聖天ミトラの降誕!
キーキッ……
警備兵士に連行される等の前を横切る1台の車。
バーンとドアが開いた。
『さぁ!』
『ここへ乗るんだ!』
『清廉一宇博士!』
等は、驚きながらも車に素早く乗り込んだ。
等の両腕をつかんでいた、警備兵士は時間でも止まったかのように動かない。
『博士……これはどういうことなのですか?』
『等君が驚くのも仕方ないわ…』
助手席座っていた、博士の娘、涼花が口を開いた。
『父は運転してるので、私から説明するね。』
『これは警備兵士が止まったのではなく……
私たちの振動数が高まったから、そう見えるのよ。』
『例えば、回転しているプロペラ機の羽根を想像してみて。』
『羽根は回転スピードが落ちると見えてくるけど…
高速回転になると、私たち人間の目では、もうスピードについて行けなくなり見えなくなってしまうでしょう。』
『なるほど……』
等は車から外の景色を見た。
全てのものが、まるで絵のように動かない。
『これから、大跳躍するわよ!』
涼花の言葉が終わらないうちに、車はその場から消えた。
再び現れた場所はセイレーン最先端科学研究所の正門前だった。
『降りたまえ、君の新し家だ、等君。』
穏やかな声で博士が等に声を掛けた。
正門の前には三人の巫女の姿。
彼女たちは、等の前にひざまづいた。
真ん中の女性が、進み出て等に語り掛けた。
『我、主よ!』
『再びお会いできて幸いなるかな』
『ミトラ様!』
等はポカーンとして、何がどうなっているのか……
わからぬままに涼花にエスコートされ研究所へと入った。
『地底王国の王子様!』
『ようこそ、地上へ♪』
涼花が笑顔で等に声を掛けた。
中庭には六角形のUFOが止まっている。
『今日は12月25日。
聖天ミトラこ降誕祭の日よ!』




