表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
<R15>15歳未満の方は移動してください。

七転び八起きになるまでの7回目の話

作者: ひなか
掲載日:2017/02/14

初投稿です。今流行りの転生ものに乗っかって見ました。よくある話かと。

良ければ読んでください。

つい先刻まで肉体と言われるものがあったのにとある出来事のせいで、ただの意識体に成り下がる。

意識体でも周りを見渡すことができるのは何回かの経験でわかっている。

嫌だったが確認のため見渡せば、やはり想像した空間。

あたりは真っ黒。そして、自身の周りには大小様々にきらきら輝く光の粒たち。


またかぁ…あー…


今回は何がいけなかったのだろうかと思考に耽る。からこれもう7回目。

今回こそは!と意気込み、6回までの失敗を活かしこの状態にならないようにしていた。それなのに、最後にあんなしっぺ返しを喰らうとは…。

あれは流石に予測できない。

また対策を考えなければいけないのか。それとも今回で終わりなのだろうか。

ぎゅいんと身体が(ないくせに)強い力で引っ張られる感覚。


あ、また始まった。


渦の中心に向かって強く引かれる光のつぶてたち。

これももう何度目かになると慣れたものだ。 初めは戸惑い最後まで抗ってきたのも懐かしい。

流れを見るといつもと同じ。

今回も前者になりそうだと思いながらも今度こそはなんとかしてやろうと思う。

いや、なんとなくだが、なんとなりそうな?予感を抱き、本流の波に、ただだだ流れに身を任せていく。

ふと隣を見れば不安定に浮かぶ魂。 この状態だと、消えてしまうと咄嗟に思い話しかけると、無愛想な反応。

消えようとしている行為にムカついた。

おーい、おーい、と何度も呼びかけるが無反応。

とっ捕まえる。

逃げる時は一生懸命なんだなと感慨深く思うがここまできたら付き合ってもらおう。

わたしの長い転生の話を。



おーい。反応しろー。無反応でも話すからね。捕まえといてなんだけど、自己紹介…えーっと、私の名は…あれ?なんだっけ?あ、ごめん。なんでも、私はあいつに付き合ってかれこれ7回転生しているからねー。


何故7回も?と思うよね!いや、私もほんとそう思う!

あいつと付き合って私は7回も転生しているのだから。


え、時間?転生するまでに時間結構かかるから。1回目の話をしてもいい?

言われなくても勝手に話すから。


ー私とあいつ…幼馴染はとある寒村でおんなじ日に産まれた。家はほぼ隣同士。

幼馴染はあんな寒村に産まれたくせに何故か顔はほんとよくてさ。なにせ絵本から出てきたような金髪碧眼の王子様だったから。だだうちは寒村だったせいもあり、子供は私と幼馴染の2人しか居なかったからからモテたと言ってもジジババだけど。

そして性格も難はあれど(私以外にはとても紳士的で微笑みを絶やさない温厚な人柄だったらしい)腕っ節も強く頭も良い。私は三物幼馴染と嫌味を込めて呼んでいた。

終いにはうちの近くに村にあった伝説の勇者の聖剣という代物を抜いてしまってさぁ大変。


あれよあれよと言わずに王都に行った。あの頃地方では魔物が徘徊しまくってて、王都から兵を寄越すほどの人が割けなかったって王都についた時お偉いさんに言われたけど、今思えば扱いがひどいよね。

その時少しの兵が来てくれれば…と思う。私たちは最後に残ったこどもたちだったから。なんでかって?三物幼馴染と私は魔物から逃げるように寒村を出てきたんだ。村のみんなは…私たちを逃がすために…。

それに私は少しばかり魔術の心得ー、特に攻撃魔法でもとりわけ風の魔法が得意だったのが功を奏して、三物幼馴染の足手まといにならないよう一緒に王都を目指したんだ。


王都について、三物男の幼馴染はそりゃあモテた。そりゃそうだ、ここにはジジババだけじゃない。しかも聖剣を使える勇者ともなれば尚更。女遊びを覚えそうになって何回か張っ倒した。三物幼馴染の鼻が高くなる前にぼきぼき折ってやった。


そして、運命の日ー。

いまでも鮮明に覚えている。

三物幼馴染も人だったんだと実感した。

それはね…三物幼馴染がとある女性に一目惚れをした瞬間を目の当たりにしたから。

その相手はこの国一番の美姫と名高いお姫様。

王様はこう言った。魔王を倒せば褒美として姫を降嫁させると。

三物幼馴染は、お姫様と結婚するために並々ならぬ努力をした。

何故か一緒に鍛錬するうちに私も攻撃魔法の使い手になっていたんだけど。


そして、仲間とともに魔王城。

長かったー。

魔王や側近どもと戦っている最中、三物幼馴染と私以外は仲間たちは斃れていく…その屍を超えていった。

…悔し涙を流しながら。自分たちの非力さを呪って。

そんな強い思いが通じたのか、私たちは魔王にとどめを刺すことができた。

そしたらひと息つく間もなく、急に魔王の遺体の周りのなんか空間が歪んでいくから驚きもの。

え、は?はぁ?ってなってる最中、踏ん張ったけどあいつと一緒に吸い込まれてって、明るいとこにポイッて出された。

ー見渡す限り瓦礫の山。

え、城は?さっきまでの戦場の血みどろの後は?ってなって、2人して呆然。

そこに偶然交易の帰りとかで、この道を通った気前のいい御仁が私たちに気づいて食料やら衣料やら手厚くふるまってくれた。あれは本当にありがたかったなぁ。

2人してたらふくご飯を食べて、ほんとに平和だな〜っていいながら御仁と話をしてたら、あの戦いから今は2年経った世界だということに気づいたんだよね。

どうやらあの魔王は死ぬ間際、呪いを発動していた。呪いの内容は、時間軸をずらして未来に飛ばすこと。本当は私たちをもっと未来に飛ばす予定だっだのかもしれないね。

話は戻るけど、よくよく御仁の話を聞けばこの国一番の美姫であるお姫様と宰相様が近々結婚するんだと。

くくくっ。あーあの顔には笑ったな。あんな三物幼馴染の焦った顔初めてみたからさ。

三物幼馴染?そりゃ、速攻王都に戻りましたよ。

馬何頭潰したのか途中覚えてない。馬には悪いことしたよねー。

海を越え山を越えやっと王都についてみたら、お姫様がこれからこの国の時期宰相様と誓いのキスをする手前。

三物幼馴染は泣きながら愛を乞うたよ。

けど、もう無理だよね。

普段の幼馴染は頭もキレるし冷静な奴だから、普通考えれば今の状況わかる筈なんだけど、恋は盲目といいますか。

周りが見えてなかったといいますかね。

考えてもみなよ。隣国からも絶世の美女と言わしめるお姫様の結婚。そりゃ大々的にやるでしょ?そうなればいろんな国の王族も来てるんだし、はい、中止にしましょー!なんて今更言えないよね。

んで、お姫様はお姫様でさ。絶対零度の微笑みを浮かべながら2年も待たせてそりゃないだろう、私の心はもうあんたじゃねーの、って三物幼馴染に叩きつけた。

あ、これ割愛してるから。そりゃもちろんお姫様はこんな風に言わなかったよ。

…というより元から結婚する気なかったんじゃないかなと私は思うんだけど。

あのお姫様無駄にプライド高かったからさ。


で、ここで問題が起きた。


私の隣にいた三物幼馴染がいきなり胸をかきむしりながら、苦しみ始めたんだよ。

そしたら真っ黒な靄みたいなのが幼馴染の身体を覆ったとおもったらすぐ見えなくなってさ。

私が焦って手を伸ばした瞬間、強烈な、何かが弾ける音ー。

その音とともに一瞬で周りは黒い靄に包まれて私以外の人たちが、幼馴染と同じ症状ー胸をかきむしりながら倒れていったんだ。


ー普通の人では耐えられない靄。


私はつい最近間近で感じていたはずなのに。

耐えうる体になってたから気がつかなかったんだと思う。


その靄の正体は…瘴気。


瘴気を発することができる人型の魔物はこの世で数人しかいない。

…その中で一等強いものが魔王となる。


そうだよ。幼馴染は魔王化した。


え、なんで魔王化?と私も思ったさ。

でもそう思ったのは一瞬で、すぐにわかっちゃったんだよねー。


…幼馴染が一番魔王に近づいてたことを。


だって勇者って基本魔物を斃すために存在する者。

みんな口を揃えていう、当たり前のこと。

となれば、誰よりも一番に魔物の返り血を浴びているんだよね。

たとえ悪でも私たちに殺された彼らだって元は生きていた。

誰だっていきなり殺されれば、無念だったり、怨念とか憎悪とか絶望とかを殺した相手に発する。

それを一身に受けてきたのが勇者という存在。

あの時、斃れた魔王は言っていた。

そういう負の感情が固まって出来るのが魔王だって。

…一番近くにいたくせに、全然気づけなかった…幼馴染の苦しみに。

お姫様は幼馴染にとって本当に希望の光だったんだと思う。その最後の砦だったお姫様からあんな仕打ち受ければ、そりゃ絶望もするわ。

…だから、この安穏な平和を。

そして、自分自身を呪ってしまった。

それからは早かったよ。

…幼馴染の魔王化。


私の幼馴染は当時歴代でも最悪の魔王となり私たちの愛した国を一夜にして滅ぼし、自らも…。


んで、今と同じ状況を体験し、あれよあれよという内に光の渦に溶けて言ったら2回目の生が始まってた。

2回目は、1回目の王都にきて姫様に恋するまではほぼ同じ。違ったことは私に前世の記憶があったことと、幼馴染の黄金に輝いていた髪が柔らかな蜂蜜色になっていたことくらい。

この生で学んだことは、前世の知識があっても場合によっては役に立たないってこと。

…王都に来る前、家族たちは助けられなかったんだよね。今度こそって思って準備万端で待機してたのに、天災がくるとは思わないよ。

それでも私は歯を食いしばり、前を見た。どうして私だけ前世の記憶を与えられたのか。それはこれから起こりうる最悪を回避するために産まれたんだって。あの時はそう思わないと前を見れなかったからね。

ー絶対に変えなければならない未来。魔王との最終決戦時。呪いを弾き返し、賭けは成功。

そして私たちは無事凱旋することが出来たんだ。


…なのに、国に帰ったらこれまた手酷い裏切り。

え、姫様妊娠?え?どっかの公爵令息?に寝取られてるぅ!?!

しかも、寂しかったって!いや違うでしょ!王族がそんな貞操観念甘くていいの!?

はいそこで童貞こじらせてる幼馴染は撃沈ですよね。これで2回目の生は終わり。


そして、二度あることは三度あるという。私は3度も同じ轍を踏みたくなかった。

3回目は前回と前々回の経験を活かし、私活躍した!ほんとうに!活躍した!何度も言うよ!

要は三物幼馴染が姫にフラれなければいいのだ。

初回のお姫様は参考にならないけど、前回の姫様は寂しかったと言われて寝取られたのなら寂しい思いをさせなければいいと思い立つ。

で、転生する前に魂姿で幼馴染に聞いた。

そんな姫様蔑ろにしてたんか?って。

そんなことあるか!って憤慨されてさ。聞いたら律儀にせっせと手紙を姫様に送ってたらしい。

幼馴染は気づいたかどうかわからないけど、あの腹黒公爵令息に潰されていたんだろうなという結論に至る。

それなら長い旅の間、確実に相手と話せるようにしてやろうと思いいざ転送魔法を開発しようと思ったけど無理。神の領域なことが判明。だから代わりに毎日相手の顔が見えてかつ、話せる手鏡を作った。

この魔法の手鏡は2人の距離を見事縮めましたよ!

それはそれは微笑ましい健全なるお付き合いでこっちが恥ずかしくなっちゃうくらい。

それにこの時の姫さまは優しくてとても賢い人だった。

…だから、だったんだと思う。

幼馴染とともに国へ帰ってきた時、王都は落城していた。王様たちに謁見したらみんな泣いているの。それで王様と王妃様に無理やり聞き出したら、私たちが魔王を斃した瞬間、もとより姫さまを狙っていた隣国の王子が和平を結んでいたのにもかかわらず開戦。

結局この国はいきなりの敵襲に対応することもできずに負けた。そして姫さまは民を守るために嫁いで言ったんだという。

王族として真っ当な判断。ここまで関わった王族の中では一番しっかりしてたよ。

…だけどね、姫さまは真っ直ぐすぎた。隣国の王子は見た目は綺麗だけど、ことあるごとに自分に諫言をする姫さまに嫌気がさし、女としての尊厳を無視した方法で彼女を殺した。

ここまでくればわかるよね?

…幼馴染はまた、魔王化して隣国を滅ぼした。


そして、4回目。

幼馴染の髪の色は一段と暗くなった。蜂蜜色から小麦色に。王都に行くまでは一緒だったけど、彼は美姫と呼ばれる姫に謁見しても一目惚れすることはなかった。

その代わりに惚れたのは仲間の1人である癒し手と呼ばれる聖女ー、聖魔法の使い手。この時はまだ私は回復魔法は一切使えず攻撃魔法や利便性の富んだ魔法ばかりを使ったり開発してたんだよね。

ただ、この聖女様が問題でさ…簡単にいうと性女だった。

私も幼馴染と一緒に仲間のパーティ組む時、可笑しいと思わなかったのも良くなかったよね。

よくよく考えれば、幼馴染も含め戦士、狩人、商人みんな多種多様の顔面偏差値高い男どもだった。

私はそいつらになんでこんな芋女と旅を…とか色々言われたっけ。あと、イジメられていたらしい。

あの聖女様のこと性女様は、私に雑用を押し付け幼馴染も含め男どもを侍らせることが好きだったから。

そんな中でも三物幼馴染は私が困ってるとすぐ気づき、色々と手伝ってくれたし、芋女とまで悪口は言わなかった。口は悪かったけど。それに私も芋女と呼ばれても仕方ないと思ったのも事実だったしね。

三物幼馴染が好きになるような輝くような金髪やら白金髪の柔らかそうな髪、庇護欲がそそられるような可愛らしい二重のぱっちりタレ目に卵形の顔立ち。象牙のような肌。そして極め付けは出るとこは出ているという体型。

私とは真反対。

私は平凡な何処にでもいるような茶色の琥珀色の瞳で、髪質はそんなサラサラではなく癖っ毛。顔立ちは猫目で暗闇からローブで覗く顔はよく怖いといわれたものだ。魔術をこよなく愛しているせいか身だしなみよりも思いついたら実験できるようによれよれのローブ。出るとこは…ないかもしれない。そりゃ、体調管理よりもいま生きるか死ぬかの瀬戸際だからすこし骨ばってても仕方ないとか、云々…う、言い訳かもしれない。

でも、ほんとに私の容姿に関しては幼馴染は悪口をいわなかったんだよね。主に私の生活態度の改善だった。

えっと話を戻すね。

それでさ、この性女様は何をトチ狂ったのかうちの幼馴染の気を一番引きたかったらしい。

ただ気の引き方にに問題があった。

とどのつまり、幼馴染以外の仲間たちで性女様を捕った盗られたになり(幼馴染以外は全部性女様の兄弟になっていたことが判明)仲間たちの怒りの矛先は幼馴染に向かい、私があいつらに使いっ走りされている時、無防備になっていた(安心して寝ていた)幼馴染対して寝首を掻いたという。

私?そりゃあ、悔しかったよ。

こんな連中に幼馴染を殺されたことも。そんなことになってるなんて露知らずに魔物を倒すのに必死になって奔走していたことも。

性女様も流石に青褪めていた。

そりゃこれから魔王退治しに行く勇者を殺したんだからね。

でもさ聞いてよ、性女様の言い訳もひどいもんでさ、私が治せるくらいの傷にしてほしかったと抜かしやがった。


はい、ここ注目ー!


私ねぇ、もうブチギレたよ。

性女様と愉快な性仲間たちに。

ふざけるな、人の命なんだと思ってるんだよって掴みかかって、まずはお澄まし顔してる性女様のお綺麗な顔をボコボコにしてやった。

…顔の原型留められないくらいに。

んでいっくら治療してもボコボコな顔はこの先一生戻らないように連鎖する魔法をかけてやった。

すごいでしょ!私!

そしたらそれを見ているだけ?だった愉快な性仲間たちが、私が張っていた捕縛魔法を必死な顔して壊してきて、集団リンチにあい…

え、何?

いや、あったから、ちゃんと!何発か愉快な性仲間たちに殴られたからね!

肋骨何本もおれたから!

一応これでもか弱き乙女なんだよ!

か弱くはない?

むぅ。解せない…

私の本業は魔法なんだよー!

今も昔も物理攻撃は苦手だから!

え?性女様?性女様は同性だし、そーゆー取っ組み合いとかやったことなかったんだろうね。だから出来たんだよ。でも愉快な性仲間は異性だし本業は戦士系。

力の差は歴然でしょ?

だけどこっちもただでやられるのは癪だから、応戦した。

主にもぐ方に集中したよね。

根元からもぐほうに集中した。

ここ大事!

でも、結局は多勢に無勢。数人なんとか根本からもぐことは出来たけど、流石に全員は無理だった。私もその時栄養失調だったしね。栄養失調でなければ、全員もげたのに…。

あ、ごめん、心の声がでてたみたい。

ん?その後?その後は結局人数で押し切られて戦士に心臓にひと突き。即死に近かったと思う。

だけど、ここで終わらないのが私。

私、本当に天才だと思うんだ!

風前の灯火の中、最後の力を振り絞って呪ってやったよね。

…男どもには性女様以外と性交すればすぐもげるのと、毎日性女様と性交しないと生きていけない呪い。

…性女様は男とずーっとまぐわってないと死ぬほどの飢餓心が付きまとう呪い。

いい呪いでしょ?お互い持ちつ持たれつつだし。私優しいと思わない?


あ、やっと反応してきたね!

なんか青褪めているけど大丈夫?

え?もういい?いやいや、あと2回あるから。あと少し。ここまで話したんだから、お願い!

…いま、うるさいっていったね!んんん?さっさと話続けろっていった?

やったー!!

あ、それで5回目はね、私たち産まれる場所が変わったんだ。場所は王都!しかも平民から爵位持ちにグレードアップ!転生先が変わったせいなのかはよくわからないけど、三物幼馴染は魔王に行くとか以前に王都で死んだ。

え、なんで死んだって?

えー、うーん。これは幼馴染の尊厳に関わるんだよね〜。

それでも知りたいって?

あー、まぁ、そうだね。ここまで聞いてくれたんだし、話そう!

ごめんね、三物幼馴染!

え、顔が楽しそう?これが笑わないと話せない内容なんだ。

三物幼馴染の死因はね、励んでる最中、他の男に背後から滅多刺し。

あーあー、君にいま呆れたでしょ?きっと肉体があればマヌケな顔になったよね。ここでは感情の起伏はわかっても顔がわからないのが残念。話を続けろって?君もゲスい笑

そう、遂に。

幼馴染は。

5回目の生でめでたく童貞を卒業!

因みにその三物幼馴染の相手は男爵の寡婦。

見た目は普通なんだけど、物凄く庇護欲がそそられるひとだった。

年?年は勿論上だったけど?

これが毒婦でねぇ…彼女にとっては家の存続と自身の病弱な子供のためにやってたから仕方ないのかもね。

言葉の通り彼女は男を取っ替え引っ替えして、貢いでもらっていたんだ。

そして三物幼馴染もその男たちと同じだったなぁ。

そりゃ、念願の童貞を卒業して貰ったから…三物幼馴染に曰く男ならみんなわかるらしいけどあの時はトチ狂っていて、日昼夜暇さえあれば彼女と励んでいたよ。

え?なんでこんな詳しいかって?

あれ?言ってなかったっけ。私は男爵夫人の子供だったんだ。

やっぱりというかなんというか。

幼馴染とはこれまた幼馴染。でも今回は初めて年が少し離れた幼馴染だったんだ。

多感な時期に幼馴染が自分の母に惚れて行く様をみるのはちょっと微妙な気持ちだったなぁ。

え?今回年が離れてるのはなんでかって?確かに今まで同じ年だったからね。

…多分4回目の死に方が原因だと思う。今までは時同じくして幼馴染とともに死んでいたんだけど、4回目は3年違いで死んだことと、最後ささやかな呪いを性女と愉快な性仲間たちにかけたでしょ?人を呪わば穴二つ効果というか。幼馴染とは5歳違い、前世からの膨大に蓄積された魔力がこの時の肉体では保つことが出来ない仕様になっていたんだよね。

こんな病弱な身体は初でさ。

日々ベッドとお友達。

暇だったからたくさん本は読んだよね。あれが一番の贅沢だったかな?

5回目はイレギュラー尽くしだったなぁ。

話戻れって?いやーなんか喋っているといろいろと思い出すんだよね。

ん?私?母と幼馴染が死んだ後?

私はあの後、その思慕した男に殺された。嬲り殺された?いやいや。

そいつは泣きながら私を一思いに殺してくれた。私のせいだといってな。

私もそう思う。

私がいなければ彼女は真っ当に生きていたから。

それにね。私は医者から持って一年と言われてたけど、実際はあと数日だとわかっていたからそいつに頼んだ。もう、楽にしてくれと。

そいつはな、私に最後懺悔をするよう話してくれた。男は…母の昔の恋人だったらしい。将来を誓い合っていたけど、私の父が無理やり見初めて…それから母は変ったって。だから断ち切りに来たと。

私は何も言えなかった。ううん。言える立場じゃなかったから。

…それで今回の生は終わった。


6回目?

6回目は…幼馴染は貴族とかではなく平民に恋をした。今までの不毛な恋ではなく、ちゃんと両想いになれたんだよ。

あぁ、やっと幸せになってくれるって思って…嬉しかったなぁ…魔王?倒しにいったよ。幼馴染は彼女と将来の約束をしてね。

でもね、魔王討伐して帰還したら彼女はもうどこにも存在してなかったんだ…。

…死んでいたんだよ。

病気?いや、病気じゃない。流行病ではなく、国という権力に彼女は殺された。

この時幼馴染はもう王族や貴族と関わりたくなくなってた。これも何回も刻まれた魂の記憶のせいもある思う。

悲しいかな、その時のお姫様は…幼馴染を愛していたんだよ。何にも変えても手に入れたかった。

それが間違った行為だとも知らずに…。

…私としては、一番初めのお姫様にそれをして欲しかった。どんなことがあっても、あいつを信じて待っていて欲しかったんだよね。

そうすればこんな転生しなかっただろうし…今さらそんなこと言っても後の祭りなんだけど。

うん、そうだよ。

いつもの通り、幼馴染は魔王化した。

でもこれが一番ひどかったかなぁ?

国ひとつで済まされないくらいの瘴気。

焦った私は幼馴染にガチンコ勝負を挑んだ。だって今回隣国関係ないし。 むしろ隣国にはお世話をかけまくってたからね。

あの時を思い出すとゲロ吐きそうになる。ここだけの話、今まで私って幼馴染とガチで喧嘩したことなかったんだよね。

喧嘩しないのが不思議?

…言われて見ればそうかも。

基本私が突っかかっても、相手にされなかったからね。特に口では勝てた試しがなかったし。

いやーほんと強かった。勇者伊達じゃないわ。こっちは三日三晩戦って死にそうなのに幼馴染全然余裕なの。腹たったなぁ。

仲間?あー、仲間は私だけだったんだ。ほら、4回目以降あんなことあったから、魂の記憶のせいか疑心暗鬼な部分が出てきちゃって。あんま人信じられなくなったんだよね。

それに私こう見えても1回目より結構強くなったから!

だって聖魔両方とも使える魔術師になったんだからね。攻撃も回復も防御もお手のもんよ。

え、なんで回復魔法?そりゃあの性女様のせいだよ。あの性女様のせいで幼馴染は私以外に回復魔法かけられるの嫌になったらしくて。不得意分野だったけど必死に覚えたよ。あと、薬草学にも詳しくなったなー。ただどうしても封印術は苦手でね…ほんとは狂った幼馴染を封印しようと思ってたんだけど、その前に私の力がもうね、尽きようとしていた。

だから相打ちに持ち込んで、何とかかんとか。


7回目は、ね。何もしなかった、が正しいのかな?

そして、三物幼馴染の髪は茶色に変化していた。

私はお揃いだと最初は喜んでいたけどね

…ふと、おかしいことではないか?って疑問が湧いたんだ。

考えたり思い出してやっと、確信した。

幼馴染の髪色の変化は前の生でとても傷ついている時におきていること。そして外観にも影響を与えるということは…幼馴染が傷つく度に魂の色が汚れて来てるのではないかってね。

そう思ったらゾッとした。


私は今までなに見てきたんだろうってね。


え?魂までそうだったのをなんでわかるかって。

それはね、私はここでの記憶も残っているからだよ。ただここでの記憶はなぜか私でも曖昧になりやすいから思い出すつもりがないと思い出せないけどね。

…思い出したのは、7回目の転生ではなんとか幼馴染を見つけられたことの安堵

…今までの転生では幼馴染の魂は誰よりもキラキラ輝いていたから、一等見つけやすかった筈なのに。


だから今回、時が来て彼が聖剣を抜かない事に安心したんだよ。

7回目にして彼は、初めて勇者にならなかった。

このまま幸せになれるんだ、このまま何事もなく終わるんだ、この生はって。

でもね、抜かないってことは…


うん、そうだよ。…1回目私たちに起こった悲劇。


ここで、こうなるとは思わなかった。正直予想してなかったよ。だって2回目以降起きなかったから。油断してた。


そう。1回目の時と同じ、魔物の大群が押し寄せて、力のない私たちは、魔物と戦えずー大人たちにただただ守られ、2人だけ生き残った。


え、私の魔法?

…何故か発動しなかったんだよね。

これは私の仮定の話だけどあいつが勇者にならないと私も魔法を発動できないようになっているかもしれない…ってね。

そう思ったのは、この選択肢完全に間違えてるかもって思ったのと同時だった。


いままで、幼馴染の魔王化は魔王を倒してからだったのに…


…幼馴染が聖剣抜いたあと2人で村人を埋葬している最中


ー魔王化、したんだよ…。


…戸惑ってなんていられなかった。

ここで幼馴染を殺さなければ、また一国を、罪なき人々を滅ぼしてしまう。

私は、ね。

もう…

悲しい微笑みで。

絶望した瞳で。

千切れる身体を酷使しながら。

…国を滅ぼしていく幼馴染の姿を見たくなかった。


すぐさま私は踠き苦しむ幼馴染に捕縛魔法を使った。

そしてー、動けない幼馴染に聖剣を振り下ろした。


目の前には徐々に息が浅くなっていく幼馴染。

4回目の戦士が私を殺った時みたいに、ひと突きで殺せなかった。

こんなことなら少し剣でも齧っておけばよかったって後悔しても遅くて。

どくどく真っ赤な血が流れる中、あいつ泣きながらありがとう、とか言うんだ。

お前がいてくれてよかったと。

そうじゃなきゃ俺は狂っていたって。

私はいつもの調子で口悪く、罵倒して欲しかった。

死にたくない、何故刺した、裏切り者って。

感謝なんかされたくなかったのに…


ーその後の私は記憶がない。


きっと私は、彼を殺した反動で魔王化したんだと思う。たぶん。

…気づいたらここにいたからね。


え、なんでそんな幼馴染が大切かって?

大切…とかじゃないんだ。そんな言葉で言い表せないかな…


この想いはね…私の一方的なもの。


なんでって?そりゃ、5回目以降は少しチャンスあるかもしれないと思って、身だしなみとか言葉遣いやら気を使ったんだんだよ、これでも。私は何度生まれ変わっても彼が好きそうな容姿では生まれてこなかったからね。

7回も頑張ったけど、薄々わかってはいたんだ。

幼馴染のなかで私は戦友であり親友であり家族であり姉であり妹であり、そして唯一の幼馴染。

あいつが私のこと異性として見れない、いや見たくないんだろうなって気づいたのは6回目の生の時でさ。バカだよね。

6回目の彼女はほんと完敗だったなぁ。同じ幼馴染ポジションだったのにこうも違うの!?って思ったくらいだしね。

だから、この想いが絶対に叶わないことなんてもう7回も経験してれば分かっている。

…うん、ほんとにそうだよね。

もう7回目なんだから、諦めればいいのに。それだったらどんなに楽だったことか…。

ふふ、私がこんな気持ちがあるなんてしったらあいつは凄く迷惑だろうね…。


はい、話は終わり。

長かったよねー?

あ!光が見えてきた。徐々にもっと眩しくなるよ。

そろそろ、転生の準備に入るみたいだね。

あれ、なにモタモタしてるの?

あーもう待ってらんないよ!まったく。私は先に行くからね。


…今度こそ私が先になるから!


次は上手くよう、先に行って頑張るからさ…ゆっくり休んできて。


ーねぇ、今だから言うよ。

君がいてくれて、私も狂わずにすんだんだ。


ありがとう。


ーばいばい。私の幼馴染。


わたしの大切なーーー。



ー私の幼馴染は何度生まれ変わっても勇者になる。

そして、そんな私も何故か彼の幼馴染ー。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] 続きが見たいです。 欲を言えば、幼なじみも主人公も今までの人生や頑張りが報われてほしい。
[一言] 主人公はいい加減に勇者の事は諦めて、自分の幸せを追求した方がいい んじゃないかと思いました。 記憶が継続している所為で、女としての魅力もないままだし。 恋愛的には七転八倒じゃないんでしょうか…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ