爬虫類人間(レプタリアン)の陰謀!
『皆さん!』
『不幸にも凶弾により亡くなられた前大頭領アントニオ.クレイディア氏のご冥福を共に、心よりお祈りいたしましょう。』
『彼を失った事は、新世界秩序を目指す世界統一政府とって多大な損失であります!』
会談が開かれる予定であったテンプリラ宮殿のテラスで副大頭領から昇格したザラス.トロイヤの演説が始まった。
耳を傾ける大勢の民衆の姿がテレビジョンに写し出される。
『前大頭領の死去に伴い只今、暗礁に乗り上げている議題、地球外生命体との接触についてお話しします。』
『先般、首都の上空に現れた巨大な飛行母船は異星人の乗り物などではありません。』
『あれは気象調査用飛行船と判明いたしました。』
『また、あの目も眩むような閃光は最近開発されたプラズマ.光によるものです。』
『世界終末説など様々なデマが流れておりますが惑わされることがないようにしてください。』
『皆さんの、明るい将来は、この私ザラス.トロイヤが保障いたします!』
暫定大頭領のザラス.トロイヤは歓喜する臣民に手を振り宮殿の中へと消えた。
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セイレーン最先端科学研究所のフロアー
円いテーブルを囲みソファーに腰かけよ4人。
所長の清廉一宇と彼の娘、涼花。
そして涼花に想いを寄せる二人の若者。
清廉博士により、特殊な才能を見出だされ共に研究に携わる漆葉大地と水戸等の姿があった。
『お父さん!』
『あの、ザラス.トロイヤていう人の眼、トカゲみたいだった!』
『涼花……気付いたか。』
父である清廉博士は娘、涼花の観察力には一目置いていた。
驚き、顔を見合わせる大地と等
『トカゲ?』
清廉博士はソファーから立ち上がり棚の上に置いてあったレプリカを持ってきてテーブルの上に置いた。
『間違いなかろう…ザラス.トロイヤは爬虫類人間じゃ』
水戸等が博士に訊ねた。
『その爬虫類人間が、もしや一連の事件を影で操っているのではないですか!』
『流石は頭の回転が速い等君だ……そう言うことにじゃ。』
隣で大きなコップに入ったトマトジユースをゴクゴク飲み干した大地が一息ついて博士に訊ねた。
『博士…あのトカゲ野郎の目的は何なんです?』
『もう!』
『大地君のお口、来て!』
口の周りがトマトジユースで真っ赤に染まった大地の腕をつかんで、近くの洗面台へ連れて行く涼花。
鏡を見て一言。
『ドラキュラ~(笑)』
博士が、そこで口を開いた。
『爬虫類人間の目的は、当にそれじゃ!』
『人の肉と血を食らうために奴等は、この地球へとやって来たのじゃ。』
『これから、奴等との永い戦いが始まる…』
『大地、等、涼花、お前たちが、これから地球人類を守る希望の星となるのじゃ!』