに。


 ドゥームズデイ本体の肉体は雷電で構成されており、素手で殴りかかろうものなら拳を焦がされてしまう。実体はあるため素手でもダメージを与えることは可能だが、代償にはつり合わないだろう。


・光速移動


 ドゥームズデイの肉体が雷電で構成されているというのは上記で説明した通り。この肉体を純粋な雷電に再構築し、雨雲の中を(つた)う稲妻のように移動することができる。


 その移動速度は文字通り光速。どれほどの達人であろうと、その移動経路を捉えることはまず不可能である。移動中はドゥームズデイ自身もほぼ何の攻撃も仕掛けられないのがせめてもの救いか。


・巨大化


 ドゥームズデイの奥の手。搭乗していた超巨大戦艦とドゥームズデイ自身が一体化することで、その肉体を通常状態の数十倍の大きさまで巨大化させることができる。


 それほど巨大になっていながらも、運動能力は通常時と大して変わらない。アニメに出てくる巨大ロボットのような機動力で標的を追い詰め、粉砕する。


 雷電の拳による殴りかかりや、手のひらから撃ち出すビームが主な攻撃。このビームは嵐の戦艦の主砲と同等の火力があり、直撃を受ければ、まず命はない。


 超巨大戦艦は分離し、ドゥームズデイの各部位を守る装甲のように装着されている。手甲からはミサイルを射出し、背中と足甲のブースターでドゥームズデイの飛行能力をサポートする。


 このドゥームズデイの装甲は、ドゥームズデイを巨大化させるために雷電エネルギーを増幅するジェネレーターの役割も担っている。そのため、これを破壊されると、その部位の巨大化が解除される。


 胸部装甲の内側には、ドゥームズデイ本体の核である雷球の心臓が存在する。これがドゥームズデイの最大の弱点であるが、ここからも雷のビームを撃ち出すことが可能。ドゥームズデイの最後の切り札である。

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