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炎を宿す異形の狼の物語
生まれ落ちたその瞬間から、獣には仲間など居なかった。首の分かれた獣など狼にあらず。異形を憎まれ、その首を疎まれ、その身に宿る炎を怯えられ、孤独を抱いて群れの中で生きた。獣は幼くしてからまともな育てなど受けず、日々身の糧を探して奔走するばかり。獣を産み落とした母は見せしめに喰われてしまった。憎しみの目だけが向けられる中、母は最後に優しく頬を舐めてくれたのを覚えている。母の腹からは兄弟など生まれず、ただこの異形の躰のみが落とされた。異形の子が生まれてしまった。そんな事実に群れが動揺する中、父だけが獣から唯一我が子から目を離さなかった。群から向けられる侮蔑の雨を共に受け、群れの侮蔑に晒されながらも、父は狼としての威厳を失わず、迫り来る牙と爪の全てから、獣を守り続けた。自身の身など顧みずに。
続きはカクヨムにて掲載されています。
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