表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
七人いる  作者: 山本正純
第三章
21/25

透明人間の正体 1

 爆破まで後十五分。爆弾のある警備室に一つの人影があった。事件の首謀者。透明人間である。薄暗い部屋で犯人は呟いた。

「これで終わりだ。この忌まわしい会社も。椎名社長も」

 すると薄暗い部屋に灯りがついた。その先には二人の刑事がいた。

「終わらせない。この事件をこんな形では。透明人間さん。いいえ。東さん」

 東は驚く。

「どうやって中に入った。出入り口は完全にロックした」

「完全ではなかった。一人の検視官によってロックは解除できたのだからな」

「そんなことが出来る訳がない」

「それが可能だった。一分という時間制限があったけどな」

 東は鼻で笑う。

「では道連れということか」

「いいえ。説得をしにきました。道連れにはさせない。生きて罪は償ってもらう」

 大野の答えに東は質問した。

「どこで私が犯人だと分かった」

「鍵さ。あなたは加藤が殺された時会い鍵を持っていた自分以外の容疑者に罪を着せるような発言をした」

「あの時部屋は完全な密室だったでしょう」

「私たちは一言も部屋は密室で鍵が部屋から消えたとは言っていませんが」

 東は椅子に座った。そして大笑いする。

「最後に墓穴を掘ってしまったか。運がなかった。偶然刑事がこのビルに来ていたとは思っていませんでした。刑事がいなければ完全犯罪だったのに残念です」



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ