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-Memory's of energy-  作者: はるか
第一章
3/6

日常の延長線

 担任のキリキリとした声が僕の鼓膜揺らす。

話したいことを話し終え満足気な顔をした。

それを合図に皆が掃除に行動を移す。


 すっと立ち上がり、何事もなかった様に僕も掃除場所への波に呑まれる。

僕には特に仲のいい友達が居るわけでも無い、何故なら自分以外の人間にあまり興味がないからだ。


 スッと急にクラスメイトの人と目が合った、目を逸らす訳にはいかないので、じぃーっ見つめるとあちらの方から近寄って来た。

どうしよう、気まずい。

何も話すつもりも無い僕の隣まで来て雑談を初めた


「どこに進学するの?」



 そんなこと聞いてどうするのだ?と思うが、言葉を飲み込み言いたい気持ちを抑えた。


「特に決まってない、今の成績で行けるとこへ行く。」とはっきりしない答えで返答する。ただこれは自分の気持ちそのままであり、間違いはない。


「そっかー、玻璃はり君の成績だったら西高くらいかな?僕もそこに行きたいんだけど少し成績がねぇ...」


 どうでもいい、実にどうでもいい。

成績は三年生になり、対抗意識を持って貰う、という名目で総合の点数と順位が晒されている。差し詰めそこで僕の順位を知ったのであろう。

僕自身そこまで勉強する訳でも無いので、成績にもあまり興味を示さなかった、そのため返答に困る。

それ以前に西高とはどれぐらいの順位の人が行くのかも知らなかった。もう投げやりに返答する。


「あぁ、そうだね。一緒に頑張って同じ高校に行けたらいいね。」


と臭すぎるセリフを吐いた。

 面倒だ、と激しく思う。なんでわざわざ気を使わなければならないのか。

その思いが伝わったのか救いの声が天から聞こえる、実際には天ではなく二階の職員室からの掃除終了の許しが降りた。

これを期に彼との距離を取った。

それ以前に先生自身、生徒という身分が下の者を手に入れ神にでもなったかの様な厠もいる、頭が天に昇っている。


 まぁ、そんなことはさっきまでの雑談と共にダストシュートして、帰宅部の活動に全うする。


 いつも通りの帰り道、歩き慣れた歩幅でせっせと歩く。

家に帰れば何かあるわけでも無いが移動時間は人生において最も必要の無い時間だからである、というのが持論だ。


 いつの間にか家に到着し、鍵を開け帰宅部の一日一回の目標は達成された。

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