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七人いる  作者: 山本正純
第一章
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遺留品

 木原が事情聴取をしているころ大野は遺留品を調べていた。そして木原に報告した。

「何かを盗られた形跡はありません。遺留品はハンカチに携帯電話。財布くらいです」

 東はハンカチを見た。

「そのハンカチは稲葉さんの物でしょう。同じ物をトイレで見ましたよ」

東の証言を聞き木原は稲葉に確認する。

「本当ですか。稲葉さん」

「貸しただけだよ。ハンカチを忘れたと言ったから。それにおかしいのは佐野。なぜここにいる。もう既に勤務時間は終わっただろ。それにその財布は川上の送った物に似ているな。覚えているよ。男性用の財布を選ぶのを手伝ったからな。その時は加藤へのプレゼントかと思ったが。不倫が原因で殺したのではないか」

 川上と佐野は稲葉の証言を否定する。

「偶然似た財布を彼が持っていただけでしょう。たったそれだけで私を犯人にしないで」

「俺がここにいるのは忘れ物を取りにきただけだ。俺は犯人ではない」

 木原は仲裁に入った。

「この中に犯人がいると決まった訳ではありません。自殺の可能性もありますし」

 大野ははっきり断言した。

「いいや。自殺ではない。殺人だ。そして犯人はこの中にいる」


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