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七人いる  作者: 山本正純
第一章
8/25

犯人はこの中にいる

 佐野がその推理を否定した。

「殺人だとしてもこの中に犯人がいるとは限らないだろう。犯人はもう逃げた後かもしれないじゃないか」

 大野は反論した。

「いいや。犯人はこの中にいる。皆さん。考えてください。犯人はなぜ私たちをこの警備室に閉じ込めたのか」

 川上がこの問いの答えを言った。

「犯人の罠でしょう。態々爆弾をセットしたのだから。それとも犯人はここに残って爆弾で自殺しようとしているとでも言いたいの」

 大野は川上の顔を見る。

「それもあるでしょう。しかしこのように考えると犯人の目的がはっきりする。犯人はここにある証拠を処分するためにこの警備室に閉じこもった。おそらく犯人だけがここに閉じ込まれる予定だった。しかし偶然が重なってここに関係ない人々が揃ってしまった」

 稲葉は爆弾を見る。

「ではあの爆弾は偽物なのか」

「本物でしょう。それだけでは証拠を隠滅したことが警察にばれてしまう可能性が高い。そこで犯人は爆弾を本物にすることで隠滅することを思いついた。これなら証拠品の隠滅が容易に出来る」

 東は大野の話に首をかしげる。

「その証拠というのは」

 大野の代わりに木原が答えた。

「残念ながらまだ証拠がなになのかは分からない」

「これで分かったでしょう。犯人はこの中にいる」

 全員がこの推理に納得した。


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