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魔王が現れたから、勇者の子孫らしい俺がちょっくら倒してくる  作者: 堕天の翼のあさぼらけ
名所を巡ろう~虹の架け橋から神帝のほこらへ

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第61話 勇者いにしえの戦士と僧侶に出会う

 神帝のほこらにて、魔洗礼を受けて魔獣化したゴーストアリンバに苦戦するユミコ。

 突如空間に穴が開き、そこにはユミコのかつての仲間、アケミの姿があった。



「アケミさん?

 お、お願いです。ユミコを助けてください!」

 アケミは斜め上空の次元の穴から、なぜか降りて来ない。

 アケミはユミコのかつての仲間。

 ユミコを助けに、現れたんじゃないのか?


「あ?」

 アケミは俺を、ひとにらみする。

 俺は思わず、ブルっちまう。

 やはり勇者ウラワの仲間。

 魔王を倒したのはダテじゃない。

 ここでユミコを助けられない俺とは、やはりカクが違う。

 まるで、蛇ににらまれたカエル。

 俺はこの旅に出て初めて、心の底から恐怖する。


「ゆ、ユミコを、た、助けて、くだ、さい。」

 俺は恐怖にかられながらも、何とか口にする。

「あん?」

 アケミの眼光の鋭さが増す!

 更なる恐怖が俺を襲う!

 だが、ここで逃げちゃダメだ!


「お願いです!ユミコを助けてください!」

 俺は恐怖を押し切り、アケミに向かって叫ぶ!

「気安くユミコって呼んでんじゃねーよ!」

 アケミは、さらに不機嫌になった!


 えー、

 ユミコって呼んじゃダメ?

 なら、なんて言えばいーのさ。


「あらあら、あまり若い子を、困らせちゃダメですよ、アケミさん。」

 アケミの後ろから、ひとりの女性が姿を現す。


 水色のストレートなロングヘア。

 黄色の十字架が描かれた青い前掛け。

 いや、前掛けと言うよりは、貫頭衣と言うべきか。

 身体の後ろも覆っている。

 その貫頭衣の隙間から、オレンジ色の全身タイツが見える。

 十字架の描かれた帽子をかぶり、ブーツと手袋は黄色い。

 そして鉄製っぽい杖を持っている。


「うっるせーな、ノブヒコ。」

 とアケミは舌打ち。

「えー、そんな言い方、ひどいですぅ。」

 ノブヒコは傷つく。


 って、え?

 ノブヒコ?

 ノブヒコって男の名前じゃない?

 でもノブヒコさん、どっからどう見ても女性なんですが。

 それもかなりの美人。

 個人的にはユミコの方が好みだが、それを言ったらおっかないアケミも、普通に美人だ。


「助かったわ、あなた達。」

 戸惑う俺をよそに、ユミコがふたりに声をかける。

「え?」

 俺は思わず振り返る。


 ユミコはドラゴンの姿から、人間の姿に戻っている。

 と言う事は、ゴーストアリンバとの戦闘は、終わったのか?

 見るとゴーストアリンバは、水晶に包まれつつある。

 俺達がこの神帝のほこらに来た時、初めて見たあの水晶だ。


「はあーい、ユミコさん、久しぶりぃ。」

 ノブヒコはにこやかに手を振る。

「そうね、久しぶり。でも、お互い体感時間的には、そうでもないかもね。」

 ユミコは、つらそうな表情を見せる。

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