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第一一話 バンス領からアミラ領へ

「綺麗な夜空だな.....大きな月...それ囲む五つ星....神秘的だ....」

ハイクは夜空を見ながら目を覚ます


「よかった...目を覚ましたのね」

アミラの声が聞こえる


アミラの方を向きたいのだが首が動かない...


「あ、じっとしていなきゃだめ!体がひどい状況なんだから!」

ハイクの体は爆発の際に腹から下がなくなっており、上半身もところどころえぐれており、火傷もひどい状況。


普通の人であったら死んでいなければおかしい状態であった。


「い、いや俺は再生できるから大丈夫だ」

というがハイクは声がはっきりと話せない...


「ダメよ、今あなた再生できていないもの」


「うそだろ...なんでなんだ?」


「あなた、爆発の後に屋敷が大火事になっていた中にいたのよ。再生してもしても体が火に曝されてたら、そりゃ体力がどんどん消耗されていくわよ。」


「そっか、俺火事の中いたのか...」


「うん。だからあなたを救出してから10時間くらい経つけど一切再生しないわ」


「そうか...いたたたた!」

ハイクは無理に体を動かそうとし痛みが神経に走る


「もー!無理しない!これ飲んで」

とアミラはハイクの視界に紙に乗せられた茶色の粉を出し

そのまま口の中に粉を注ぎ込み髪の先から水も注ぐ


ッゴクゥと飲み込むハイク


「これはなんだ?」


「私のレシピで作った漢方!体の自己治癒作用を促進させるこうかがある!あとハイクの顔と方に針刺しといたわ!だから本当にあんまり動かないで。あと今から痛みが引くツボ押すからね!」

とアミラはハイクに微笑みながら伝える


「なんで東洋医学なんだよ...」

と困惑しながらつぶやくハイク


「なにそのトーヨー医学って?まぁあとで教えてちょーだい。押すわよ!っえい!」

と胸部分のツボを押す


ビチャァ!と胃からさっき飲ませた漢方と水が出てくる


『あ』と2人の声が重なる


「腹から下がないから胃の物が直接外に出ちゃうな」

異様に冷静なハイク


「これが胃なのね...」

と呟き胃を直接手で触るアミラ


「いった!痛いって!」


「あ、ごめんなさい。ちょっと実物見れる機会なくて...てか痛いのね。体吹き飛んでも悶絶している雰囲気なかったのに」


「さすがに痛覚はある!ま、腕もげたり体半分吹き飛ばされたりする大負傷の時はあんまり感じないがな」


「へぇ、不思議な体ね」

とハイクとアミラの会話の最中


「あのアミラ様...私が横に入ってきて申し訳ないのですが、私はバンス領の税制職についていた役人なのですが、今後の税制政策はバンスのを引き継ぎますか?どうしますか?というか屋敷を立て直すために税をさらに上乗せしなければ...」


一人の男性が話しかけてきた


「いや、屋敷は立て直しません。税の使い道を変えましょう。来週までにすべての政策指示書を税制所に提出します。申し訳ないけど、紙とペンを用意してくれる?」

アミラはバンス亡き後さっそく領主モードにはいった

男性との会話中にハイクに刺していた針もついでに抜いていた


「はい...早急にお持ちします。が、屋敷立て直さなくていいのですか?領主即位式のお金はどうまかないますか?」


男性はそのアミラの発言に驚く


「即位式とかいらないわよ...勝手にこじんまりとやっとくわ」


「は、はい。わかりました。とりあえず紙とペンお持ちします!」

と言い男性は走ってどっかに行ってしまった。


.......


「アミラはもう領主なんだな。なんか呆気ないな。もっとドカーン!アミラ新領主誕生!みたいなもんかと思ってた」

ハイクは切り出す


「やろうと思えばできるわよ。でも今はその時ではない」


「権力欲とかないのか?あんまり目立ちたくないみたいな?」


「目立ちたくはあんまりないけど、権力欲は人の何倍もあるかもね。いずれはトウカ連邦の皇帝になりたい」


「おぉ...すげぇなお前...やっぱあれか?幼いころのとある経験が権力欲を奮起させたてきな?」


「そんなものないわよ。幼いころから権力者に憧れていた。自分の力で人々を裕福にさせられるそんなすごい力が権力というものにはある」


そんな会話をしているうちにハイクの体が動くようになった。

「よし...腹から下はまだ再生されないけど、腕とか首が動くようになった」


ハイクは横を向く

その先にはバンスの死体が逆さに吊るされていた


「うわぁ!びっくりしたな」

バンスの顔は何度も強打され人物が認識できないレベルになっており体も槍で突き刺された後、そもそも肌色の部分がほとんどなく全身内出血のようになっていた。


「バンスだよな...こいつ、勝ったんだな俺ら」

ハイクは少し安堵する


「勝っただけよ。終わっていない」


「どういうことだ?」


「私たちはトウカ連邦の辺境のたった一つの領地で争っていただけなの。今の世界は地獄で希望もない世界なの...そこを変えられるまでは気が抜けないわ」


「そうなのか...あとで世界のこと聞かせてくれ!」


「いいわよ!」

アミラは元気に返事をした


「アミラ様ー!紙とペンもって参りました!どうぞ!」

と男性も帰ってくる


「ありがとう。あ、木簡持ってきてもらうの忘れてた!」

アミラがドジをかましていた


「ちょっと!領主様!こっから役所、結構遠いんですよ!」


「ごめんなさい!!!」

と男性とアミラが話していた。


ハイクは眠気が襲ってきてその先の言葉は聞こえずに寝てしまった。


こうしてバンス領、領主バンス・ヌメルは打ち取られアミラ・ヌメルが領主となることになり、名称もバンス領からアミラ領へと改められた。


この先、ハイク、アミラ、ソラはどのような敵に立ち向かうのだろうか



領民「アミラ様!ご就任おめでとうございます!」

アミラ「うん!どうも!」

ハイク「アミラ、すげぇな....」

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