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床に張り付いたガムのような思い

 私は、今電車に乗っている。勝手に目を追う体が眺めるのは、美しく見える女子高生たちだ 

これから体験するであろう人生をうらやむ私は、しっかりと年を取っているのだろう

若さがうらやましいのではなく、経験がうらやましいのだとひねくれた考えが浮かぶ自分に、

一番ショックを受けている だからといって、攻撃などはしない

ただただ、その若さに当てられているのだ

信管のない爆弾みたいなものだ。ただただの爆発もできず、ただそこにあるだけ

爆発などしたくないのだから、いいのだが 私は、隣の芝生が蒼く見えるどころではなく、庭園のように見えている

張り付いたガムのように散り積もる中で、本屋に向かう

そこでは、いろんな人たちでにぎわい文学だけは、対等に扱てくれているような気さえした

あぁ、勝手に卑屈になっていただけで、ほかの人にはほかの人の人生のストーリーがあるんだ


だから、ずっと引きこもっていると、自分しか話し相手がいなくなるから、卑屈になるのだと。

私はそんな自分にゆとりをもって、生きていきたい

誰かに憧れるのはいいけれど、自分で自分を痛めつけることは、本当に生産性がないのはわかっているけれど、ループループしてしまう

だから、私みたいに庭園に見えてしまう人は、思い切って空を見よう

空は、ころころと変わるけど区切りがないからだ。

私はまだ、張り付いたガムは取れてはいないけれど、こそぎ始めているところだ

案外楽しいかもしれない

自分をきれいにして、また新たな目で、世界を見てみたい

その時に、この張り付いたガムでさえも愛おしく見える時が来るかもしれない

そしたら、私の勝ちだと一人心の中で呟く

あぁ、いつかなにかの、私の物語を聞かせられる勇気とゆとりが欲しい

否定されても、これでよかったと自分で思えたら、儲けものだと……。


あなたが羨やましいと思っていることが、誰かのうらやましさかもしれません

だから、そんなときは空を見て、ひとまず横に置いて、深呼吸をしよう

だって、あなたの物語が誰かを刺激して世界を変えるかもしれないのだから……。


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