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魔王が現れたから、勇者の子孫らしい俺がちょっくら倒してくる  作者: 堕天の翼のあさぼらけ
銀の笛奪還編

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第20話 勇者開き直る

 銀の笛を取り戻して来てくれと言われ、取り戻して来た俺。

 だけどこの依頼をした人って、何者なんだろうか。


 銀の笛を手にする俺は、なんでもっと早く、この事に気がつかなかったのだろう。

 声が綺麗だったので、油断した。


「その銀の笛は、そこの宝箱に入れてちょうだい。」

「は、はい。」

 この部屋には、宝箱がふたつある。

 俺が魔法の鍵をゲットした宝箱と、最初から蓋の開いてた宝箱だ。

「どうか成仏してください。」

 銀の笛を宝箱に入れた俺は、手を合わせる。


「それって、どう言う意味かしら。」

 俺の言葉の意味を、聞いてくる。

 それって、あなたが一番よく分かってる事なのでは?


 俺の身体が震え出す。

 俺は手を合わせたまま、目を閉じて祈る。

「ぎ、銀の笛は、俺が取り戻しました!

 ど、どうか安らかに、じょ、成仏してください!」


 一瞬、辺りが沈黙する。


 すげー緊張した俺には、すげー長く感じた。

 俺は成仏してくれたのかと、そっと目を開く。


「ぷ、あはは。」

 やべーよ、俺が目を開けるのを待ってたよ。

「あなた、何か勘違いしてるようね。

 私は幽霊じゃないわ。生きてる人間よ。」

 と言われても、姿を見せないのは、なぜですか?


「私の名前は、クマガイユミコ。

 勇者ウラワの子孫なら、知ってるはずよね。

 勇者ウラワと一緒に旅をした、仲間の名前を。」

 いや、知らんがな。

 勇者ウラワが、タカスナって名前なのを、ついさっき知ったばかりだぞ。

 つか、勇者ウラワの仲間って、やっぱりあなたは、幽霊じゃないですか。


「ちょっと、何さっきから黙ってるのよ。」

「ひい。」

 クマガイユミコを名乗る幽霊の言葉に、俺は思わず腰をぬかす。


 終わった。

 俺の人生終わった。

 俺はここで、幽霊に取り憑かれて死ぬんだ。


 まだ見ぬローザ姫さま、ごめんなさい。

 あなたを救い出す事が、出来ませんでした。


 って、ちょっと待て。

 俺って死んでも、王様の前に生き返れるんじゃなかったか?

 つまり、ここで幽霊に取り殺されても、俺は生き返れる!

 そう思うと、ここで幽霊に怯えてるのが、バカらしくなってきた。

 こうなったら、幽霊の正体あばいてから死んでやる。


「クマガイユミコさん、って言いましたかな。

 あなた、勇者ウラワと旅をしたと、おっしゃりましたよね。」

「そ、そうだけど、急にどうしたの?」

「では、そんなあなたが、幽霊ではなく、生きた人間であると言う証拠は、どこにあるのですかな?」

「やだ、それ聞いちゃう?」

「では、質問を変えましょう。

 あなたが姿を見せないのは、なぜですか?」


「ははは、参ったね、こりゃ。」

 俺は幽霊を追いつめた。

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