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七人いる  作者: 山本正純
第二章
16/25

 爆破まで後一時間を切った警備室。木原は合田から驚愕の事実を電話で聞いた。

「加藤一成が殺されたそうです。一か月前にね」

 四人は驚いた。

「一か月前といえば会社を辞めた夜に」

 川上は呟いた。

「つまりあのメールは遺書だった」

 大野が手を挙げた。

「一つだけ聞きたいことがあります。加藤さんに最後に会ったのは誰でしょう」

 全員が沈黙した。

 すると東が川上の目を見た。

「最後に会ったのは分かりませんけど、川上さんなら彼を殺せます。彼女は彼の自宅の会い鍵を持っていましたから」

「それなら佐野さんも持っていますよ」

 木原は佐野を訪ねた。

「本当ですか」

「だからあの鍵は麻雀をするために集まるための鍵です。他にも椎名社長も稲葉さんも持っていますよ。今は処分しました」

「処分した」

「彼が会社を辞めた翌日机に手紙が置いてあった。俺の鍵は処分してくれ。という内容だったよ。置いてありましたよね。稲葉さん」

「置いてあったよ。椎名社長は辞表と一緒にその手紙が入っていたとおっしゃっていました」

「本当に俺の鍵は処分してくれと書いてあったのか」

「本当だ」


 大野は悩んだ。動機が分からなくなったからだ。加藤一成が殺されたという事実が彼の推理を狂わせる。

 加藤一成が犯人だとリストラされた恨みという動機がある。しかし彼は一か月前に死んでいる。死人ではこの場所に爆弾を仕掛けることはできない。単純に共犯者がいるとしても腑に落ちない。

大野は原点回帰する。あの時辻さんは横領した金というキーワードを言った。そして脅迫状には開かずの間という文字がある。

 大野は東に質問する。


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