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困るぐらい、嬉しかった

「カヤノン、読んでくれてたんだ」


 待ち合わせ場所に向かう車のバックミラーに久内さんはにこにこする。


「一応、ね」

「僕のも読んでくれてたんだね」

「まあ、ね」

「レビューは?」


 久内さんと僕の声が重なった。


「別にいいでしょ。読み続けてるのが答えだと思ってよ」


 表現に困るぐらい、僕は嬉しかった。


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