表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/3

プロローグ〜BOWS会場にて

Re:crossWORLD 「color by numbers」

第一話配信しました。

はじめまして。LA noteです。


異世界を舞台にした、SFロボットバトルの始まりです。

是非読んでみて下さい。


挿絵(By みてみん)


おおおおお!」―――――BOWS(ボウズ)試験会場内に歓声が上がる。


ARO(アロー)本部BOWS(ボウズ)試験会場内。


 先程行われた試験の結果が大画面モニターに映し出された。


 モニターの前に自然と人だかりが出来ている。


 「今回の注目は、この505番と512番だな!」


 「505番の索敵能力が群を抜いてるな!」


 「512番の得点(スコア)もすごい!」


 「何でも512番は、あの天道(てんどう) 京華(きょうか)の妹らしいぞ!」


 「あの2色紋(バイカラー)の?」


 ギャラリーと呼ばれるBOWS(ボウズ)卒業生たちが会場に集まりそんな会話をしていた。


BOWS(ボウズ)


国が運営する対ラグナレク機関の育成学校の名称。


Anti Ragnarok Organization 。


アンチ.ラグナレク.オーガナイゼーション。


通称アローと呼ばれるこの機関は、大阪港の一画に、かつてIR(アイアール)統合型(とうごうがた)リゾート Integrated Resortとして、カジノの併設を認める総合娯楽施設区域として指定された広大な跡地に本部を構える。


ここでは主に機動巨人(オート.トロール)と呼ばれる人型兵器の操縦者(フォワード)とそれを補佐する添乗員(コンダクター)と呼ばれる人員の育成が行われていた。


 「模擬戦を行いますので、合格者の方たちは、模擬戦エリアへ移動をお願いします!」


 場内にアナウンスが流れる。



 アナウンスに(うなが)されて、ブリーフィングルームと呼ばれる部屋に全員が揃い、それぞれの番号の票が置かれた席についた。


 「これより、50分後に模擬戦を行います。ペアは、番号順で隣の人と組んでいただき、それぞれ操縦者(フォワード)添乗員(コンダクター)を交互に交代していただきます。」


 ARO(アロー)の制服を着た試験官から説明がある。


 襟元の階級章が2色、2色紋(バイカラー)と呼ばれる、高官であるのがわかる。


 「この後、時間まで各自ペアで模擬戦の準備をしてもらいます。各員それまでに更衣室に用意してある専用の操縦服(ピロートドレス)に着替えてここへ集合!以上」


 試験管は、一通りの説明を終えると部屋を退席した。


「ねぇ、あなた、さっきの試験内容でよく残れたものね!」


 512番と書かれた名札を付けた少女が高圧的に声をかける。


栗色の長い髪を2つ括りにしている。


天道(てんどう) 明日華(あすか)だ!」


 512番の名札に気付いた受験生が呟くのが聞こえた。


 声をかけられた黒髪の受験生は、「は…はい。」と答えるとその小さな体を強張(こわば)らせ、その姿はより一層小さく見えた。

 

 試験の合格者は通常1組〜3組。


その回によって多少ばらつきがある。


倍率が回を重ねる毎に高くなるのは当然で受験生同士のこういったライバルへの牽制は日常茶飯事だった。


何度も受験に失敗し再度挑戦する人数も毎回増えていくので無理もない。


試験の常連たちの中には、あからさまに妨害行為をする者なども、けして少なくは無かった。


 「見たところ、今回の試験であなたが合格することは無さそうね。棄権するなら今のうちですわよ!」

天道(てんどう) 明日華(あすか)と呼ばれたその生徒は高圧的にそう言い放つ。


 「きっ、棄権は…しません!絶対に…」小柄な黒髪の少女が小さな声だが強い口調で答える。


 「フン!生意気ね!」

意外な反論に少し戸惑いながら天道(てんどう) 明日華(あすか)と呼ばれた生徒は取り巻きと共に自分の席に戻る。


 「あの、私とチームですよね…」そう言って黒髪の小柄な少女が隣の席に座っている受験生に恐る恐る声をかけた。


メッシュの様な銀髪混じりの黒髪を後ろで一つ括りにしている。


長い髪の毛先には赤毛が少し混じっていた。


節目がちの長い睫毛が印象的で左目の下にホクロがある。


かなりの美人だ。


声をかけられたその受験生は無言で頷いた。


読んでいただいてありがとうございます。


続きは明日の17時に更新予定です。


同時配信中のRe:cross WORLD


異界探訪ユミルギカース。

灰色の月と赤い魔女


も併せて読んでいただくとより一層楽しんでいただけると思います。そちらもよろしくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ