夢オチ・・・
夢を見た。夢の中の私は異世界転生ものを孫娘がはまっていると教えてもらい孫娘に小遣いを渡しては面白いものを孫娘が買って読む→孫娘のおすすめを貸してもらう、という感じで読みふけっていた。キャーキャー感想を言い合ったり、夫も先に逝ってしまった私のドキドキワクワクを担ってくれた異世界転生もの。面白かったな。そうか、私が死んだときに棺桶に孫娘がたくさん入れてくれたのね。幸せな人生だったー・・・。
って、えーーーー!!!まさかのーーー、私、多分、わかんないけど、きっと転生ちゃってるやん・・・。まだ夢かな。夢だとしても。
飛び起きたよ、私は。
飛び起きて、姿見の前に飛んで行った。ピンクのふわふわカールヘア(寝起きだから爆発している)。ピンクのふわふわだとー!これもう、悪役令嬢(でも実はいい子)VS養殖天然風転生女子のそれなのでは・・・。異世界転生もの、読んでたって言ってもそんな読み込んだわけでもゲームでもないし、どこの誰に転生したんだか(アルス王国のミディアム侯爵家のジューン=ミディアムだけど!)わかんないし、第二妃になるなんて話あったかな、記憶にないよ、これもう詰んだ。どうしたらいいんだろう。どう考えても第二妃ってフラグよね。これはなっちゃいかんやつだ。あれだ、第二妃の選考会終わったら速攻で領の隅っこに小屋を建ててもらおう。そんでそこで静かに目立たないように暮らそう。お母さまじゃないけど、私だって、首と胴体はずっと仲良くしていたい。そう考えていたらだんだん落ち着いてきた。うちって、侯爵家だし、私、嫡子よね・・。大体、小説とかゲームだと、男爵家のメイドに手を付けて産ませた婚外子、みたいなのが多いよね。それでその庶民派感覚を武器に下剋上というか逆ハーレム目指すっていう・・。私、髪の毛だけはふわふわピンク(バカっぽいやつ。でもお父さまもピンクだけどバカじゃないよな)だけど、下剋上も逆ハーも狙ってないよ。あ、でも異世界転生してるんだ、多分。え、ていうかここ異世界なのかな、パラレルワールドなのかな、きさらぎ駅あります?・・・ないか。そもそも魔法がある時点でハリーポッター的世界よ。うーん。やっぱり夢だなー。起きたら、私は孫娘のいるおばあちゃんかな、ジューンかな。
・・・結論、夢じゃありませんでした。
この後、すぐにメイドがやってきて、昨晩、入ってませんよね!と湯あみさせられた。