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七人いる  作者: 山本正純
第二章
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人質解放

 時間は午後七時三十分。この異変に気がついたのは佐野だった。突然何者かのセキュリティーへの干渉が解けたのだ。大野と木原は指示を出した。

「今すぐ避難するよう館内放送をしてください」

 稲葉はすぐ館内放送をした。

『今すぐ聞いてほしいことがある。この会社に爆弾がある。君たちは一刻も早く非難してほしい。これは命令だ。避難しろ』

 木原は大野に報告した。

「すぐ爆発物処理班がくるそうだ」

 すると警備室のドアも開いた。木原は呼びかけた。

「すぐ爆発物処理班が来ます。避難しましょう」

 木原たちは警備室を脱出した。大野はあることに気がついた。そして木原に耳打ちした。

「あの人がいません」

 木原は周りを見渡した。

「でもなぜだ」

「あの人がこの一連の事件の犯人。透明人間だとしたら」

「爆弾のある警備室で自殺する気か」

 木原は指示を出した。

「俺たちは警備室に残る。お前たちだけでも避難しろ。エレベーターが使えるはずだ。一階の玄関に警察官がいる」

 木原と大野は透明人間のいる警備室に戻る。

 犯人の自殺を止めるために。

 走りながら大野は木原に話した。

「それよりあの人が関係無い人質を逃がしてから警備室のドアを再びロックしていたとしたら手出しができない」

 そんなことを言っていたら、やはりドアはロックされていた。木原は携帯していた拳銃を構えた。しかし大野は止めた。

「このドアは拳銃では壊れない。セキュリティー対策が万全なビルだから強化ガラスを使用しているのでしょう」

「だったら不可能じゃないか」

「一つだけ方法がある。これは賭けだ」

 大野は携帯である人物に電話した。

「大野です。一つだけ頼みがあります」


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