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100エーカーの森の悲劇  作者: カンナビノイド¢39
第1.5章 ツアーガイド(我が真名はゲームマスター!!)の極意
34/162

1.5-19 野蛮なゴミ掃除

ーーYamucha Kingdomの歴史ーー


XXXX/8/15 100エーカーの森に時のリーダー、ヤムチャがYamucha Kingdomを興す。


XXXX/8/16 ヤムチャの部下、ミーシャによってYamucha Kingdomが滅亡。

    以後、王国が興ることなし。


ーーーーーーーーーー


 これが1.5章の今までの流れになります。

いやー、歴史を振り返ると色々ありましたね!(???)


森の住人たちには末代まで語り継がれることでしょう!!



前回の人間花火は楽しんで頂けたでしょうか?


 実際にやってみたい方はタルと火薬さえあれば出来ると思います……。

いや、それだとモン〇ンのタル爆弾みたいになっちゃうかも?


 やっぱりタルは金属製じゃないとだめですね。

そんなタルの入手方法があるなら作者まで教えてください!

「よし!!!ようやく抜け道が完成したぜ!!!」



駄菓子屋に敷かれている布団の下から土埃にまみれたスタークが這い出てきた。


彼は結局のところ、謎の声に言われたようにもう一ヶ所抜け穴を掘っていた。




 そして抜け穴の繋がった場所は駄菓子屋の中、キヌタニの生活スペースのほぼど真ん中であった。

彼の布団は基本万年床だったので(エリスが来たときは片付けていたようだが)、敷布団に隠れて抜け穴が見えることはなかった。


もちろんこの穴にキヌタニが気が付くことはなかった。



「あのろくでなしめ!!俺様にもう一ヶ所抜け道を作らせるなんてよ、いい度胸してるじゃねえか!!」



 スタークはそばにあった、キヌタニが使っていたであろう枕を壁に叩きつけた!

すると、中の羽毛が飛び出てきて勢いよく舞った。



「ボロい枕だぜ、まああのゴミ店主にはこれがお似合いかもな!!」



スタークはそれだけ言い捨てると店のスペースに移動した。






「あの野郎、嘘をついてたわけじゃなかったみてえだな、売り物はしっかり補充されてやがるぜ!!」



そう言うと、アイス売り場から売り物を貪り食い始めた。



「くぅーっ!アイスを食わなきゃ生きた気がしねえんだわ!!!やっぱこの駄菓子屋はタダで飯が食える俺様のための場所なんだな!!!」







 それからスタークはしばらくアイスを貪り続け、満足すると自分が食べたものの片付けもせず、出たゴミを散らかしまくって駄菓子屋を後に……しようとした。






「ぐぅぅぅぅっ……あと、少し…………もう……少しでアイスが……食える……!!」



 駄菓子屋から出た所で、夕焼けに照らされて真っ赤に染まった、地面に這いつくばって呻いている変な物が彼の足元に落ちていた。



「ん?何だよ……??……ゴミか???」



スタークはそれを見るや否や、それとなく踏みつけてみた。



「グギャ!!な……なん……なんだ……!!?」



すると、その変な物は叫んだっきり動かなくなってしまった。



「いや、お前が何なんだよ!!俺に会ったら名乗るのが最低限の礼儀だろーが!!!」



スタークは踏みつける足に体重をかけた。






「ぐあああ……体が熱い……ひんやりするものが欲しいぞ……。」



と、今度はスタークの真横からも声がした。


スタークは足に込める力を緩めずに振り返った。



 


 すると、夕焼けに照らされている……のだが、真っ黒に光りモゾモゾと動く炭のような……いや、炭の塊が転がっていた。



「これもこれで……気味が悪りぃな……。この森にはミュータントしか住んでねえのか??」



彼は足の置き場を真っ赤なものから真っ黒の炭に変えた。



「グオオッ!は、早く……HPを回復しねえと……。」



そんなことを言い残して、それは動くことも喋ることもないただの炭になってしまった。






「い、一体どうなってやがる……。訳の分からねえ物体どもが!!仕方ねえ、手間はかかるが俺がゴミとして捨てておいてやる!!」



 そう宣言したスタークは駄菓子屋から90L入りのゴミ袋を持ってきて、赤いのと黒いのを別々の袋の中に入れると、駄菓子屋のレジの真下のカウンターの隙間に投げ込んだ!



「よっしゃ!!めっちゃ世の中のためになることをしてやったな!!機嫌が良いから少し散歩でもするか!!」



彼は暗くなってきた道を軽い足取りで進んでいった……。









 一方その頃……ミーシャ、エリス、ボールの三人も徐々に暗くなってきた道を辿って南三叉路からスタークの家があった森のど真ん中の交差点に来ていた。





「あんたがどうしてもって言うからリクエスト通りに私も連れてきたけど……普段なら絶対近付きたくないわね!」


「俺も同感だよ!この場所は不吉だってば、早く離れようよ……。」



ミーシャとボールは二人の肺活量の八倍も空気が必要そうなため息をついた。





「私からしたら宝の山よ!スタークの遺品がたくさん落ちてそうだわ~!!♪」



そしてエリスは目を輝かせ、瓦礫の山を漁っていた。



「あっ、これって……スタークが使ってたコップじゃない?グヘヘヘヘ……!」



エリスは涎を垂らしながらその埃まみれ、泥まみれのコップに口をつけようとした。


だが次の瞬間、機関銃の弾丸によってエリスの手元でコップが粉々に砕けた!



「そんなことしたらお腹壊すわよ!?そもそも遺品って……スターク死んでないわよ……死んでほしいけど!!」


「えっ、ちょ、ちょっとー!?私の国宝に何するのよ!?!?」


「いや、ただのゴミだよ!?いや、同列にしたらゴミに失礼だよね。。。」


「こ、これは世界的な損失だわっ!!」



エリスは怒ってそばに落ちていた瓦礫をミーシャたちに投げつけた。


「ちょっ!!?危なっ!?!?」


「あだっ!!怪我するってば!!」



 二人は突然襲いかかってきた瓦礫を慌てて避けた。

そしてボールは何個か瓦礫がすね当てやヘルメットに直撃していた。



「こ、この罰は命一つじゃとても償いきれないわよ!!……あら、これってスタークの下着じゃない??ハァハァ……!!」



国宝(ゴミ)を破壊されて怒り狂っていたエリスも、そんな汚物を見つけるや否や二人には見向きもしなくなり、息を荒くして臭いを嗅ごうとした。



「気持ち悪い…………て言うか本当に不衛生だっつーの……。もうキリがないわね!」



 ミーシャは痺れを切らし、再びライターをどこからか取り出してエリスの足元に火がついた状態で投げつけた。



「今度こそ、とびっきりの国宝をゲットよ!!集会所で額縁に入れて飾るんだから!!!……って、え?え!?火事!?!?何でいきなり!?」



 ライターの火は油こそ撒かれていない状況だが、散乱している衣服や木材に燃え移り、じわじわと広がっていった。

そしてエリスはパニックになりスタークの下着なんて放り出して、火の周りを走り回った。




「はいっ、捕まえた~♪」



そしてミーシャは駆けずり回るエリスの肩を両手で鷲掴みにした。




「確保完了ー!!そしてよしだくんの家に直行ー!!!」



 そして踏めもしない韻を踏もうとして(結局踏めてない)、そのままエリスの両腕を引っ張りズルズルと引きずって連行した。



「あーーちょっとー!?!?まだスタークの名残を見回りきってないんだけどー!?」


「やかましいわね!ツアーって言うのは時間厳守なの!!ツーリストはちゃんとガイドの言うことを聞きなさい!!」


「いや、私ってツーリストだったの!?て言うかヤムチャだけじゃなくミーシャもガイドだったのー!?」



エリスは引きずられることに抵抗するのも忘れて喚いた。




「何か随分と火が燃え広がってるけど……まあ、いいか。」



 ボールはほんの少しだけ森林火災にならないか心配になりながらも、スタークの家の跡地だからいいかという思考が勝って気にしないことにした。



「んもー!!一番観光したい場所だったのにー!!滞在時間が短すぎるわよ!ガイドなら時間配分をしっかり考えなさいよー!!!!」



そしてエリスは引きずられたまま、もうしばらくだけミーシャに文句を言っていたらしい……。

 作者は日本語弱者ですので「韻を踏む」の定義が理解できておりません。

お話の中のミーシャもきっと適当に言っているだけでしょう。



 旅行のツアーで身勝手な単独行動をとるのはやめましょう。

特に高速道路のサービスエリアのトイレ休憩でバスに乗り遅れたりしたら、一般道に徒歩で出られる場所でなければ余生をそのサービスエリアで過ごすことになるそうで……時々、そういう人を見かけたりしませんか?


 高校の修学旅行でバスに置いて行かれてそこから40年間サービスエリアで生活していた人なら知っていますが……読者の皆さんはくれぐれもお気を付けください。




 次回ではよしだくんの発明品を紹介しちゃいます!!

よしだくんの家の中が大公開されて世界中に最先端の技術が流出……するかな??


 きっと特許なんて取得してないからよしだくんの技術にはフリーアクセスできることになります……。

いや、ここは作者の権限でアカウント登録制にしようかな……(冗談です)。

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