第1話;森抜けて、町へ出てみて、次ギルド。
――おはよう。ここどこ?――
目が覚めたら森の中にいた。右手には紙、左手には工具箱。紙にはこうか書かれている。
『その魔改造工具箱で頑張ってねー』
―誰だか知らんがすごいイラッときた。
とりあえずこの森を抜けよう。今更だが夕方っぽいのだ。
Δ Δ Δ
町に着いたが、なんか異世界っぽい。中世風の建物が並んでるのだ。だが、人々の会話がわかる。
これはつまり、異世界にきた、ということだろうか。
―と、心の中で確認した後、道中拾った花なんかを売ろうと町行く人に聞いてみる。
「すいません、物を売るにはどこへ行けばいいですか?」
「ん?見ない顔だね。この町は初めてかい?物を売るならギルドにいきなよ。場所がわからないならついていこうか?」
なんか強そうな剣を持った女性がそう言った。
「・・・えっ、いいんですか?」
「いいよ」
「ありがとうございます。よろしくお願いします。」
そして俺達は、ギルドへ向かった。
Δ Δ Δ
ギルドに着くと、俺はさっさと受付で物を売り、銀貨を7枚と銅貨を2枚手に入れ、ついでに冒険者登録をしたのでのこりは銀貨6枚と銅貨2枚になった。
「そういえば君宿は取った?」
「まだですけど・・・」
「そっか、じゃあ私の泊まってる宿屋にいこっか」
「はい」
こうして宿を取り、とくになにもなく一日目(?)が終了したのであった。
Δ Δ Δ
二日目。
昨日の人に連れられて店に行くことになった。
「そういえばまだ名乗ってなかったね。私は ベル・クラウド。よろしくね。」
「工藤 改十です。よろしく。」
「へぇ、カイトくんっていうんだね。その手に持ってるバッグは?」
急に話が跳んだ感じだな。
「いろいろな道具を入れてます。」
「へ~たとえば?」
ぐいぐい来るなこの人。
「例えば・・・金槌とかですかね。」
「他には?」
「他は――」
―とまぁ、他愛もない話をしてるうちに武具屋についた。(ニッパーやクランプ、スプリング等は言っても通じなかった。)
Δ Δ Δ
「この金額で買える物で一番高級な金属をください。」
残念だが俺に剣で戦う趣味はないので、素材を買うことにしたのだが・・・。
「おいおい、おめぇさんよぉ、ワシの打った剣が気にいらねぇってのかい?」
「いやそうじゃなくてですね――」
「んじゃ、どういうことだよ、えぇ?」
「僕が使うのは剣じゃないので・・・。」
怒られたので事情を説明した。
(あまりにも怖いので僕になってしまったが、敬語のときは基本僕なので、問題はない。)
「んだよ、そういうことかよ。それならそうと先に言えや。」
「ごめんなさい。」
助かった。
「んで、金属だったか?これくらいの金なら金剛石があるぜ。どうだ?」
「じゃあ、それで。」
「あいよ。」
そんなこんなで銃の素材を手に入れた。魔改造工具なら、なんかいけそうな気がするのだ!
銃は後で作るとして、次はギルドに行ってなにか依頼を受けようとおもう。問題ないといいが。
そう思いながらギルドへ向かうのだった。