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好き
合わなくなって、気づいたことがある。
私の生活は、あの日から彼を中心に回っていた事…
あと、傷はひとつも残らないと言われていたが、ひとつだけ…誰にも見えない所に、跡が残ってしまっていた。
中学では小学校の時の友達が気遣いながらも以前と同じように構ってくれる。
「香夜。
最近、病院の男の子とどうなの?」
1番の仲良しの子が聞いてきた。
笑顔になるばかりで何も答えられはしなかった。
私の好きな人は、もうこの世にはいないから…そう思ってずっと過ごしていた。
でも、本当は違う。
どんなに言葉が乱暴になっても、行動が粗くなっても、私はどんなでも夏津が好きなんだと思い知らされた。
何も思い出せずとも、元々学校なんて行ってなかったなら関係ない。
いつ再発するか分からないなら大人しく隅でただひたすらに過ごそうと決めていた。
周りの人間はうるさい…
俺が漢字が読めなければ、九九が出来ないと周りは指をさし笑うが何がおかしい。
皆馬鹿だ。
何も知らないうちに決めつけてそれに囚われている…
俺もそうだ。
何も香夜の事を知らない…
思えば、周りの事を気にしないようにと適当な事を頭に浮かべる時、必ず香夜が出てくる…
思い出したくもないのに…




