第42話 勇者親衛隊にからまれる
ユミコ争奪戦を勝ち抜き、無事にユミコとパーティを組めた俺。
だけどユミコは、その争奪戦の結末をうやむやに、アイドルグループの盛大なイベントに流れ込んだ事に、たいそうご立腹。
シリウスシスターズの歌声が響く舞台裏。
俺はご立腹のユミコをなだめ、この場を去りたかった。
ユミコ編入編も、そろそろ終わりにしたい。
魔王を何話も放置してたら、この作品のアイデンティティが問われる。
「おいおまえら、このまま帰れるって思ってないだろな。」
俺の気持ちを知ってか知らずか、思わね邪魔がはいる。
スケ番風の女性が五人、親衛隊と書かれた赤いハッピを来ている。
「あのぉ、どちら様ですか?」
俺は、これ以上ユミコを刺激しないでくれと思いながら、一応聞いてみる。
「あーん?見て分からねーのかよ。」
一団のリーダーと思しき女性が、赤いハッピの背中を見せる。
背中には、俺の股間を集中攻撃しやがった、あの赤髪女が描かれている。
思い出しただけで、股間が痛くなる。
俺が赤髪女に反応すると、こいつはニヤけて言ってくる。
「気がついたようだな。
我らは、ユア様親衛隊!
ユア様を公衆の面前で辱めた罪、万死に値いする!」
「あ、いや、あれは。」
俺は思わず弁明するが、そんな俺よりも先に、ユミコが動く。
「ふーん、あんた、うらやましいって思ってたんだ。ユウタの事。」
そいつの前に出たユミコは、そう言ってニヤける。
「は、はあ?お、思ってねーよ。
私にもやらせろなんて、思ってねーし。
うらやま、いやらしいヤツめ、おまえ、どこ中だ?」
「え、リーダー、そんな事思ってたんだ。」
そいつは矛先を俺に変えようととしたが、それより先に、仲間たちからドン引かれる。
「な、だってこいつ、ユア様とあんな事したんだぞ。
おまえ達だって、ユア様とあんな事したいだろ!」
「そ、それは、、」
他の親衛隊のヤツらも、もじもじしだす。
んーと、ユアさーん、あなたの身体を、親衛隊のみなさんが狙ってますよー。
たくう、なんだよこいつら。
「ユウタの事、悪く言えないね。」
ユミコが、俺の言いたい事を代弁してくれる。
「は、はあ?何言ってんだよ、わ、私たちはまだ、何もやってねーだろ。
こいつと一緒にすんなよ!」
「はあ、」
ユミコは大きくため息をつく。
「ここで一悶着あって盛り上がるのかと思ったら、あんた達じゃ、役不足のようね。」
このユミコのひと言に、親衛隊のヤツらはカッチーンとくる。
「んーだと、こらぁ。
おめーこそユア様達の誘いを断ってよぉ、
無事で済むと思ってんのか?あーん?」
俺を目の敵にしてたはずの親衛隊のヤツらは、標的をユミコに変える。




