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“ふつう”をやめた私と、“自然”をやめた彼。

作者:妙原奇天
最終エピソード掲載日:2025/11/11
二つの仮面が砕ける音が、やがて救いになる。

 会社で評価されるたび、直は“ふつう”の枠に押しこまれていく。視線は二秒まで、語尾は〇・三秒伸ばす――生存のための〈演技マニュアル〉は、守ってくれる代わりに檻にもなる。支援センターの交流会で出会った優成は言う。「自然なんて、やめました」。
 二人は“ふり”の反転同士。善意が偏見を洗って並べ直す現実、記事化される「がんばる当事者像」、拍手の音に混ざる小さな窒息。直は講演で宣言する――「私は“障がい者のふり”をしてきました」。沈黙ののちに生まれたのは、恐怖と、微かな自由。
 演技の終わりは、生活の始まり。直と優成は「怖いまま、生きる練習」を選び、春の匂いの中で、仮面のない呼吸を取り戻していく。


◆登場人物

安西 直(なお):20代前半。社会適応のため「おどおど」を演じてきた当事者。精密な自己観察ノートを持つ。

鈴木 優成:20代後半。診断名を得て“健常のふり”をやめた当事者。硬質な言葉で静かに支える。

古川 理紗:総務。善意に満ち、無自覚な枠を強化してしまう役割。直の「檻」の象徴でもある。
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