1/2
プロローグ;刺されて死んじゃったぁ
――話をしよう――
俺の名前は 工藤 改十。修理業者を営んでいる。
俺は17歳だが、高校には行っていない。中卒である。
そして俺には、幼馴染がいる。寺内 凛歌 という。
彼女は俺とは違い、学校にもちゃんと行ってるし、友人も多い。彼女の友人達は、俺みたいなのが幼馴染だとは思いもしないだろう。
―さて、今俺はなぜこんな自己紹介を始めたと思う?
答えは―
「――大丈夫ですか?!今救急車を呼びます!もう少し頑張って――」
眠い
「――やだぁ・・・死なないでよぉ・・・かいとぉ――」
死ぬ?俺が?
「――血がぁ・・・かいとの血が止まんないよぉ・・・やだよぉ――」
血?出血してるのか?俺。
「――まずいな。体温がどんどん下がってく――」
あぁ、そうか。死ぬのか俺。なら...
「ゴフッ・・・りん・・・かぁ」
「なに!?改十どうしたの!?」
「・・・友達と・・・仲良く・・・しろ・・・よ・・・」
「・・・かいと?・・・!かいとォッ!!」
頑張れよ・・・
こうして、一人の少年の物語が、血に染まって幕を閉じた。