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♦︎2♦︎

ご覧いただきありがとうございます!

朝、家を出て電車に乗り、学校へと向かう。

 学校へ行くのも大分慣れてきた。

 たしか今日から生徒会加入の希望届がだせたはずだ。

 忘れないうちに出しておかないと。

「おはよっ、夜瀬!」

「おはよ。神沼っていつもそんな早くから登校してたっけ?」

 僕は学校の中でもかなり早めに登校している。

 神沼はいつもそこまで早く登校していなかったはずだ。

「いっつも夜瀬の方が先に来てるからさー、一回夜瀬より早く来て登校してきたお前に席に座りながらおはようって言ってみたかったんだよ。」

「なんだそれ。」

「でも早く登校するのも案外悪くないな。全然生徒いなくて静かな学校って新鮮だし、こうやって夜瀬ともいつもより長く話せるし。」

「僕はいつもこの時間に来ているから朝の学校が新鮮というのはよく分かんないな。」

 それは本当のことだ。

 小学校の頃から、ほとんど生徒が来ていない時間に登校していたので静かなのが新鮮だという感覚はない。

 そのまま神沼と喋っているとすぐにホームルームの時間になった。

 あっという間に授業が終了し、先生から説明を受けた場所に生徒会加入の希望届を出しに行った。

 うちの学校の生徒会は基本的に一年生と生徒会長のみ選挙を行う。

 生徒会長選は二月、一年生は四月だ。

 しかも一年生にはほとんど準備期間がなく、ほぼ第一印象で決まる。

 他の学年はそのまま同じ人がやるそうだ。

 無事に選ばれるといいけど。


 それからの日々は何事もなく過ぎていき、ついに生徒会選挙の日がやってきた。

 立候補しているのは僕を含めて五人で、選ばれるのは二人。

 みんな真面目そうでまさに生徒会に入っている人って感じだ。

 神沼は僕のことを応援してくれている。

 選挙は放課後に一年生全員が投票箱に投票し、翌朝に結果が発表されるそうだ。

 立候補しているひとも投票するので、僕も自分の名前を書いて投票箱にいれてから帰った。


 翌朝、学校のホームルームで生徒会選挙の結果が発表された。

 僕は無事に選ばれていた。とりあえず一安心。

 もう一人は安斎彩月という人だった。

 放課後、今日から早速活動があるそうなので、僕は生徒会室へと向かう。

 生徒会長はたしか矢神麗奈先輩で、副会長が田中美涼先輩だったはず。

 しかも二人とも二年生で幼稚園の頃からの親友だそうだ。

 生徒会のトップ二が二年生というのは異例の事態で、選挙の結果発表の後は学校中がざわついていたらしい。

 しかし、僕達一年生は生徒会長がどんな人か知らない。

 始業式は体調不良で休んでいたからだ。

 高校で初めての生徒会はまず、自己紹介から始まった。

「生徒会長の矢神麗奈です!気軽に話しかけてねー!後、名前呼びは絶対ね‼︎」

 麗奈先輩は少し茶色がかった腰まである長い黒髪に大きな目とそれを縁取る長いまつ毛。スッと通った鼻筋にぷっくりとした唇。

 世間一般的に美人と呼ばれる顔立ちをしていた。

 さらに、ハーフアップにした髪は、副会長とお揃いのピンで止められていた。

 麗奈先輩を見た途端、僕の心臓がばくんと高鳴ったのが分かった。

 さっきから鼓動が激しい。

 何かの病気だろうか。

「副会長の田中美涼です。よろしくお願いします。」

 二トップの紹介の後、その他の先輩達がそれぞれ自己紹介した後は一年生の番だ。

「初めまして。夜瀬春哉です。これからよろしくお願いします。」

「安斎彩月です。よろしくお願いします。」

「春哉君と彩月ちゃんね。オッケー、覚えたよ!よーし、じゃあ早速活動を始めちゃおうか!」

 生徒会長というものは、田中先輩のように真面目でおとなしいタイプだと思っていたが、想像に反してとても明るくて元気いっぱいという感じの人だった。

 まあでも、こういう性格の方が人の心を掴むのかもしれない。

 しかし、ここまで対照的な二人がなぜ幼稚園の頃から親友なのかなぞである。

 初日の生徒会は生徒会についての説明と簡単な書類整理だけで終了した。

 行事などが始まると忙しくなる。その前にある程度は慣れておかないと。

 生徒会があると、当然帰りも遅くなる。

 朝はいつも少し余裕があるので、夜ごはんを途中まで作っておくといいかもしれない。

 母の部屋の前に昼ごはんとしておいていたパンは珍しく半分ほど食べられていた。

 半分も食べていたのは久しぶりで、少し嬉しかった。

最後までご覧いただきありがとうございました!

次回もぜひ見てください‼︎

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