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詩❲情景❳

感情交差点

作者: 日浦海里

どこにでも行ける

でも

どこにも行かずに

ずっといられる


一方向に進みながら

同じ場所を繰り返す


入ってくるのを拒みはしない

出ていくのだって拒みはしない


来るもの拒まず

去るもの追わず

進めなくても追い出さず


干渉はせず

干渉させず


いつかは溢れて進めなくなる

そんなことがあるかもしれない


けれどきっとそうはならない


ここを訪れるものは皆

どこかに行きたくてここに来た


ここではないどこか遠くへ

この先に続くまだ見ぬ先へ


迷わずその道を選ぶもの

くるりと一回りしていくもの

抜け出す時機を見いだせず

何度も回り続けるもの


色んなものがいるだろうけど

いつかは皆何処かへ旅立つ


一時(いっとき)同じ場にいても

その時そこに居たという事実だけで

縁もゆかりも何もなく

互いを知らずに離れてゆく場所


それでも

季節が繰り返されるように

刻む時計の針が巡るように


訪れるものがいて

去るものがいる


羽を休める宿り木のようで

でも

休むことは許されぬ場所


同じ時を繰り返すようで

でも

同じ時は訪れない場所


どこにも行かずに

留まっていられる

でも

望めばどこにだって行ける


roundabout

遠回りだけど

round and round

堂々巡りでも

roundabout

感情(環状)交差点


重なり合いながら

交わることない


時と道の巡る場所

人の感情が巡る場所

日本ではあまり馴染みのない場所かもしれません

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― 新着の感想 ―
[一言]  滑走のように、ひとによっては勢いをつけるために、周回が必要だったり。  あるいは、飛び出すための踏み切りのタイミングを取り損ねて、もう一周?
[良い点]  いつの間にかいて、いつの間にか去って、いつの間にか入れ替わって、でもいつも何かがいて。  まさに感情、ですよね。  滞らせたり溢れたりすると困るのも同じく。 [気になる点]  でも駄…
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