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幼馴染と恋をして  作者: 孤夏
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1話

うっわー。

「石井、ドンマイ。」

私、杉本 悠里(すぎもとゆうり)のクラスは、とてもへんてこりんなクラスである。なんか、こう…テンションが高くて、それ故に何をしでかすかわからないような担任なのだ。まあ、そんな担任の思いつきで席替えをすることになった。ちなみに方法はくじ引き。…あれ、案外まともだ。修学旅行の班も兼ねているため、六人班なんだけど、メンバーがなあ。

そのメンバーというのは、私と、楠 桃矢(くすのきとうや)、原田 芽衣(はらだめい)、神野 奏多(かみのかなた)、谷地 愛(やちあい)。それと、石井 真琴(いしいまこと)。石井以外は幼少期からの付き合いで、いわゆる幼馴染って奴。石井は、今年の春に転入してきたばかり。つまり、普通はそこまで馴染めないハズ……………そう、普通は。ここで気づいた人は察しがいいね、おめでとう。…石井は普通じゃなかった。もともとコミュニケーション能力が高いんだと思うし、持ち前の明るさで一躍学校の人気者になった。それでも、この班は石井にとってとても居づらい班になってしまった…っというところで冒頭に戻る訳である。

「真琴ちゃーん?」

ニヤニヤと意味ありげに笑って石井をからかう桃矢。真琴ちゃーんって、おいおい…。桃矢って可愛い名前しているけど、実際は、ぜんっぜん可愛くない。ってかむしろごつい。運動部だったから仕方がないんだけど。

「楠、うるせー。それに、真琴ちゃんって言うなよ駄眼鏡。」

仲悪いなー、こいつら。あ、いや、むしろ仲良いののかな。っというか、二人は何の話してるんだろ〜。

すると、愛もニヤリと笑った。

「なあ、芽衣ちゃん。面白いことになりそうやなぁ、このーーーーーー。」

最後の方聞こえなかったけど。

「班長って誰がなる?」

今まで黙っていた奏多が思いついたように言った。そういえば周りも班長を決めたり、話し合いをしていた。

「で、誰がなる?」

誰も何も言わないから痺れを切らした桃矢がイライラした声で再度言う。

「決まらねーし、悠里、頼む!!」

えー!?ちょ、今、奏多、私を売ったよね!?

「嫌だよ。このメンバーで班長とか、カオスじゃん。ってか、奏多がなればいいじゃん。」

私がそう言うと奏多は、俺はパス。なんて言ってきた。…じゃあ人に押し付けんなよ、マジで。それから班の中で話し合いという名の押し付け合いが始まった。

「だぁーもう!やりゃあいいんでしょ、ったくもー…。」

…負けました。

「副班長は…?」

「「奏多だろ。」」

え。ちょっと待って、なんでこっちはすんなり決まる訳?班長はあんなに時間かかったのにぃ…なんなの、この差は。せっかく修学旅行では楽できると思ってたのになぁ。と、いうのも訳がある。遡ること去年の秋、私は、クラスでの話し合いにも負け、生徒会長になってしまった。だから楽したかったのに。

そんなこんなでホームルームも終わり、桃矢以外のメンバーで帰っていたときのこと。

「あ、悠里。今日家行くからちゃんと起きとけよ。」

いつも私がぐーたらしてるみたいに言いやがって…。

「あれ?いつもは勝手に来るのにどしたの?ま、別にいいけどさ。」

「ちょっとな。」

と、かなたと話していると、みんながぽかーんと口を開けて見ていた。え。なんなの。

「え、杉本と神野って付き合ってたのか!?」

「え、そうなの!?」

「ちょ、聞いてへんねんけど!!」

そりゃ言わないよ。そんな事実無いんだし。

石井が奏多に突っかかったのを合図に芽衣と愛が次々と叫んだ。うるせー…。ちょーっとイラッと来た私と奏多は、目を合わせ、ニヤリと笑った。

「付き合ってるよ。」

っと奏多が言い、

「幼馴染としてね」

っと私が言った。するとみんなはな〜んだ、っと言い、各自角を曲がった。私と奏多の家は、みんなの家よりも遠いのでここで別れる事になる。左右に角があり、そこを右に曲がる愛と石井。左に曲がるのが芽衣と、今はいない桃矢。

「悠里…悪い…。」

「いーよ、別に。昔からだし。」

「うっわ、マジかっこいい。惚れるわ〜」

別に惚れて貰わなくてもいいけど…なんてことは言わず、意味深なことを言う奏多に家に入るよう勧める。すると、奏多は私に爆弾発言を落とした


「…俺ら一緒に住むって…」

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