太陽神アポロンのもとへ集結!
『ここかぁ~』
最先端科学研究所の門前に立つ青年がボソッと呟いた。
漆葉大地:『だれかー!』
『いませんかー!』
すると、正門が自然に左右に開いた。
インターホーンから清廉一宇博士の声。
『よく、きたね。』
『そのまま、真っ直ぐに歩いて建物の扉まで進みたまえ。』
『娘の涼花に向かえに行かせる。』
大地は博士に言われたままに、広い中庭を進み建物まで歩いて行った。
途中で、左手の噴水がある広場に六角形があるのに気付いた。
漆葉大地:『あれは、さっき空を飛んでた六角形!』
『なんで、ここに停まっているんだ?』
そうこうしているうちに、建物の玄関ロビーの扉が開いた。
清廉涼花『お帰り!、大地君。』
漆葉大地『あ…ども、よろしくっす!』
『てゆーか何で、俺の名前を知ってるんだ?』
清廉涼化『事の成り行きや、細かいことは、父から聞いてね。』
『さっきから、父がお待ちかねよ。』
大地は涼花に案内されて地下へ降りるエレベーターに乗った。
漆葉大地『君、俺のこと知ってるのか?』
清廉涼花『大地君、何言ってるの!』
『自分の彼女の顔も忘れちゃつたとか?』
漆葉大地『えー?!』
『君が俺の彼女?』
清廉涼花『もう!』
『ジョークは、そのくらいにしておいて!』
『怒るわよ!』
二人を乗せた地下エレベーターの扉が開いた。
メインコントロールルームのソファーに腰かける5人と視線があった。
清廉一宇博士と地底王国から来た三人の巫女。
そして王子と呼ばれる水戸等こと、ミトラの姿がそこにはあった。
清廉一宇博士『大地君、よく来たね…君の来るのを待っていたよ。』
『これで、舞台の役者は揃ったようだ。』
涼花『お父さん!』
『大地君、ひどいのよ……わたしのこと誰?とか言ってる!』
清廉一宇博士『涼花、それは仕方ないことだ。
大地君は一時的に、ある期間の記憶が消されてしまっているからだ。』
『爬虫類人間の施設で働かされていた人間は外部に出されると記憶を消去されてしまう。』
『しかし、大地君は、並みの人間ではないマイクロ量子コンピューターが脳内に内蔵された人類の希望の星だ。』
『従来型のコンピューターシステムでは思いもよらない奇跡を起こす。』
『彼の指紋が、全てを明らかにする救済の勇者なんだよ。』
センタースクリーンに続々と三角形のUFOが映し出された。
太陽国の主要空港に降り立つ。
イナゴの大群のように進軍する爬虫類人間。
清廉一宇博士『もう、猶予は残されていない!』
『一刻も早く、爬虫類人間を駆逐する手立てを打たねば、我ら地上人類は奴等の餌となる!』
『巫女の皆さん…銀河連邦との交渉はお任せしましたよ。』
巫女『リモートビューイングでコミュニケートしております。(テレパシー)
『影の政府も爬虫類人間により創られたもの』
『爬虫類人間とフリーダムカオスの間を絶つならば
後ろ楯を失った影の政府は崩壊するでしょう。』
『シリウス、アンドロメダ、プレアデスはいずれも
我々地球人類の味方となって後ろで支えてくれることでしょう。』
『その証拠に、ここに太陽神アポロンの化身ミトラ様がおられるのです!』