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七人いる  作者: 山本正純
第二章
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職務質問

 まもなく救急車が到着した。救急車で搬送される警察官の姿を見て喜田と海原は話した。

「それで取引の方はどうだ。喜田参事官」

「だれも来ませんでした。おそらく要求で目的を隠した爆破予告だったのではないのでしょうか」

「爆破テロか」

 海原はあることを思い出した。そして無線で呼びかけた。

「怪しい女はどうなった」

『現在も尾行中。何か落としました』

 尾行していた警察官は女を仲間に任せて報告した。

『リモコンです』

「そのリモコンを持って帰ってこい」

 十分後鑑識が来た。鑑識の話によると爆発物はリモコン式の物だと言う。リモコンを落とした怪しい女の目撃証言を繋ぎ合せると驚くべきことが分かった。あの爆弾の周辺を一分前にうろついていたというのだ。海原は鑑識に聞いた。

「あの爆弾の受信距離は」

「直径一キロメートルです。その女がいた場所からでも可能でしょう」

 怪しい女が第一容疑者だということが判明したので、海原は女を尾行中の警察官に職質の指示を出した。

 尾行中の警察官は指示通り職務質問を掛けた。

「君。少しいいかな」

 女は振り向く。

「はい」

「警察の物ですが赤レンガ前で何をしていたのかな」

「バイトです。赤レンガ前を最新の音楽プレイヤーを使って散歩するという物です。その時必ずイヤホンをすることが約束でした」

 刑事は質問する。

「ではなぜリモコンを落としたのでしょう」

「音量を調節するためのリモコンの性能もテストしていました。そしたら壊れました」

「いつ壊れましたか」

「午後六時二十九分でした。時計を見たので間違いありません」

「最後にそのバイトはどうやって知りましたか」

「インターネットです」

 そう言うと女はアドレスとパスワードと思われる言葉を書いた。

「このサイトは高額報酬が多いことで有名です」


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