初日の初仕事
2話目です
話を繋げられるように頑張りました
全く困りものね、そう呟きながらメイド長と話していた
メイ 「ほんとにあの男をボディガードにしてよろしいんですか?」
九条 「いいのよ、私が決めたんだもの」
メイ 「しかし…」
九条 「あら?メイド長が私に指図?」
メイ 「申し訳ありません…」
それに…やめられては困ってしまうわ
あの人はなにか…私を楽しませてくれる…そう感じる
いつも私に話しかける人は…敬意がどうとか…トップだからどうとか…
〜回想〜
取り巻き 「アカネ様!今日もお美しい!」
知らないわよ…関係ないでしょ
取り巻き 「ご機嫌が優れないようですね?」
あなたのせいよ…
取り巻き 「道を開けろ!アカネ様が通るぞ!」
そんな事しなくても…もっと普通に関わりたいのに…
そんな日々が続いていて…ふとスラムっていうところを耳にした
メイ 「いきなりどうされました?」
九条 「そんなとこがあるのは知らなかったわ…行ってみない?」
メイ 「本気ですか?!」
九条 「治安が悪いらしいからいつもより多めに連れてくわ」
メイ 「承知しました」
そうして私たちはスラム街へ足を運んだ…
ついてみれば地獄絵図だった、人は倒れ、ゴミは溢れ…とにかく言葉にできないほどに…
だけど…
ドゴォォォン!
家?らしきものがひとつ崩れた
ダッダッダッダッダッ…
そこには…私を楽しませてくれそうな…面白い人がいた
〜回想終了〜
九条 「あいつを明日、天照学院に連れていきたいから、準備して?」
メイ 「あいつをですか!?正気ですか?」
九条 「あいつはボディガードよ?そばに置いといちゃ悪い?」
ボディガードとはいわば護衛である、近くに置かなければ意味は無い
メイ 「いえ…では手配しておきます」
九条 「ありがと、」
さて…明日からは毎日楽しそうになるわね
次の日 朝
メイ 「起きてください!朝ですよ!」
蓮 「なんだよォ…もっと寝かせてくれ…」
いつもなら2時3時に起きるが今回は強制的に起こされた
メイ 「ダメです!あなたはボディガードなんですからお嬢様の近くにいるんですよ!」
蓮 「ハイハイ、待っとけ」
メイ 「全く…初日からこんなで大丈夫ですか?」
蓮 「平気だろ…別に俺は困んない…それにメイド長、その刃物しまえよ」
バレましたかと言葉を零しながらナイフをしまう
メイ 「失礼、お嬢様は食堂にいます、部屋は任せて行ってください」
蓮 「うい」
はぁ…なんであんなのが…
そう心から思いながらも仕事に戻る
さてと…掃除をしよう…でもめちゃくちゃ綺麗…あの人なんなんだろう…
蓮 「なァ」
メイ 「はい?」
蓮 「食堂ってどこだ」
この屋敷に来て一日目、部屋の場所など分からない
メイ 「角を曲がって突き当たりです」
蓮 「ども」
メイ 「全く…」
食堂に向かい呑気に歩く、途中何人ものメイドに痛いほど視線を向けられるが気にしない
バタンと音を立てて扉を開ける
九条 「もっと静かに開けれないのかしら?」
蓮 「扉なんて無かったからな…」
ほんとにどんなとこで生きてたんだろうと改めて感じさせられる
九条 「あなたも食べなさい」
蓮 「何をだよ…」
何を?お皿に出してあるのに分からないのと言いたいが諦める
九条 「そこのあなたの前にあるお皿の上に乗っかってる食べ物よ」
蓮 「これか?食いもんか?これ」
九条 「失礼ね…立派な食べ物よ」
蓮 「要らん、草とか虫とか食べるから」
その発言だけでスラムでの食生活がよくわかる
九条 「ならそれは自由なのだけど、昨日のやつ着てくれたのね」
蓮 「まァ…割かし便利だしな」
九条 「貰ったからには守りなさいよ?」
蓮 「へいへい」
九条 「あ、あとあなたをうちの学校に連れていくからね」
蓮 「は?が…何?」
突然の発言に一瞬戸惑いつつも耳を傾ける
九条 「学校に連れてくの、あなたを」
蓮 「なんでだよ!」
九条 「あなた私のボディガードでしょ!?」
蓮 「お前みたいな低身長の胸なし誰が欲しがるんだよ!、そんなことするとか聞いてねェよ!」
いくら財閥トップであろうとお構い無しに暴言を淡々と吐いていく
九条 「ひ!酷い!元々ボディガードっていうのはそういう仕事なの!」
蓮 「知るかよ!」
九条 「衣食住与えてるんだから当然の事よ!」
蓮 「チッ…これ以上は無駄だから俺が負ける」
九条 「勝ちぃ!」
蓮 『お前ほんとに財閥とやらのトップか?ただのガキじャねェの?』
あら?死にたいのかしらと言いかけたが我慢する
九条 「少し元気すぎるだけだもん!」
蓮 「へっ…そうかい」
恥ずかしいじゃないの…私だけムキになったみたいで…
蓮 「学校ったって…俺が行ってどうするよ、なにかしなきゃいけないことでもあったか?」
九条 「簡単よ、変なやつを潰せばいいだけ、簡単でしょ?」
蓮 「あァ…気が楽になった」
まぁスラムでも同じようなことをしてただろうしそこは期待できる
蓮 「なら他のに任せた方がいいんじャないか?」
九条 「あのパーカーに選ばれたあなただからこその命令よ!」
蓮 「あっそう」
九条 「さてと、無駄話をしてると時間ね」
蓮 「行くのか」
九条 「えぇ」
蓮 『外で待ってろ』
九条 「え?あぁわかったわ」
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プロフ?
九条アカネ
身長 135 体重 26
肩ら辺まで伸びた紫のかかった髪
非常に自由な性格をしているが計画は念入りに立てる、石橋を叩いて割るような性格
幼稚園生みたいな見た目をしている
胸はない、全く
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勢いよく教室の扉を開ける、途端に教室がざわめく
そのはず…みんなピシッとスーツやらなんやらで決めてるのに…こいつは見るからに珍しい見た目でアバウトな格好だもんね…
ちなみに不規則な模様な白黒半袖に長いジーパン、あとはあのパーカー
席に着いてみるが以外に声を掛けられない、居るだけでもここまで違うとは驚きだった
九条 「そういえばあなた勉強はできるの?」
蓮 「俺はなんにも出来ねェな、あ、でも足し算とかならできるぞ」
九条 「まぁ…仕方ないか…」
蓮 「ケッ…クソみてェな奴らいっぱいだなァ」
突然失礼な事を言うので慌ててフォローに入る
九条 「そういう事は言わない、財閥の息子とか、普通な大金持ちとか、死にものぐるいで入ってきた人もいるんだから」
しらし新しいボディガードのおかげでほんとに周りに誰も寄り付かなくなった、気が楽である
蓮 「悪ィ…トイ…レ?に行ってくる」
九条 「間違ってもレディにそういうことは言わないでよ、あと少しは忠誠を誓ったら?」
礼儀ってものがないのかしら…と思ったが今すぎたので口にはしなかった
蓮 「はァ…それではお嬢様…少し用を足しに行ってまいります」
九条 「やめて、気持ち悪いわ」
蓮 「メイド長の真似だが…なんなんだかなァ」
確かに今の方がしっくりくる
扉を開けあいつは用足しに行った
途端に色々な人から声をかけられる
「あの人はなんなんですか?!」
「あんなのをボディガードにしていいんですか?」
「礼儀がなってない!あんなのは解雇!」
色々な言葉が飛び交うが読書で無視をする
ほんとに…早く帰っきて…
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蓮 『チッ…広すぎだろ…遠い』
ほンとに遠い…アいつの屋敷ぐらいあるんじャねェかよ
ちなみに今は帰り、場所を聞けばよかったと後悔する
蓮 「…ほンとに金持ちばっかだなァ」
ふと右を見てみるとあるものが目に入る
これは…写真か…九条もインのか
蓮 「なんか…真面目な顔のヤツばっかだなァ…」
?? 「そこの君」
写真を見てると後ろから声をかけられる
蓮 「なんだ?」
?? 「君…アカネ様の新しいボディガード…だろ?」
蓮 「まァそんなとこだ、お前は?」
?? 「私は君の前のボディガードだ」
蓮 「へェ…そんな人が俺に何用で?」
そう言われ、写真を見てみると同じ顔のヤツが居たので理解はできた
?? 「シンプルに憎くてね」
蓮 「あっそ、知らね」
?? 「君みたいなゴミ以下の人間にあの人を任せられない」
蓮 「ゴミ以下ねェ…」
コイツ…初対面で酷い野郎だぜ
元ボディガードの顔を掴みもうと少し触れる
?? 「いっ!?ガァァァァ!」
触ったりだけでここまで痛がるとは思わなかった、ただでさえ適当で弱い攻撃だけで勝てた言うこともありあまり力は入れてなかったがここまでとは思わなかった
恐らく前このパーカーを着た時の巡る感覚の効果であろう
蓮 「どうだァ?お前がバカにしたゴミ以下にやられる気持ちァよォ?」
?? 「離せ!」
手を離しポッケに戻す、重心がグラグラで細い腕のどこにこんな力があるか不思議に思う
蓮 「さてと、俺は行こう」
?? 「はぁ…なんなんだ…お前…」
蓮 「答えねェが…これだけは言っておこうか、【お前は選ばれなかった…俺は選ばれた】それだけだ」
?? 「クソッ…」
あまり騒ぎ大きくしたらとんでもなくなりそうだから…とっとと戻るか
扉を開けると九条がこちらに来るのが見えた
九条 「遅い!」
取り巻きをかき分けて俺の元に来る
蓮 「なんだよ、逃げなかっただけいいと思えよ?」
九条 「だとしても!あなたは私を守る義務があるのよ!」
蓮 「俺にか?へへッ、笑わせてくれるなァ」
ザワザワ…
蓮 『ほんとに教室うるせェな』
九条 「仕方ないわ、私の新しいボディガードが一般人以下と来たらそんなるわよ」
蓮 「さてと…席つけよ」
九条 「あなたの席もあるわよ」
蓮 「いやいい、俺は立ってる」
九条 「ま、4時間だから許す、じゃあ2個つーかお」
〜そしてお昼〜
九条side
蓮 「俺はその辺で暇してくる」
九条 「私の周りに居なさいよ!」
蓮 「悪ィが、色々と知っておきたいんでね」
九条 「なら私が教えるから!」
蓮 「そりゃども…」
隣に座ったので思ったより近く心臓の鼓動が早くなる
蓮 「んじゃ1つ…色んな奴が居るって話だったが、お前以外にも財閥いんのか?」
九条 「それはそうよ、私の他にも学校内に派閥を持つ八神財閥とかね?」
指を指され刺されて方向を見てみると爽やかなイケメンオーラを放ちたくさんの取り巻きに囲まれている少年が目に入る
蓮 「あいつが八神か」
九条 「あの人は私と同じくらいの財閥よ、それに学校自体があの人のテリトリー、みんなあいつに寄ってたかってさ」
蓮 「本当だな…」
九条 「まぁ私はあの八神財閥に一切干渉しないで動いてるから問題はないんだけど…ムグムグ」
蓮 「ヘェ」
九条 「それにあいつにあまり近ずかないようにね、巻き込まれでもしたらとんでもない事になるわよ?」
蓮 「そんなん知ッたこッちャねェ」
そんなこと言ってると八神が視線があいこちらに歩いてきた
八神 「やぁ九条さん、今日も可愛いね」
九条 「何よ、可愛いより美しいとかの方が私は喜ぶのよ?」
陽キャのようなキャラに若干引きつつ言葉を返す
八神 「ハハッ…面白いねぇ」
九条 「それでなんの用?」
八神 「用がなきゃ話しかけちゃダメ?」
びっくりするほどに馴れ馴れしい
九条 「めんどくさいから、ダメ」
「は?八神さんが話しかけてきてんだぞ!?」
「ほんとに失礼な人ね?」
ほんとにめんどくさい…なんなのよ…
蓮 「はいそこまで」
私と八神の間に手を割り込ませ、会話を強制終了する
八神 「君は…新しいボディガード…」
蓮 「そうだが?」
八神 「今話してたんだよ?」
蓮 「嫌がってんのがわかんねぇのか?」
八神 「嫌がってないよ?ね?」
九条 「…嫌よ」
小声で返しながら蓮の後ろに隠れる
蓮 「というわけで…とっとと失せろ」
「あなたふざけてるんですの?」
「お前ふざけてんのか!?」
2人が蓮に近寄ってくる
が…
先程同様、顔を軽く触る
前のスラム街の戦闘の時のような僅かな力も必要ない、今は触りさえすればいいのだ
「いたたたたた!」
離したがその場に倒れ込む
八神 「な、こんなことしていいと思ってる?」
蓮 「知らねェ」
どんなに上の人間にも態度を変えずに話す
八神 「君には…この人は任せられないね…」
蓮 「それを決めるのはお前じゃない…コイツだ…」
八神 「一体何をいっt」
蓮 「帰るぞ…」
話を遮りその場を去る
九条 「うん…さっきはありがと…ちゃんと仕事してくれるじゃない?」
蓮 「仕事?ふざけんなよ…俺はあのメイド長にごちゃごちゃ言われんのが嫌なだけだ…とっとと行くぞ」
九条 「う…うん…」
失礼な人と改めて思いながら帰路に着いた
〜九条邸〜
あの後すぐに家に帰った、道中、あいつを殴ってよかったか聞かれたが、正直ウザかったのでこちらとしてはスカッとしてる、それで今は部屋の前
蓮 「俺はここで…眠いから寝る」
九条 「おつかれさま」
返事ぐらい返しなさいと言いかけたが扉を閉められていたのでこの言葉は届かない
〜アカネの部屋〜
部屋にいたメイに今日の出来事を話す
メイ 「え!?あの八神財閥の息子の行為を無視したんですか!?」
九条 「こちらとしてはスカッとしたから結果オーライってね?」
メイ 「今後が心配ですよ…ほんとに…」
九条 「まぁ…今後学校で何かが起きることはある程度予想できるわ」
メイ 「でも八神財閥と九条財閥は特に関係性がないんですよね?」
九条 「それはそうなんだけどさ、あそこの財閥って科学を兵器とか武器とかに使うっていう話じゃない?」
メイ 「そのようですね…今確認できているところによりますと…瞬間冷凍光線などです」
突然の話題変更にも動じずに返事をする
九条 「そういうのに…あのボディガードは耐えられるかしら…」
メイ 「あのパーカーと、彼自身の狂気や殺意など、色々と問題は無いかと、唯一とすれば」
九条 「すれば?」
メイ 「明日からの学校生活ですね…確実に支障は出ますよ」
九条 「…そうね…」
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八神 「無視された?この僕が…みんな僕に忠誠を払って…頭を下げるのに…あの二人は違うってのか…このクソ!」
父 「簡潔には無視されてしまったから、仕返しがしたいと、」
八神 「あぁ!!とにかく早くあいつらを潰したい!」
父 「軽くいじめから始めてみてはどうかな?」
八神 「そうさせてもらうよ」
父 「それでも難しいのなら、こちらも行動を起こそう」
八神 「あぁ…わかったよ…」
あいさんです
閲覧ありがとうございました
カッコだけで名前はいりませんかね…
蓮「」と普通に「」だけってどっちがいいですかね…
教えてくれると嬉しいです
それではまた次回