第86話 勇者リモート会議を目の当たりにする
ぴゅぴーん、ちゃたた、ちゃーたうたた、ちゃーたうたた、ちゃーたうたたた、たたた、たたた、たたたったん。
ちゃーらーたたー、ちゃあらーたたたたん。
そぅらあ高くぅ、っふう、かあかげ(中略)
もおしーごのぉ、よおにぃー、ちゃーたーたうた、ちゃーたうたたた、ちゃらうらん。
精霊ルギアの頼んだピザの代金を、立て替えた俺。
今はキャッシュレス決済の時代で、俺の持つお金は、この時代では古銭だと言う。
そしてルギアは、新装ガチャの実況配信をする所だったと言う。
えと、ここってサーイターマルドだよな?
なんか、時代と空間が一致しないぞ。
そういや、黄金の羊のゴーレムも、この次元空間なら、命ある生命体とか言ってたな。
つまり、サーイターマルドとは別の次元空間っていう事か?
「まったく、十二の宮殿を十二時間で、って言ったら、ひとつの宮殿で一時間でしょ。
みんなの予定を狂わせないでよね。」
「えと、」
この神殿に入ってからの迷走っぷりに、俺の理解が追いつかない。
「はあ、ゴールドゴーレム達はね、それぞれが護るべき場所があるの。分かる?」
「は、はあ。」
ルギアが設定の説明を始める。ここは黙って聞くべきか?
「だから招集されたゴーレム達は、それぞれの時間に合わせて、この次元空間に来るのよ。分かる?」
なんか、ルギアの言い方、むかつくな。
それ、俺に何か関係あるの?
「おかげで、招集かけたのに、招集撤回しなくちゃいけないじゃん。」
ムスっとするルギアの目の前に、スマホ大の画面が十二枚浮かぶ。
「ゴールドゴーレムのみなさん、招集かけてアレですが、招集は撤回します。」
ルギアの言葉を受け、数枚の画面が消える。
しかし、残った画面からは、ぶーたれた反論が聞こえる。
「お言葉ですが、ルギア様。
これで何回目ですか。」
「我々も、暇ではないのですよ。」
「これからもこの様な事が続くなら、招集には応じかねますよ。」
「これからは、数名のゴーレムだけを招集したら、いかがですか。」
「そうですよ、今まで白羊宮殿を抜かれた事もありませんですし。
もういっその事、招集するのはアリエスだけでよろしいのでは?」
「えー、僕もルギア様のために戦いたいー。」
なんかヤバい。
ゴーレム達の不満が溜まってる。
今までも、似た様な事をやってたのか。
で、毎回最初の宮殿で終わってたと。
じゃあ、残りの十一体のゴーレムは、なんなのか、と。
そもそも、あんな激つよのゴーレムを十二体も招集かけるなんて、どんな事態だ?
これには、俺の想像もつかない壮絶な過去があったようだ。




