あらすじ
俺が幼馴染の加古とゆったり休日を過ごしていた時のことである。
つまりあらすじだ。
「えーと、これはある日のことです。
俺、塩野 友は、幼馴染の佐藤 加古の買い物の付き添いをしていました。
そんな楽しく幸せな時間を満喫していました。
しかし、悪夢は急に訪れました…
俺があいつ(加古)にパシられてジュースを買いに行かされ、飲み物を持って帰ってきたのですが…
先ほどの場所に戻ると、そこには加古のカバン、買った物だけが置いてありました。
俺は日が暮れるまで探しました。
たとえ、転んでも。それを冷たい目で見られても。
だって俺の大切な友達だから…
でも、見つかりませんでした。
空は暗く染まり、街は明るく染まり。
諦めて謝ろうとした刹那、加古らしき人物が路地裏に入って行くのを見かけました。
俺も急いで追いかけました。
細い道を抜けるとそこには幻想的な場所が広がっていました。
とても怪しげな光がフワフワと漂い、地面の草からは光る水が出て浮かんでいきました。
肝心な加古はとてもおおきな巨大樹の下で倒れていました。
必死に呼びかけますが返事は無く、ただ、声をかけるしかありませんでした。
でもそれは無駄ではありませんでした。
加古は静かに目を開け、こう言いました。
『私を置いて逃げて』と。
そんなことするもんかと加古を持ち上げようとするのですが、体が鉄の塊のように重く、とても持ち上げられる重さではありません。
すると、急に足に力が入らなくなり、かくんと折れ曲りました。
そして、加古はこう言いました。
『ここは入ってはいけない場所なの。私も、貴方も。』
『そして、死ぬ…らしいの。』
なぜ知っているのかを聞くとこう返した。
『さっき教えてくれたの。顔は暗くて見えなかったけれど…』
俺はそんなことよりも、【死】を恐れていた。
俺の顔を見て察したのか、こう告げた。
『友…安心して。貴方の身体とはお別れだけど、魂と記憶は残るみたいなの。つまり、転生というやつね。』
言葉が見つからず、あたふたと考えていると、俺の身体が光に包まれていく。
『…お別れね。』
だんだん加古が小さくなっていく。
『ありがとう。』
そして意識が途切れた。」
ふぅ、疲れた。一応ここまでが覚えてる記憶。
俺は今どこにいるか、だって?
えーとね。次のお楽しみ!