緊張するとお腹が痛くなるらしい
初日くらい3話くらいアップしとかないとダメじゃね?
って思ったので急遽アップしますw
………結局ハゲ共は来なかった。そのまま受付へ進む。
「いらっしゃいませ、本日はどのような用件で?」
少し背は小さいがギリギリカウンターまで届いてる。そして何より胸がバインバインの受付嬢?的な人が丁寧な言葉で対応してきた。
いや、目につくのはやはりお胸。なんという素晴らしい物を持っているのだ!
もうこの子と冒険したい、いやこの子に冒険したい!
胸以外も、目がクリンクリンで大きくて髪はうっすら赤く染まっていてショートボブ、鼻は高くもなく低くもなく。そしてなんといってもメイド服っぽい服装!
さすがにカチューシャらしきものはしていなかったが、うん可愛いね。
仲良くなる為には通うしかないな、通えばこのお胸にワンチャンあるかもしれない。
これからも紳士に、あまり胸は気にせずに紳士にいこう。俺は変態ではないのだ!
「すいません、冒険者登録をしに来たのですが」
紳士に、紳士にいくのだ。
ちょっと緊張してお腹痛くなってきた。
「はい、では今から水晶を持ってきますので少々お待ちください」
おや?名前とかは聞かないのか。水晶で全部分かるってパターンかね。こりゃ楽でいい。
となると、ここでテンプレの「ここここ、これは!」と言われるイベントが起こって、受付嬢に一目置かれる存在になるってわけだな!
「はい、ではこの水晶に手をかざして下さい」
え、でかくね?サッカーボールくらいの大きい水晶を持ってきた。
結構重そうなのによく片手で持てたなこの子。
よしここで二刀流チートが出るわけだな!では早速。
「……さわさわ……」
「あっそんな触り方しなくて大丈夫ですよ、手をかざすだけで」
「あっ、はい」
やばい、手つきがいやらしかったかもしれん。
ここで変態になるわけにはいかんのだ!紳士にいかねば紳士に!
やがて水晶が少し光り出し、隣にあったカードらしき物も光り出す。
「はい、冒険者カードが出来ました。もしよろしかったら読み上げましょうか?」
「あ、お願いします」
なんて便利な機能だ。水晶に手をさわさわするだけで冒険者カードが出来おった。
文字も一応読めるが、可愛い子に読んでもらうのはなんかいいよね。
「お名前はタカシ・ツチダ、年齢30歳、性別男、出身地はニホン、ジョブは二刀流ですね」
むっ、出身地が普通にニホンって良いのか?この国だかどこだか知らんがニホンなんてないだろう?
そしてジョブが二刀流になるわけか。
「では次に、パッシブスキルを読んでいきますね」
パッシブスキルって言えば体に染みついた汗。ではなく染みついた能力って感じか。
こういう所は日本にいる時にゲームをやってて良かったわ。
「状態異常耐性、俊敏、気配察知、幸運、疲労促進、緊張性・腹痛」
………うん?最後の2つはなんだ?
「アクティブスキルはまだないですね」
おおう……アクティブはなしか。これは覚えていけって感じなのかな。
待て、いや待て、その前にパッシブスキルの最後の2つはなんだ。
「あの~パッシブスキルの最後の疲労促進、緊張性・腹痛ってなんですか?」
「疲労促進は疲労しやすい体という事ですね、また緊張性・腹痛は初めて見ましたが恐らく緊張するとお腹が痛くなると思われます」
「……………」
「大丈夫ですか?」
「……あっ、はい……」
マテマテマテマテ~!!
現実世界でも緊張?したかは分からんがお腹が痛くなるのはそういう事だったのか~!
異世界ならどうにかなると思ってたのに無情にもパッシブスキルに入っているとは……
女神さん、異世界転移させるならパッシブくらいおまけしてくださいよぉ。
「とりあえずこれで冒険者登録は終わりました。冒険者活動についての説明はいりますか?」
「あ~、今は大丈夫です。また分からない事があったら聞きに来ます」
「分かりました~、またのご利用お待ちしております」
ペコッと挨拶をした受付嬢の胸をチラリと確認しながら酒場っぽい4人掛けのテーブルに座る。
パッシブスキルを聞いてからちょっと放心状態だが、いったん落ち着こう。
酒場っぽいと言ったがここは冒険者ギルド併設の酒場みたいな所か。
その店員さんが近寄ってくる。
「ご注文はありますか~?」
ショートボブのこれまた赤髪の娘だ。
ギルドの受付嬢と同じ格好をしているがこちらはお胸が寂しい事になっている。
「えと、とりあえずビールを」
「え?ビール?飲み物ですか?」
「えっ?ビールないんですか?」
そういや異世界と言えばビールはエールになるんだったか。
「あっ、エールはありますか?」
「はい、エールですね。少々お待ちください」
良かったエールで通じたか。
大体異世界と言えばエールにワインって所か。
でも冷えてないとかありそうだな~と思いながら店員さんがやってきた。
「お待たせしました~エールになります」
「ありがとう」
グビグビ、冷えてるがな!あ~これはたまらん!つまみが欲しいね!
「すいません、つまみとかってあります?」
「はい、カエルのから揚げ、じゃがいものから揚げ、バッファローステーキなどが人気のつまみになります」
ふむふむ、カエルのから揚げはちょっと怖い。じゃがいものから揚げって事はフライドポテトって所か。バッファローのステーキは普通に牛ステーキと思えばいいだろう。
「じゃあ、じゃがいものから揚げをください」
「はい、じゃがいものから揚げですね。少々お待ちください」
「あっあとエールのおかわりも!」
「あわわっ、飲むの早いですね!少々お待ちください」
ふぅ~喉が渇いていたから一気に飲んでしまった。しかしこちらの世界でもビールは美味いのぉ。食生活で困る事はあまりなさそうだね。
ふと思った。
俺異世界で1人で飲んでるっ!?えっ!?現実世界だとソロで居酒屋入って4人席に座ってお1人でビールをっ!?
なんつー事をしてるんだ俺はっ!!そう思ったらめっちゃ緊張して脇汗が……
そしてお腹も痛くなってきた……
「お待たせしました~!じゃがいものから揚げとエールになります」
「……ありがとう……」
もう知らん!
腹はちょっぴり痛いがエール飲んで忘れる!
グビグビ、サクサク。じゃがいものから揚げ美味しい。普通に塩味のフライドポテトだわ~。グビグビ、サクサクしながら周りを見渡す。
1つ飛ばしたテーブルに4人組の冒険者っぽい人達がなんか揉めている。
「だから言っただろ魔法職なんていらないって」「いやしかし魔法職はパーティーには必要だろ」「その必要な時に魔法使えないってどんな役立たずだよ!」「まぁねぇ、モンスターを目の前にしゃがみ込んで……」「……すいません」
うむ、穏やかじゃないね。しかしここで出しゃばって出ていこうものなら「なんだ手前はこの野郎!」ってなるのは目に見えてるのでとりあえずは傍観。
チキンハートですし、いきなり冒険者に突っかかっていくのも厳しいのですよ、世知辛い世の中やで。
そうこうしていると目の前に揉めていた原因の魔法職っぽい人がテーブルに向い合せに座っていた。
ちょちょちょ!何でわざわざこの席に!相席とか現実世界でもなかったわ!あかん、緊張してくるとお腹が痛くなる!とりあえずエールだ!
「店員さ~ん!エールのおかわりと暖かい紅茶を!」
少し遠くにいた店員さんに話しかけ、注文を頼む。
魔女っ娘には暖かい紅茶でも奢ってあげよう。
「お待たせしました~!エールのお代わりと温かい紅茶になります」
「あざっす!」
魔女っ娘と言ったがこの娘は三角系のいかにもなトンガリ帽子にキャンディスティックみたいな杖を持っているた事からだ。
髪は青色といった珍しい?色だな、そして黒いローブを着ている。胸も大きい。そして胸も大きい。
目は釣り目だがクリクリしててなかなかかわゆいじゃないか!
よし、ナンパとは違うが紅茶をあげねば!!!
「そこのお嬢さん、紅茶を・・・・ってオイ!」
気づけば俺のじゃいものから揚げをパクパクと食ってるではないか!
「モグモグ……紅茶ですか?ジュースが良かったのですが……どうもです」
「………お……おう」
あれかな?これは舐められてるのかな?
「お嬢さん、それは俺のじゃがいものから揚げだけど……?」
「すいません、お腹が空いてまして我慢出来ませんでした」
「そ、そうか。それは仕方ないな。何か他にも食うか?」
「良いんですか?それでは……バッファローステーキで!」
「ォィ……」
俺もまだ食った事の無いバッファローステーキだと……!?
いくらだよ……
ん?って待てよ、俺金持ってなくね?
やばす(ヤバい)、非常にやばす、このギルド併設の酒場で金を払わなかったら……
奴隷制度はあるか分からんが何か非常にやばい気がする。
しかし焦ってはダメだ、こういう事は定員に聞いておくか。
ちょうどバッファローステーキのオーダーに来た事だしな。
「店員さん!バッファローステーキください!」
凄い元気良くバッファローステーキを頼む魔女っ娘。元気良いなおい!
「はい、バッファローステーキですね、少々お待ちください」
「ちょいちょい店員さん!ちょっと良いですかね?」
「はい?どうしました?エールのお代わりですか?」
「いえいえ、違うんですよ。ちょっと今日お金持ってくるの忘れちゃったんで支払いはどうしようかと思いまして」
このくらいの嘘は良いだろう。
「あ~冒険者の方でしたらツケ払いがききますので大丈夫ですよ。支払いはクエストの報酬の時に引かれるようになってますので。お支払いの時に冒険者カードを渡してくれれば大丈夫です」
「そうでしたか!了解しました、ありがとうございます。ではエールのお代わりを!」
「ほんと飲むの早いですね!ステーキとエール少々お待ちくださいね」
ふ~金は何とかなるか。
とにかくギルドにあるクエストとやらをやれば金にはなる。
しかし今気づいたが寝る場所もないじゃないか。普通にやばいな。
ていうかこの魔女っ娘、俺のじゃがいものから揚げ全部食いやがった!
「おい魔女っ娘!この際じゃがいものから揚げとステーキは奢ってやる。さっき話してたパーティーっぽい人たちはどうした?」
「脱退しました、私の魔法はあんなパーティーにはもったいなかったようです」
「いやいや……え?脱退って……まぁ何も言うまい。それでどんな魔法が使えるんだ?」
「私の魔法は凄いですよ?良いですか?火水風の3系統の上級を打てますよ!」
「どこかの魔法使いみたいに上級1発撃って終わり……とかじゃないだろうな?」
「そんな人誰だか知りませんが失礼ですね。初級~上級までそこそこの本数を打てますよ!」
「ほう、そんな凄い魔法使い様がさっきのパーティーで何を揉めていて脱退したと?」
「ちょっと……肝心な時に魔法が打てなくて……」
「それだけ?」
何か裏がありそうだが……俺も今日ここに来たばかりだしな~。
パーティー組まないでソロでやってくっていってもモンスターなんか倒せそうにないし悪い子ではなさそうか……?
いや待てよ……コイツ遠慮なくステーキ頼んでたよな……?遠慮しないって事はこっちもあまり遠慮せずにいってOKじゃね?
「はい……」
「ほーん。まぁ何かの縁だ、俺とパーティー組んでみっか?」
「え?何でですか?私に何の得が?」
「おまっ……から揚げとステーキ食っといてこの野郎……」
「仕方ないですね。から揚げとステーキ分は働きますよ。所で貴方のジョブは?」
「何か上から目線だな……俺か?俺は二刀流だな。ちなみにさっき冒険者登録したばっかだ」
「はっ?(失笑)ルーキーほやほやじゃないですか、武器とかは持ってるのですか?」
「いや何も?ちなみに金もない。さぁどうしよう?(笑)」
「……待ってください、確かナイフがあったのでとりあえずそれを貸します。それでどこに寝泊まりしてるんですか?」
ホルダー付きのナイフを渡してくる。
こんな簡単にナイフ渡して良いものか?信用し過ぎじゃ?
「今日この街に来たばっかりだからな、金もないしどうしようかと」
「……はぁ~。仕方ないので今日だけは私の泊まっている所に泊めてあげます」
「マジで!?ありがとう!でも女の子一人で泊まってる所に俺が行って危なくない?」
「私に何か出来るんですか?そのヒョロヒョロで?」
「………お……おう。多分無理だわ、普通に腕力でも負けそうな気がする」
「そういう事なのでもう眠いし今から行きますよ」
いつのまにやら、から揚げやステーキを食べたのか。
また、主導権が握られている気がするがまぁ良いだろう。
この魔女っ娘について行く事にしよう。
そして受付で冒険者カードを渡してツケてもらう。
「あ、ちょい待ち。そういえば名前聞いてなかったな。俺はタカシだ」
「私はリエルと言います。ちなみにBランクです」
「うん、俺のランクはFだ」
「今日の登録ならそうなるでしょう。モンスターを狩った経験は?」
「あるっちゃある」
ゲームの中でならドラゴンとか余裕だったぜ!
なんなら魔王もいっちゃうか?おい?
「ならその辺は大丈夫そうですね。明日はスライムを狩りに行きますよ」
「スライム!いけるいける~!余裕だろ!」
「ほんとですか?」
「大丈夫だって!スライムなんか小学生でも狩れるモンスターだろ!」
「その小学生がなんだか分かりませんが。明日は期待してます」
「おうよ!任せとけ!」
読んでいただき感謝、感謝です。




