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仰師了解

門の前で

「じゃ、私はここで待ってるからさっさと話をつけてきてくれ。」

ジーハがそう言うと、

「え?ついてくる場面じゃないんですか?」

と、アレアが聞き返したが、

「どうしても話がつかないときには呼んでくれたまえ。」

とジーハは答える。

しぶしぶといった様子でドアを開け、アレアが中へと入った。


「ただいま~」

「遅かったな。どこほっつき歩いてたんだ。」

「…兄さんには関係ないよ。」

「…まぁいいけどよ。あぁそうだ。昼飯、あんまりお前が遅いから父さんと俺で全部食っちまったよ。」

「いいよ別に。はい。これ今日の。」アレアは午前中にしていた仕事の給料を手渡した。

「ごめんな。俺が働けないからって…」

「申し訳ないと思ってるなら落ち込まないでよ。」

「おう。わかったよ。」


「なんださっきから。騒々しい。」

「父さん。ちょっと話があるんだけど。」

「なんだ。」

「僕も魔術師にはなりたい。でも…うちにお金はない。」

「ふん。悪かったな。働けなくなって。」

「そういうことを言ってるんじゃない。さっき知り合った魔術師の旅人さんにこの話をしたら、僕を助手としてならって言ってくれたんだ。」

「それで?」

「給料とかも出すって言ってるし、それを家に届けるように手配してくれるとまで言ってくれた。付いていっていいでしょ?」

「…金を入れてねぇ人間に拒否できるわけねぇのを分かってて言ってるだろ。………勝手にしろ。」


アレアが外に出てきた。

「それでどうなっ…うわっ!」

出て来たと同時に飛び付いてきたアレアを受け止め、ジーハが聞く。

「勝手にしろとの事でした!」

「そうか。よかったな…ってそれ問題ないのか…?」


*街中→関門外


門を出たところで、ハッと思い出したようにジーハがアレアに言った。

「あぁ、そうだ。言い忘れていたがちょっとした事情で私の体はほとんどが魔力で構成されている。その影響で魔力の流れである魔術を、指で鼻を掻くのと大差なく操ることができるわけだ。」

「はぁ…それは…すごいですね。」

「初めて他人に話したが、意外に驚かないんだな。」

「だって実感ないですし。」

「それもそうか。で、話は変わるが何かやりたい魔術とかあるか?」

「うーん…わからないです。」

「そうかぁ…なら風の魔術から教えるよ。」


それから長々とした講釈が始まった。


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