No.5
僕は今日から泊まる宿の部屋で、気になっていたステータスを見ることにした。
ホントにできるかなと心の中でステータスと唱えると。
目の前にホログラムのような画面でてきた。
「...え、怖すぎ」
だが、出てきた画面はかなり不気味な雰囲気を出していて思わす固まってしまった。
ステータス画面は、全体的に黒で塗り潰されていて、画面から変な黒い霧をドライアイス並みに出しまくっていたので正直引いた。
ステータスを見る。
名前:アニエス 年齢:17
職業:見習い剣士
レベル:【不明】
ステータス
【不明】
スキル
剣術LV1 闇魔法LV2
称号
【不明】
レベル、ステータス、称号。
この三つが『不明』と表示されていた。
ぼくのような異世界からきた人には、
なにか条件を達成しないと見れないのかもしれない。
ステータスを見ることができれば、何か変わったりするんじゃないか。
とりあえず、カールが言っていたことを思い出してみることにした。
まずはステータス。
この世界の人々は決して多くはないが、自身のステータスをみることができる人がいる。
剣士や魔法使い問わず少数だがみることのできる人物がいる。
そしてそのステータスは、低い方から順にG~SSランクでみることができる。
駆け出しのFやEランク冒険者。ステータスはG~Eランクだといわれている。
ひよっこだらけだそうだ。
まあ当たり前だが。
中堅ぐらいのDやCランクになってくると、ステータスはすべてEランクを超えているそうだ。
あまり変化はなさそうに見えるが、いっきに戦闘技術が高くなるそうだ。
これ以上強くなれず、ここで足を止める人も多いそうだ。
上級のBやAランク冒険者。ここからは凡人ではあまり踏み込めない領域だそうだ。
ステータスはすべてCランク以上が当たり前。
天才たちの領域で、そのせいかすこし変わった人や、頭のネジが外れてる人が数多くいるそうだ。
もちろんみんながみんなそうではないとのことだ。
ちなみにカールはCランク冒険者だそな。
これ以上の成長は見込めなくて、こうして輝かしい未来がある新人冒険者を育成してるそうな。
長時間ベットに座り、のんびりと考え事をしていると、すっかり日が落ちて空は暗くなっていた。なので、もう今日はご飯を食べて寝ることにした。
今日はいろんなことがあったけど、スムーズにこの町にも入ることができて本当によかった。
カールはとても親切にしてくれて感謝をしてる。
こんどお礼ができたらいいな。
「今日は本当に疲れたなぁ。ステータスのことはまだ分からないから、また明日難しいことは考えよう!」
難しいこと考えるのは苦手なので早々に思考を放棄して寝ることにした。
疲れたら休む。
きっと明日から忙しくなるだろう。
冒険者として生きるために力をつける。
この世界のことをもっとよく知る。
やらなければならないことは山積みだ。
そしてベットに倒れ、目を閉じる。
疲れの波がどっと押し寄せ、僕は泥のように眠るのだった...。