七つの海を、駆ける星はオパールのように
港へと寄せる
いくつもの波間に
光のプリズムが
つくり出す煌めきは
オパールのような
虹のかけらとなって
水面に映りゆく
空はほのかに
パステルブルーに
秋めきながら
空の海原に
遥かに浮かぶくじら雲
海沿いの通りを
彩るローズマリーの花は
青い銀河のように
道を照らして
七つの海を
星が渡りゆくように
夜空を駆け上がる
ペルセウスと
アンドロメダの星座
澄んだ宙へと
星座が紡いでいく
いくつもの物語に
想いを馳せて
やがて東の
光の海からゆっくりと
浮かび上がる
くじら座の星々は
青くはてしない
銀河を渡るように
七つの海を
夢が渡りゆくように
星のくじらの
その胸に紅く光る
ミラの星は夢へと
向かう鼓動を刻んで
まるで秋空の
くじら雲から茜さす
ひとすじの
陽光があやなす
彩糸のように
やさしくあたたかに
そして秋北斗の
七つの光を
頬に映しながら
世界はこんなにも
広くはてしなく
見上げた宙も
こんなにも
広くはてしなくて
だからこそ夢も
きっとはてしなく
見つめる空を
渡りゆく
風はいくつもの
エールを交わすように
こころは港のように
寄せては返す
言の葉は波のように
やさしく
あたたかな波を
感じながら
遥かな言の葉の海の
その先にある
こころという港へ
それぞれの夢
それぞれの輝き
港へと寄せる
いくつもの煌めきは
まるで七色の
虹のかけ橋となって
未来という
海に映る星は、
オパールの色をして
オパールは10月の誕生石で、虹のような色彩から「神の石」とも呼ばれ、石言葉は「希望」「幸福」です。
ローズマリーは、10月頃から青い花が咲き、諸説ありますが、ラテン語の「ロス・マリヌス(海の雫)」が由来とされ、「静かな力強さ」という花言葉があります。
秋の星座のくじら座は、胸の位置の紅い星・ミラ(ラテン語で「不思議なもの」)が時に眩しく、時にやさしく煌めくことで知られ、秋北斗とも呼ばれる北斗七星が見えるとき、この星も見えるとされます。
季節の星や花をモチーフに詩を描かせていただきました。お読みいただき、ありがとうございます。